地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)に見るヨーロッパの多様性と政治状況
今年もこの時期がやってきました、ヨーロッパでサッカーの次に人気があると言われているヨーロッパ各国の意地と意地をかけた戦い、ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovisi醇pn Song Contest)。コレは一体何かというと、各国がそれぞれ代表歌手を選んで歌&パフォーマンスで競い合うというヨーロッパでは結構長い歴史があるテレビ番組です(第一回は1956年)。とは言っても半分はジョークなんですね。どの国も本気でナンバー1歌手を送り込んでくる訳ではなくて、どちらかというとウケ狙いで代表を選んできます。そんなジョークな番組なんだけどヨーロッパ中で放送されるので視聴者は10億人という、これ又冗談のような数字。という事は冗談のようなお金が動くんですね。

さて、スペインではオペラシオン・トリウンフォ (OPERACION TRIUNFO)という、素人を何人か公開オーディションで集めて一年かけて歌手に育てていくという絶大な人気を誇るテレビ番組の勝者が毎年ユーロ・ビジョンに送られてきました。(これは昔日本でやっていたASAYANオーディションと同じようなものですね。)しかしですね、今年はインターネットを用いた新しい選抜方法が採用されたんですね。

投稿ビデオ方式でビデオを応募してインターネット上で投票を行うという(スペインらしからぬ)先進的な方法が採用されました。その結果選ばれたのがロドルフ・チキリクアトレ(Rodolfo Chikilicuatre)のチキチキダンス(Baila el Chiki-chiki)。



コレがものすごい。もうはっきり言ってアホ丸出し。多分選ばれて一番驚いたのは彼ら自身ですね。元々彼らはジョークでチキチキを結成し、ジョークで応募したと言っていましたし。2002年にスペインはローザという結構歌唱力のある代表を送り込み勝つ気満々でした。しかしコレが見事に敗退。それ以来ユーロビジョン=ジョークという側面が強くなったのではないのかな。それが爆発したのが今年。「あー、ユーロビジョンねー。どうせジョークだから一番イケテナイのを送ろう」とスペイン人が一致団結した結果選ばれたのがチキチキと言う訳です。

で、今日当日、どの国も大して変わらないレベルの歌手を送り込んでいるのでチキチキが浮いてない所が又すごい。

この番組を見ていてもう一点面白いのはヨーロッパ各国の政治状況がそれなりに垣間見える所です。この番組は一応コンテストであって各国が投票権を持っています。そんな時はパフォーマンスの良し悪しに関係無く、現実の政治状況が幅を利かせる事になるんですね。例えば旧ユーゴスラビアの各国(スロベニア、クロアチア、セルビアなど)は各々が必ず各々に票を入れるとか、フランスとスペインの間の小国、アンドラ王国は必ずスペインに有利な票を入れたり。以前ポルトガルに住んでいた友達によると、番組中に必ず入れなければいけないCMをポルトガルではスペイン代表が歌ってる時に入れるとか。こんな感じで明らかにいがみ合っているにも関わらず、ご近所さんという理由でポルトガルはスペインに一応票を入れておくとか。

何はともあれこういうお祭りがジョークで出来るというのもヨーロッパが多様であるおかげですね。

追記
今年の優勝はたった今(スペイン時間0:08)ロシアに決まりました。


追記2:
火曜日の新聞によると今年のユーロビジョンの視聴率は78%。この視聴率は2006年のワールドカップ、フランス対スペインの69.9%よりも高く、3月に行われた総選挙前のサパテロ首相(Jose Luis Rodriguez Zapatero)とPP(Partido Popular)のラホイ首相(Mariano Rajoy)との直接討論の視聴率、56.5%よりも高かったそうです。
| バルセロナ日常 | 22:49 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
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