地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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21世紀の巨大産業:観光:日本は果たして高いのか?
ここ数日、とある理由から日本人の観光(親子:50代女性と20代女性)に付き合う事となりました。普段は日本人になんて滅多に逢わないし、日本語を話す事なんて半年に一回あるか無いかという生活を送っている身としては、見慣れているバルセロナという街をもう少し違った角度から見る良い機会でした。

ランブラス通り(Las Ramblas)やグラシア通り(Passeig de Gracia)といった典型的なショッピング街からサグラダ・ファミリア(Sagrada familia)やカテドラル(Catedral)など、普段は近寄りもしない名所を堪能出来て正直言ってかなり楽しかったです。「え、行かないの? 」とか思うかも知れませんが、行かないんですナカナカ、住んでると。名古屋人が名古屋城に行か無いのと一緒。

さて、今回付き添った親子は本当に何処にでも居る普通の親子で、建築や都市研究関連でも無かったので、「ちらっ」っと言う何気ないコメントなどをバルセロナという街に対する日本人の一般的な意見として興味深く聞かせてもらいました。

その中で特に印象に残ったのが、「物価が高い」という彼女達のコメントでした。このように書くと、日本人の中には「えっ、そうなの?」とか思う人がいるかも知れませんが、そうなんです。近年のあからさまなユーロ高に加えて、バルセロナの物価自体も上がっているので、5年前と比べて見ても日本人にしてみたら普通に2倍とかになっていると思います。

ちなみにバルセロナのごく普通のレストランでランチを食べようと思ったら最低ラインは10ユーロくらいだと思います。日本円にすると1700円。コレくらいだったら、「まあ普通か」とか思うけど、バルセロナの問題は実は別の所にあるんですね。というか、それこそが日本の特徴なのかも知れないと最近は思い始めて来たんですけど。それはB級グルメの存在です。日本にはラーメンを始め、牛丼やら何やらとお手頃価格の600−800円で食べられるB級グルメが豊富に揃っています。お腹が空いたなと思った時、それくらい出せばかなり美味しいモノが食べられる環境にあるんですね。

それに引き換えバルセロナにはB級グルメは確かに存在するけど、日本程の品数や質はありません。つまりランチというと必然的に10ユーロくらいは出さないと食べられない環境なんですね。

ヨーロッパには日本は高いというイメージが「日本人=カメラ」と同じくらい根強く残っています。(近年のデジカメの普及はヨーロッパ人が過去に日本人に対して行っていた倫理的批判が「持てざるモノが持てるモノにする単なる嫉妬」に過ぎない事を明らかにしてしまいましたけどね)

しかし1ユーロ170−150円辺りをウロウロしている現在(2008年9月)においては日本はダントツに安いです。そしてバルセロナは圧倒的に高い。僕もエルチェ(Elche)なんかのディナーで普通に30−40ユーロとか払ってたけど、日本円にしたら一人7000円ですからね。ユーロの感覚に慣れてしまうと、そんなもんかとか思っちゃうけど、日本円に直すとコレはちょっとすごいなという事に気が付きます。

とか思いつつ、今日の新聞を開けて見たらタイミング良くドンピシャな記事が載っていました。

Desde Rusia, con euro. (La Vanguardia, p1, jueves, 4 de Septiembre, 2008)

ユーロと共にロシアから

La debilidad del yen frente al euro provaca la caida de entre el 15% y el 20% de turismo japones. (La Vanguardia, p3, jueves, 4 de Septiembre, 2008)

ユーロに対する円安は日本人観光に15−20%減少をもたらした。


内容はロシアからの観光が30%増えて、日本からの観光が円安の影響で15−20%減ったという記事。

現在のバルセロナ観光における日本人の割合は2%。もしこのまま円安が続いたらこの数字が限りなく0に近つく可能性すらあります。良いのか悪いのか分からないけど、ちょっと複雑な気分ですね。
| バルセロナ都市 | 21:49 | comments(2) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント
>>cruasan様、八月の一ヶ月間はいかが過ごされたのですか?
私の投稿は七月の頃だったと思います。BOLGへの訪問を楽しみにしていましたですよ・・。cruasanのご出身は名古屋近辺と想像しているのですが、とある事情で新名神を走り、車を一路豊田市美術館に向かい、念願の谷口作品を見る機会を得ました。それも日帰りドライブ
ブログでコメントしていますが、すごい費用で造られた市立美術館でランドスケープと配置はまさにMr.Museumeだけあり、感激しました。
岡崎、名古屋市内を立ち寄り、帰路に付きましたが、一日たっぷりの
建築探訪でした。この数年、EU方面に出掛けられず、イライラ病の兆しが夫婦共々、でておりますが、cruasanのブログを毎回楽しみにしています。バルセロナのセントラルパークはどんな出来具合ですか?
あのジャン・ヌーベル作は・・・・?
仕事がら多くの建築家がモリーズに来店され、土産話や建築グッズを
頂いているのですが・・・・・!ではまた。。。。。。
| mory's | 2008/09/05 12:39 PM |
mory`sさん、こんにちは、コメントありがとうございます。大変ご無沙汰していました。8月は丸々一ヶ月の休みがあったので、今年はずーっと名古屋で過ごしていました。久しぶりの日本を満喫していましたが、それにしても名古屋は暑かった!豊田市美術館行かれたのですね。日本が誇る世界的建築家の谷口吉生さんの作品の中でも傑作中の傑作だと思います。日本滞在中に僕も行けばよかった!!!羨ましい限りです。
ジャン・ヌーベルのセントラルパークは既に完成して、市民の憩いの場となりつつあります。時間が出来たらレポートしてみたいと思います。今年度も又バシバシ書いていく予定なのでどうぞヨロシクお願いしまーす。
| cruasan | 2008/09/06 6:33 PM |
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