地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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コーディネーターとしての建築家:創造力が問われる職業
Life is beautifulの中島さんが”Less is moreなもの作りと合議制と”というエントリを書かれています。建築家には良く知られたミースのこの言葉、”Less is more”が付いていたので一体何事か?と思って読んでみたら、デザイン過程における決定者の重要性についての話でした。

何かを創り出す時にワンマンタイプで行くのか、それとも合議制で行くのかという問題ですね。これは近年の都市計画では非常に重要な問題になっています。都市計画にもデモクラシーをという名の下に近年では市民参加の重要性が叫ばれているからです。しかし市民というのは勝手なもので、こういう場では「あれが欲しい、これが欲しい」と様々な事を言うんですね。それをいちいち聞いてたらきりが無いし絶対にまとまりません。それが建築のデザインを含んでいたら尚更です。

例えば公民館を建てるとして、ある人は形を三角にしたいという。別の人は丸っぽく。もう一人は四角がよいといったように。もしくは外観を白にしたいという人、赤にしたいという人などなど。

こういう時、全ての人の意見を聞いて巧い事回答を示してみせるのが建築家という職業です。「この意見とこの意見をくっつけて、こうしよう」とか、そういう創造的な問題解決は建築家の十八番。そして建築家に十分な決定権限が与えられた時、各々の部分がハーモニーを奏で素晴らしい音楽が出来上がります。

これはそもそも建築家という職業の根源に関わる問題だと思います。何故なら建築家の仕事とは「その時代に生きた人々の願望を表象する仕事」だからです。そしてそれは建物という狭い表象媒体だけの事に限りません。様々な分野を横断しつつ、まとめ、創造する事。

インターネットの出現によって依然とは比べ物にならないくらいの膨大な知識が手に入るようになりました。しかし問題はそれらの知識を蓄える事ではなくて、それらの知識を生かして何かを創造する事だと思うんですね。そう考えると建築家の仕事とは知識社会の中において主役を取れる職業だと思えてきちゃいますね。
| 建築家という職能 | 21:19 | comments(0) | trackbacks(3) | このエントリーをはてなブックマークに追加
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