地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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G20首脳会合:スペイン(サパテロ首相(Jose Luis Rodriguez Zapatero))とアメリカ(ブッシュ大統領(George W. Bush))の関係回復か?
今日の新聞(El Pais, La Vanguardia)は昨日行われたG20首脳会合の話題で一色でした。特に印象的だったのが、スペインのサパテロ首相(Jose Luis Rodriguez Zapatero)とブッシュ大統領(George W. Bush)が二人並んで仲良くしている写真。何でもブッシュ大統領はサパテロ首相を「Hola, amigo, que tal? (Hi, my friend, how are you?)」と笑顔で、しかもスペイン語で出迎えたらしいです。奇跡です。

というのもスペインと米国はNATO(北大西洋条約機構)の同じメンバーでありながらも、その両国のトップが今まで一度も会談をした事が無いという異常事態が続いていたんですね。何故か?それはブッシュ大統領とサパテロ首相が犬猿の仲だったからです。

事の発端はサパテロ首相がまだ野党時代に遡ります。イラク戦争に反対していたサパテロ首相はイスパニアデー祝賀パレードの際、アメリカ国旗に敬意を表さず座り続けるという行動を取りました。更にその後、総選挙で大勝利してスペイン首相に選出されると、すぐさまイラクからスペイン軍を撤退させたんですね。勿論、ブッシュ大統領の何度にも渡る催促を無視して。

と言う訳で、それ以来2人は口も聞かない、目も合わせないという最悪の仲となったわけなんですが、今回のサミットでちょっと仲直りっぽい。更に先日のアメリカ大統領選挙の結果はサパテロ首相にとって追い風となっています。というのも、共和党のマッケイン候補は、もし彼が大統領になってもサパテロ首相と会談するつもりは無い旨を表明していたんですが、その一方で、オバマ氏は冷え切ったスペインと米国の関係を改善する事を公約の一つとしていました。まあ、だからといってアメリカがそれほどスペインを重要視するか?というと疑問ですけどね。ちなみにオバマ氏はヨーロッパで選挙キャンペーンを繰り広げた際、スペインを完全に無視していましたし。

それも今回の首脳会合でちょっとは変わるのかな?今日の新聞の一面にドデカイ文字でこんな事が書かれていました:

「サパテロ首相は任務を全うした:スペインの重要性を世界に知らしめた事である」
(Zapatero ve su mision cumplida: se ha reconocido a Espana, 16 de Noviembre 2008, p19)


元々、スペインは今回のG20首脳会合には呼ばれていませんでした。それをあの手この手を使ってサミットに参加出来るように助けを求めた結果、最終的にフランスのサルコジ大統領が、2つ持っていたイスの一つ(フランス大統領としてのイスと、EU議長としてのイス)をスペインに譲るという形でようやく今回の参加に漕ぎ着けた訳です。いわゆる今の今までスペインは世界の主要国とは見なされていなかったわけなんですね。しかしこの30年で確かにスペインは驚く程の急成長を遂げ、経済的には世界第8位の座を獲得するまでになりました。で、今回の首脳会合でのスペインの主目的が

「この30年間、そして現在のスペインを世界に知らしめる事( Lo mas importante de esta cumbre es que se ha reconocido a Espana. Lo que ha hecho en los ultimos 30 anos y lo que es hoy, 16 de Noviembre 2008, p19)」

となった訳です。

G20首脳会合にも参加出来、アメリカとの仲も回復し目的を成就した今、サパテロ首相は大満足気でした。
| スペイン政治 | 20:30 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
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