地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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アントニ・ガウディ(Antoni Gaudi)の建築:コロニア・グエル(Colonia Guell)その1:行き方
土曜日の午前中、何気なくテレビを付けたらサグラダ・ファミリア(Sagrada Familia)が写ってた。ぼーっと見てたら無性にガウディ建築が見たくなって、天気も良い事だし、ガウディの最高傑作として名高いコロニア・グエル教会に行ってきました。よく考えたら最後に行ったのが美術手帖関連の時以来だから、実に4年振り?

ガウディが1914年まで関わり、ついに完成する事の無かったコロニア・グエル教会はバルセロナから電車で約15分の所にある、その名も「コロニア・グエル」にあります。ここは元々、サンタ・コロマ・デ・セルベジョ(Santa Coloma de cervello)市という名前だったんですが、1890年にバルセロナの大実業家でありガウディのパトロンでもあったグエルさんが、その当時バルセロナ市内で勃発していた紛争を避ける為に、ここに繊維工場を移転させたんですね。その時、その工場と共に労働者の家とか文化施設なども建設しました。

グエルさん(欧米のお金持ちが皆そうであるように)が偉かったのは、自分が特別であり、社会に自分の富を還元しなければならないと自覚していた所でした。市(Colonia Guell,santa Coloma de cervello)が発行している街案内のパンフレットに、こうあります:

「コロニア・グエルとカタルーニャ地方に存在していたその他多くの工業住宅地との違いは、エウセビ・グエルが労働者の生活環境の向上に努め、文化保護の立場をとったことにあります。その結果、コロニア・グエルは文化的、宗教的な施設を備える一方で、モデルニズムの流れを新設の建築物に取り入れるため、様々な建築家が採用されたのです。・・・」

この街の風景を構成している建築物を手掛けた建築家リストを見ると確かに尋常では無い顔ぶれが並んでいます。例えば、モデルニズモの重要な建築家、ジョアン・ルビオー・イ・ベイルベー(Joan Rubio i Bellver)とか。彼は何を隠そう、あのイグナシ・デ・ソラ・モラレス(Ignasi de Sola Morales)マニュエル・デ・ソラ・モラレス(Manuel de Sola Morales)のおじいちゃん。さすが建築一家!

僕にとって何よりも興味深いのは、グエルさんのような人がきちんと、建築とは街の風景を構成するものであり、街の質やそこで生活する人々の生活の質に決定的な影響を与えると言う事を理解していた所ですね。ここで街の質という時、僕が想定しているのは公共空間の質と言う事です。公共空間の質はそれを取り囲む建築のファサードの質に明らかに依っている。そしてそれを背景として行われる人々の祝祭に大きく影響するわけです。

人は人生に彩りを与える為に様々な「祭」を発明してきました。そして地域によって異なるそのような「祭」の違いを我々は文化と呼んでいるわけです。この街にはそんな「祭
の質」を髣髴とさせる雰囲気が今でも残っています。そしてそれが建築に依っていると言う事を発見する時、とても感動してしまいます。

さて、こんな素敵な村コロニア・グエルへの行き方なのですが、先ずはスペイン広場からFGC(Ferrocarrils de la Generalitat de Catalunya)という鉄道に乗ります。Barcelona-Pl.Espanya発車でColonia Guell駅を通過する電車は、S33,S8,S4番ラインですね。これら3つのラインの内どれかが、約10分間隔で出ています。

この電車に乗る事約15分。Colonia Guell駅で降ります。



先ず降りたら電車進行方向に向かって歩き階段を上り、駅を出た直ぐの所に「コロニア・グエルこっち」みたいな標識があります。



この標識に従って車道沿いに歩く3分。





右手側に折れる最初の細い道にグエル工場があるので、そこで右に曲がります。



ここから真っ直ぐ5分程歩くと街中に出ます。
街に着いたら先ずは観光案内所を目指しましょう。



教会に入る為にはチケットが必要で教会では売っていないからです。一人4ユーロ(2008年4月現在)、コロニア・グエル教会と街のモデルニズモ観光パンフレット兼、観光案内所内のちょっとしたコロニア・グエルに関する展覧会入場料込み。

大変嬉しいことにパンフレットも展覧会も日本語訳があります。

アントニ・ガウディ(Antoni Gaudi)の建築:コロニア・グエル(Colonia guell)その2に続く。
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