地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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ソウト・デ・モウラ ( Eduardo Souto de Moura)
何気なくソウト・デ・モウラを検索したらほとんど何も出てこなかった。僕的には結構ショックだったんですけど・・・。日本ではあまり知られてないんですかね????

はっきり言って僕はソウト・デ・モウラの事はあまり関心が無かったのと彼の建築があまり理解出来なかったのでかなり間違った事を書くかもしれませんが、とりあえず思った事を書きます。あ、ちなみに僕、このブログは地中海とイベリア半島の建築・文化プラットフォームになる事を目指してますのでソウト・デ・モウラ事務所に日本人として唯一勤めたと思われるプルーデンスさん、返信コメント且つ詳細情報ヨロシクお願いします。



彼をディテールの建築家とか言う人が大勢居ますがそれは間違いだと思う。彼がやってるディテールは十分に予想範囲内且つ実行範囲内。センスは確かに良いと思うけど、それだって驚くほどでは無い。第一、使い回しが多すぎの気がする。修道院の改修は一見良い気がするけどそれについてはシザ事務所のアツシさんの言葉が的を得ていますね:

「誰がやってもアレはああなる」

どういう事かというと、歴史的な背景としての「地」としての建築が先ずはあって、そこにチョコチョコっと現代的なマテリアルを散らばせば出来上がり。特に石とコールテンって相性良いんですよね。



結構ケチョンケチョンに言ってるけど、何が言いたいかというと、先ずは彼の建築のエッセンスはディテールには無いのではないか?という事が言いたい訳です。それよりも僕が注目するのは逆に彼の不器用さみたいな所なんですね。

よーく彼の建築を観察してみると分かるのですが実は彼は一つの事しかやっていない。穴掘ってその中に建築をはめ込む。それだけ。初期の方はスケールが家だったので岩場に穴掘って家をはめ込んで、前庭に段々畑の石バージョンを創ってその風景に家が隠れるという事をやってる。スケールが大きくなるとプルーデンスさんが担当したブラガのサッカー場になるんだけどそれだって同じ。穴掘ってはめ込んだだけ。彼の建築の中では修道院が圧倒的に有名だけどあれはどちらかというと彼がやっているシリーズモノではなくて例外なんですね。



同じ事しかやらない建築家の事を批判する人が居ますが、僕はそれが悪い事だとは全く思いません。逆に同じ事しかやらないという事は「それで悪いか」というある程度の自信があるんじゃないのかな?誰とは言わないけど日本人建築家の中にはその時の流行を追いかけて頻繁にスタイルを変える人が居る。それは時代に取り残されまいというあせりと不安、自信の無さがそうさせるのではないのか?

僕がポルトガルに居る間にシザやソートから学んだ事は、建築という以上に「建築家とは一体何か」という事だと思うんですね。日本には二度と戻ってこないコミュニティが未だ存在していてその中に文化人としての建築家の地位を築いている彼らの姿勢・気概こそ我々が学ぶべきものだと思うわけです。ソートの建築はたった一つのアイデアをひたすら繰り返すという行為に、その社会的建築家の地位を見る事が出来るのでは?と言ったら深読みしすぎでしょうか?
| 建築 | 05:42 | comments(1) | trackbacks(34) | このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント
は〜い、コメントいたします。まず、CRUSANの指摘の通り、修道院は誰がやってもそこそこ、できるしああなるとも思いました。ただ、やっぱりどこまでやるのか、どこで止めるのか、この線引きにつきると思います。この線引きとういう行為は、僕の中ではディテールだと考えています。そうであれば、彼はディテールの人かもしれません。ディテールに関して少し触れます、前にも書いたかもしれませんが、僕にとってディテールは建築を形作る、物と物との関係性の整理であって(機能にしたがってですが)、その整理が結果として形となる事だと思っています。そう言った意味で、修道院のディテールは凄く評価しています。コールテン鋼を型枠にしたり、ガラスと石を繋ぐものとして真鍮を使うだとか、先ほども書きましたが、その線引きが非常に成功した建築だと思います。まあ、あの建築が彼の総てとも言えなくもないですが。 
ディテールの人と言えば、シザですが、彼も良くディテールの人だと言う声が多く聞こえました。(ポルトガル人、スペイン人達が言っていました。)でも僕はそうは、思いません。むしろ、空間が素晴らしいと思っています。ちょこちょこ、彼は細かいところまで、デザインしますが、やりはり全体性、空間に対する、素材のあり方を吟味し、形を与えているように捉えています。普通の人がシザの建築を評価するときに、ディテールなんて見ていないでしょう。床、壁、光、音、匂い、五感を通じた接触だと思います。ディテールについては、こんなところかと思います。

CRUSANの指摘する、穴の建築面白いです。彼の住宅の全般はヤドカリのような気がしますね。僕も、同じ事しかしないと言うのは悪いことではないと思います。ただ、大切なのは流行に乗った建築であろうと、そうでなかろうと、出来上がった建築の評価が総てだと思います。それさえ、クリアすればなんでもいいと思います。(どこに、評価軸を置くかによって違いますが)ただ、著名建築家の悲劇は、ヌーベルはヌーベルでなくては、ならず。ピアノはピアノでなくてはならない、クライアントはそれを要求するだろうし、建築家はそれで答えなくては、ならない。そんな一面があると思います。

確かに建築家の地位はヨーロッパにおいては、非常に高いと思います。また、文化等に対する意識も。“建築はたった一つのアイデアをひたすら繰り返すという行為にその社会的建築家の地位を見る事が出来るのでは?”これに対しては、はっきりどうとはいえませんが、そういう一面もあるとは思います。

ESMについて少し、コメントを書きます。彼自身は凄く不器用な人ですね。働いて感じたのは、設計に対する脈絡がありませんでした。今日はこう、明日はこうといった感じでした。まあ、建築家はアーティストだと思われていますから、そういった振る舞いもありだとは思いましたけど。自分が外国人であったから、酷く困惑したのを思い出します。それと、彼はミースがとても好きでしたね。良く、ミースの話をしていました。(僕は個人的にあまり、思い入れがありません。全くと言ったほうがよいでしょうか)以上です。
| | 2007/03/07 9:01 AM |
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