地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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ローマ旅行とベルニーニ
ローマへ行ってきました。初めてのイタリアです。今回の旅でローマがローマ時代の中心地であったと言う事を再確認。街の至る所に遺跡が残っている。予想以上でした。ローマ帝国ってもちろんカタルーニャにも影響を及ぼしていてその時代の中心地はバルセロナではなくて現在のタラゴナ。タラコと言ったらしくここも遺跡がたくさんあります。特に水道橋はほぼ完全な形で残ってる。まあ、カタルーニャにおけるローマの影響については又今度の機会に。今日はローマ旅行について。特に印象的だったのがバチカン。ここはすごい。さすがカトリックの総本山。むちゃくちゃ金持ってるっぽい。最初にサンピエトロ大聖堂へ行ったのですがここで思わぬ大収穫。ベルニーニに感動しました。僕が行った時は丁度法皇様が何か読んでてそれを信者の人たちが熱心に聞いているという場面。その法王様が居る一番奥の壁面一杯にベルニーニ作の巨大椅子があります。それがすごかった。先ず長方形のような窓枠が地としてありその中に雲か天使か分からないもやもやした黄金の塊が上から積もっていくという構図。この塊が上の方だと窓枠の中に納まっているんだけど、それが徐々に下に行くに従ってはみ出てくる。とても良く力動感というものを表していると思います。昔、渡辺先生と一緒に「ルネサンスとバロック」と言う本を読んだのですがその時に「ベルフリンはあたかもルネサンスが生き物のように意識を持ってバロックに移り変わっていく様子を生き生きと描いている」とかなんとか言われてたけど、その時は正直言って何?みたいな感じだった。サンカルロアレクワットロ・フォンターネとか例に挙げられてたけどあまり心には響かなかった。しかし今回のこの法王の椅子を見てベルニーニに対する意識が激変しました。これ見たの2日目の朝だったのですがそれからはほとんどベルニーニめぐりをしました。ナボーナ広場の彫刻も良かった。石という硬い材を用いて人の筋肉、服そしてそれらと対比させるかのような台座。この台座にはわざとあまり手を加えないで石の硬さをそのまま表現してる。で、今回最大最高の収穫がバロックの傑作と言われてるコレ(写真)。コレすごい。マリア様っぽい人が横たわってて天使が上から迎えに来てるっていうストーリーなんだけど、そのマリア様の服と寝てるベット、その下の台座の材質を変えつつ見事にその間のヒエラルキーを表現。ベットは磨きがかかってる大理石でちょっと硬そう。台座はオレンジ色の大理石で布を表現してる。マリア様の服は抜け落ちるようなまろやかさ。これはすごく小さい教会にあって、最初、隣にあった大きくて立派な教会と間違えたほどこじんまりとしたところにありました。飛行機の時間が押してて急ぎ足だったけど来て良かった。ベルニーニ最高。
あとちょっと思った事を幾つか。バチカンの中にあった廊下。この廊下、すごく長いんだけどその間全ての天井と壁に絵画が掛かってる。これには圧巻。よく日本の空間っていうのは空間恐怖症みたいなところがあって隙間があったら埋めなきゃ気がすまないというのを聴くけどヨーロッパだって一緒じゃん。ラファエッロの間にあったこの絵はすごく色使いがうまいと思った。他の絵が暗い色を基調にしてるせいもあり重たく感じるのに対してこの絵はすごく軽い感じ。それが印象的だったので、写真を撮って置きました。パラパラ見をしていたので。で、後でガイドブックでラファエロだと気が付いたんですね。ミケランジェロの最後の審判は有名だったので知ってたけど何も感じずスタスタと去る。
ローマの街自体ははっきり言ってあまり巧い造り方はしてないなと思いました。つまり効率的ではないし無駄が一杯。効率的ってコルビジェチックな意味じゃなくてですよ。一つの原因は車だと思う。交通事情最悪。街分散しすぎ。住民何処にすんでるの?って感じ。そこがBCNとは決定的に違う点かな。一つ巧いなと思ったのは広告の使いかたですね。確か宗田さんが書いてらしたと思うけど、イタリアって広告規制がむちゃくちゃ厳しいんですね。ほとんどやらしてもらえないとか何とか。でそんな中、古代遺跡を地に現代広告がチラッとあったりするとすごく映える。これは本質的にはソート・デ・ムーラと同じ戦略ですね。あと空港からのアクセスはナカナカ良い。電車で20−30分程度。これはフランクフルト、バルセロナ並み。ただ料金が高い。フランクフルトが3.5ユーロ。バルセロナ3.5ユーロに対してローマ12ユーロ。ちょっとやりすぎ。それにしても今回の旅の収穫は大きかった。

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