地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
ミーティング三昧
今週はミーティングの嵐です。とりあえず今日は午前中に2つ、ロボット関係のミーティングがカタルーニャ工科大学(Universidad Politecnica de Catalunya)内であって、その後駆け足でバルセロナバス会社(TMB(Transport Metropolitan de Barcelona))へと急ぐ。

先ず今日のロボットミーティングのお題は2009年に行われる人間・ロボットのインタラクションの実験を何処で行うかの話し合い。現行の法律では公共空間にロボットを置く事は出来ないので、実験を行う為にはそれを少し改正する必要があるんですね。何故ならロボットは車でも無いしバイクでもない。自転車でもないし人間でもない。それを動定義するかという事を含めて、僕達が担当するというわけ。まあ、時間をかければ何とかなるかなというのが僕の感じなのですが、何が起こるか分からないので早く決めてしまう事に越した事は無い。更にこの後、この法律を元にして欧州連合の法律にしてしまおうという裏があるので、結構気の長い話だ。

午後のバス会社との話し合いは、バルセロナバス路線改正プロジェクトバルセロナ新バス停プロジェクトお財布ケータイプロジェクトという現在進行中のプロジェクトとは別の新プロジェクト。まだ詳細は書けませんが、バルセロナ市役所(Ayuntamiento de Barcelona)、カタルーニャ州政府(Generalitat de Catalunya)は勿論、沢山の私企業やアメリカ、イギリスを始めとする大学等も参加する予定。気の長いプロジェクトになりそうなのですが、きっと面白くなると思います。

それにしても忙しい。まるでスペインに居るんじゃないみたいだ。おかしいなー。
| 仕事 | 22:23 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
お財布ケータイに関する雑感
今日はスペインのJRことTMB(Transports Metropolitans de Barcelona)とミーティング。今日のミーティングはTMBの企業将来ビジョン戦略についてだったのですが、その中で頻繁に日本の地下鉄状況について質問を受けました。特にSuicaや「お財布ケータイ」といった話題にはかなり興味津々といった感じで聞き入っていました。

携帯電話に乗車券や電子マネーなどの機能を持たせる、いわゆる「お財布ケータイ」を実現する為には幾つかの段階があって、先ずは非接触ICチップを使ったIC乗車券が第一段階としてあると思います。現実的な話、幾ら携帯にICチップを入れた「お財布ケータイ」が便利だからといって全ての人が対応機種を持っているわけではないし、全ての人が携帯電話を乗車券として使おうとは思っていないと思います。そんなわけで、とりあえずはIC乗車券と携帯乗車券が共存する将来ビジョンを考えてみてはどうでしょうか、という話をさせてもらいました。


               モンペリエの路面電車内非接触カード対応機


               ロンドン地下鉄改札
さて、そんな非接触ICチップなのですが世界で流通している非接触ICカードは主に2つ。日本のソニー(Sony)が開発したフェリカ(Felica)カードとオランダのNXP Semiconductorsが開発したMyfareカード。

フェリカカードは1999年に香港でオクトパス(Octopus)として世界で初めて採用されて以来、2001年の日本のスイカ(SUICA)、シンガポールのEZ-Linkなど主にアジア地域で採用されてきました。日本での出荷枚数は2億1200万個で勿論世界第一位。第二位はオクトパスカードを発行している香港の2100万個。そして第三位がシンガポールの1400万個と続きます。

逆にMyfareカードは欧州を中心に流通してきました。ロンドンのオイスターカード(OysterCard)を初めとする欧州各国の交通系IC乗車拳のほぼ全てはマイフェアを使っていると言っても良いでしょう。日本ではフェリカが大半なので世界的にフェリカが席巻しているのかな?とか思ってしまいますが、インターナショナルという視点で見た場合、非接触カードの主流は確実にMyfareです。実際、2008年の時点でフェリカの世界シェアが7%なのに対してMyfareの世界シェアは70%を超えます。

この2つのカードは何が違うかというと技術規格が違う為に相互に通信する事が出来無いんですね。必然的に両カード間の相互通信が課題となっていたのですが、両カードの開発会社が互換性を持つ通信規格、NFCカードを2003年に開発、2004年にはNFC利用を促進するNFCフォーラム(NFC Forum)をNokia, Philips, Sonyと設立しました。

NFCの問題はフェリカ・Myfare両カードに対応する為に構築された現在のフェリカOSやMyfareOSがNFC上では動かないという事なんですね。つまり日本のフェリカ用に作られた自動販売機の決済システムはフェリカOSに対応しているのでNFCとは通信が出来ません。ちょっとややこしいんですが、NFCとフェリカカード、Myfareカード間の通信は出来る。しかしフェリカ・MyfareOSが入った決済機などとの通信が必要な時には不可能だという事です。

これが実現出来ないと何が困るかというと、フェリカチップが入った日本の携帯を持って欧州へ行ってMyfareベースのIC乗車券に対応した改札などで使おうとしても使えないのは当たり前としても、上位プロトコルであるNFC搭載携帯を日本や欧州で使おうと思っても機能しないという事なんですね。もしこれが相互に機能するのならば、使い慣れた人にとってはどれだけ重宝する事だろうかは容易に想像が付く事だと思います。

さて、そこでこれらの問題解決に乗り出したのが両カードの開発会社であるソニーとフィリップス。2007年11月にはオーストリアにモベルサ(Moversa)というフェリカとMyfareの両チップの機能を持つ新しいチップの開発を行う事を目的とした新合併会社を設立しました。

この新チップはフェリカとMyfareの各チップに対応したOSとのセキュアな部分の通信機能を果たします。つまり簡単に言うと決済をする時などに機能するようにデザインされています。そしてそのセキュアな部分とは切り離されて考えられてるのが各チップ間の通信機能。ここに通信機能に特化した形でNFCが入る事となります。じゃあ、その新チップにNFCが担っている各チップとの通信機能も持たせればいいじゃないか、とか思ってしまうのですが、どうやらそうはうまくいかないらしい。

そういうわけで、上記のような全世界共通「お財布ケータイ」を創ろうと思ったら必然的にNFCチップとモベイセが開発する新チップの2種類を入れる必要があるようです。

更にモベルサが創っている新しいチップは他の規格の非接触ICのOSなど様々なアプリケーションを載せる事が出来るようにデザインされているので、携帯端末メーカーは世界中で採用されている様々なOSに関わらず、全世界向けに共通したデザインで対応する事が可能となるのです。

これは大変便利なサービスだと思います。なんて言ったって携帯電話一つで何処の国に行っても支払いから電車の乗車券まで全て用が足りてしまうのだから。
| 仕事 | 08:36 | comments(0) | trackbacks(35) | このエントリーをはてなブックマークに追加
テレフォニカ・ミーティングとダブリン会議
今週はドタバタと連続会議。中でもスペイン大手電話会社であるテレフォニカとのミーティングは時間的にも内容的にも重かった。
彼らとは多数のプロジェクトを協働進行しているんですが、今週のミーティングは「お財布ケータイ」絡み。バルセロナバス亭プロジェクトの一貫でチケットをNFC化してSUICAのようにケータイに入れてしまおうという日本ではおなじみの計画です。

新バス亭自身は1月初旬にはバルセロナの街路に姿を現し始める予定なんですが、ソフト面で幾つか乗り越えなければいけない課題が未だ残ってる。その内の一つが電子チケット問題なんですね。結局問題は誰がお金を払うかという所に収束します。日本で言うJRかDOCOMOか。つまり端末が先かインフラが先か。技術的には解決しているのであとは政治の問題という訳です。

続いて今週日曜日から始まるダブリン会議の打ち合わせ。今回はEUコミッションによるプロジェクトレビユーが行われると言う事で何時もとは違う雰囲気。みんな結構ぴりぴりしている様子。というのもコレが通らないと来年度分のお金が下りないからなんですね。まあ、がんばろうと言う事で一致。
| EUプロジェクト | 19:56 | comments(0) | trackbacks(35) | このエントリーをはてなブックマークに追加