地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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エンサンチェ(Ensanche:新市街地)セルダブロック中庭開放計画その1: Jardins de Maria Merce Marcal
現在バルセロナではエンサンチェ(Eixample:新市街地)の修復と再活性化プロジェクトが進行中です。その主役になるのが、セルダブロックの中庭開放計画です。以前のエントリで書いたように、セルダブロックは一辺約133メートルの正方形の角を三角に10メートル切り取った形をしています。


Magrinya,F., Tarrago,S.(1994):CERDA:Urbs i Territori

Magrinya,F., Tarrago,S.(1994):CERDA:Urbs i Territori

Magrinya,F., Tarrago,S.(1994):CERDA:Urbs i Territori

そこに現在では約8階建て20−25メートルの建物が四周にびっしりと建っている状態なんですね。

元々、セルダ( Cerda)が1859年に提案したモデルでは高さは最大4階建て16メートルまでと規制されていました。それが1890年には23メートルに拡張され、1933年には24.4メートルにまで拡張されてしまいました。現在のバルセロナが地中海都市として売りにしている高密度(Density)はセルダの理想郷が金の猛獣どもにズタズタに引き裂かれた結果もたらされた偶然の産物だったんですね。このような無法状態はスペイン民主化後まで続き、1976年には規制を強めて20.75メートルになりました。

奥行きは約25−30メートルといった所でしょうか。その結果、正方形の中に一辺が60−70メートルの正方形をした中庭が出来る事になりました。


Magrinya,F., Tarrago,S.(1994):CERDA:Urbs i Territori
この中庭は道路側とは打って変わって静謐極まりない空間です。しかしながら多くのセルダブロックの中庭は駐車場に利用されていたり、モノ置き場になっていたりとその空間の特性を生かす事無く、死の空間と化していました。

そこに目を付けたのがバルセロナ市役所。中庭を有効活用する為に、図書館や公園といった公共空間に変換する事により市民に開放しようという計画を立ち上げたんですね。2010年までに50以上の中庭、85,290m2を開放する事を予定しているこの計画は、現在の所、約18ブロック、24157m2が修復を終えて市民に開放されています。



Provenca 通り93番地にあるセルダブロック中庭は以前はSopena出版社(Editorial Sopena)の建物で占められていたんですね。それを撤去し新しく幼稚園とスポーツ施設、公園といった公共空間に変え、Jardins de Maria merce Marcalとして新しく甦えらせました。





僕が訪れた時は公園で遊ぶ子供達で一杯でした。車が入ってこない中庭は安心して子供を遊ばせる事が出来るオアシスとして市民に愛されている様子でしたね。
| バルセロナ歴史 | 16:28 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
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