2015.08.13 Thursday
スマートシティとオープンデータ:データ活用によるまちづくりのイノベーション(横浜)シンポジウム大成功!
怒涛ともいえる3日間の日本滞在を経て、やっとの思いでバルセロナに到着しました。
今回の弾丸帰国、トランジット待ち(2時間の予定)のミュンヘン空港のカフェでコーヒーを飲みながら、「あー、そろそろ搭乗時間かなー?」とか思ってもう一度チケットをよく見たら、待ち時間が「2時間」じゃなくて「12時間」だった(苦笑)。
←「1」を一つ見落としてたー!ギャー!!
もう、愕然とするしかなかったんだけど、ミュンヘンは今まで一度も来たことがなかったし、「良い機会かな?」と気持ちを切り替えて、前々から行きたかったコープ・ヒンメルブラウ設計のBMW博物館へGO!
ぼく、車とかバイクとかサッパリ興味がないんだけど、この博物館ではBMW車に試乗出来たり、バイクに跨ることが出来たりと、色々と体験することが出来て結構楽しい。
そしてそして、ミュンヘンと言えば、我々建築家にとって思い出されるのはやはりフライ・オットーのミュンヘンオリンピック競技場かな?、、、と思います(これについては次回のエントリで詳しく書こうと思っています)。
と、そんなこんなで東京到着前から既に波乱だらけの幕開けとなった今回の弾丸帰国、その目的は前回のエントリで書いた通り、8月8日に横浜で行われた「スマートシティとオープンデータ」に関するシンポジウムに参加する為だったんですね(地中海ブログ:スマートシティとオープンデータ:データ活用によるまちづくりのイノベーション(横浜))。
いままで登壇者としてプレゼンすることは(色んな国と地域で)それこそ数え切れないほど経験させてもらったんだけど、その様なシンポジウムを企画する側に回ったのは実は今回が人生初!もうホント、分からないことだらけで、手探りの状態の中で進めてきたということもあり、当日は結構ドタバタだった気がします。
また、どれくらいの参加者の方々に来てもらえるかなどがサッパリ予測出来なかったことなどもあって、少々不安でもあったんだけど、当日は本当に沢山の人たちに来てもらうことが出来て、結果から言うと、「大」の上にもう一つ「大」が付く程の「大大大成功」と言っても過言では無かったと思います。
「(有料の)オープンデータ系のイベントでこれだけの人達が集まるのはちょっと異例」という言葉を色んな人達から言って頂けるほどの活況でした。
今回のシンポジウムを企画するにあたり、スポンサーの方々や登壇者の方々は勿論、分からない部分について様々なアドバイスを下さった方々や、お忙しい中、当日会場に駆け付けて下さった方々に心から感謝します。
どうもありがとうございました!!!!
で、この大成功を受け、「このシンポジウムを連続シンポジウムにしよう」という提案が出ています。今回と同じく、横浜市役所、バルセロナ市役所、そしてMITのバックアップのもと、第2回目は「オープンデータと医療」、第3回目は「オープンデータと観光」と題して行おうと画策している所です。
特に第3回目の「オープンデータと観光」については、2020年の東京オリンピック問題を絡め、「バルセロナオリンピックの成功と失敗から学ぶこと」みたいな感じで企画出来たらと思っているんですね。
当ブログの読者の皆さんには既に馴染み深いテーマだとは思うのですが、バルセロナは1992年のバルセロナオリンピックを契機に都市のインフラを大規模改善することに成功し、この都市開発手法は後に「大規模イベントを活用した都市開発モデル=バルセロナモデル」として世界中の都市に注目され続けてきました(地中海ブログ:何故バルセロナオリンピックは成功したのか?:まとめ)。
それらの議論では、「なぜバルセロナはこれほどまでに発展することが出来たのか?」、「いったい何が成功の要因だったのか?」など、主に「成功面から捉えたもの」が殆どだったと思うのですが、その一方で「バルセロナの失敗」についてはあまり語られることがなかったと思います。
僕の眼から見ると、バルセロナは数々の失敗を幾つも繰り返しているし、特に近年は、「成功し過ぎた観光」による都市への弊害、「増えすぎた観光客による市民生活への影響」が現地で大問題となってきつつあります(地中海ブログ:バルセロナの中心市街地で新たな現象が起こりつつある予感がするその3:街頭売春が引き起こした公共空間の劣化)。これは、「観光こそ21世紀を担う産業だ!」と手離しで観光客を誘致することだけを考えている日本の現在の状況に、それと並行して「観光マネジメントを考慮することの重要性」を示唆する事例でもあったりすると思うんですね。
更に、バルセロナオリンピック時において建設された施設群が「今現在、どのように使われているのか、どう運営されているのか?」といったポストオリンピックにも焦点を当てることによって、東京で計画されている選手村を含むオリンピック施設群の問題にも何かしらの光が当てられたらとも思っています。
‥‥と、こんな感じで今回初めて企画した「スマートシティとオープンデータ」シンポジウムから学んだ教訓を活かし、これから4ヶ月ほどを掛けてこれらの企画を実現していきたいと思っています。
上記のようなテーマで、「こんな話が聞きたい!」、「こんなテーマを取り上げてくれ!」というようなご意見、ご要望があったら、是非メール頂ければと思っています。
取り敢えず、今日はシンポジウムの成功を祝って、一人で勝手に乾杯しよう。
←いつもながらにコーヒーとクロワッサンで。
←ぼく、ビール飲めないので(笑)。
追記(今回の東京滞在で思ったこと):
シンポジウムの翌日(日本滞在最終日)は仕事関係のミーティングがギッシリ入ってたんだけど、その間の短い時間を使って森アーツセンターギャラリーで開催中の「機動戦士ガンダム展:THE ART OF GUNDAM」へ行ってきました。
日本ミュージアム・マネジメント学会の基調講演の為に帰国した6月の時には、同じ場所で「ナルト展」がやってたんだけど、森アーツセンターギャラリーって、こういう路線に変更したのでしょうか? ←個人的にはかなり嬉しい。
今回の展覧会ではガンダムの頭部が原寸大で作ってあったり、見たことない原画が展示してあったりと、ガンダム好きには堪らない展覧会となっています。
ここを駆け足で見て回り、バルセロナへの帰国便に乗る為に羽田空港へ。実は羽田空港を使うのは人生初! ←いつも日本へ帰る時は中部国際空港(セントレア)なので。で、今回、初めて羽田空港を使ってみたのですが、正直言って、これが日本の首都、東京の玄関口だとは思えないほど貧弱な空港で「ある意味」驚きました。
上述したように、羽田空港を使うのは今回が初めてだったので、この空港のことをよく知らないし、東京にはもう一つ成田空港があるということも分かっています。また、僕が使ったのは国際線の方で、「羽田は国内線と分かれているらしい」ということも分かった上でのことなのですが、取り敢えず「初めて使ってみた感想」を率直に書いてみます。
まず、ニューヨーク、ロンドン、パリなどと肩を並べるグローバルシティ、東京の空の玄関口としては貫禄がなさすぎ。レストラン街も、お寿司とかラーメンとか揃えてるのは分かるけど、ちょっと品揃えが少なすぎな感が否めません(レストランのラインナップだけなら、セントレアの方が良いと思うほどです)。
外国人観光客向けに橋とか非常にがんばって作ってるけど、正直言って、「うーん」って感じかな。チャックインして中に入っても、欧州のハブ空港フランクフルトなんかとは比べようもない。そして決定的なのは、空港から都内へのアクセッシビリティ。電車で40分って、これは遠すぎる。フランクフルトの12分(電車)は例外としても、バルセロナですらバスで20分の距離圏内ですからね。
(フランクフルト市内の街並み)
その一方、都内の公共交通機関の充実度は世界トップレベルであることは間違いありません。つまり空港は都心から無茶苦茶遠いけど、都内に入ってしまいさえすれば移動は最高にスムーズだということです。また、近年批判され続けてきた無料wifiの面も、地下鉄会社(?)が無料提供し始めたので、大変改善されていると思います。
(仁川空港)
もう一度言いますが、今回初めて羽田空港を使ったので、この空港については知らないことが多いし、もしかしたらものすごく間違ったことを言っているだけなのかもしれません。
今後、羽田空港、成田空港を使うことが多々出てくると思われるので、この空港問題に関しては観光客目線で、もうちょっと観察を続けてみようと思います。
今回の弾丸帰国、トランジット待ち(2時間の予定)のミュンヘン空港のカフェでコーヒーを飲みながら、「あー、そろそろ搭乗時間かなー?」とか思ってもう一度チケットをよく見たら、待ち時間が「2時間」じゃなくて「12時間」だった(苦笑)。
←「1」を一つ見落としてたー!ギャー!!
もう、愕然とするしかなかったんだけど、ミュンヘンは今まで一度も来たことがなかったし、「良い機会かな?」と気持ちを切り替えて、前々から行きたかったコープ・ヒンメルブラウ設計のBMW博物館へGO!
ぼく、車とかバイクとかサッパリ興味がないんだけど、この博物館ではBMW車に試乗出来たり、バイクに跨ることが出来たりと、色々と体験することが出来て結構楽しい。
そしてそして、ミュンヘンと言えば、我々建築家にとって思い出されるのはやはりフライ・オットーのミュンヘンオリンピック競技場かな?、、、と思います(これについては次回のエントリで詳しく書こうと思っています)。
と、そんなこんなで東京到着前から既に波乱だらけの幕開けとなった今回の弾丸帰国、その目的は前回のエントリで書いた通り、8月8日に横浜で行われた「スマートシティとオープンデータ」に関するシンポジウムに参加する為だったんですね(地中海ブログ:スマートシティとオープンデータ:データ活用によるまちづくりのイノベーション(横浜))。
いままで登壇者としてプレゼンすることは(色んな国と地域で)それこそ数え切れないほど経験させてもらったんだけど、その様なシンポジウムを企画する側に回ったのは実は今回が人生初!もうホント、分からないことだらけで、手探りの状態の中で進めてきたということもあり、当日は結構ドタバタだった気がします。
また、どれくらいの参加者の方々に来てもらえるかなどがサッパリ予測出来なかったことなどもあって、少々不安でもあったんだけど、当日は本当に沢山の人たちに来てもらうことが出来て、結果から言うと、「大」の上にもう一つ「大」が付く程の「大大大成功」と言っても過言では無かったと思います。
「(有料の)オープンデータ系のイベントでこれだけの人達が集まるのはちょっと異例」という言葉を色んな人達から言って頂けるほどの活況でした。
今回のシンポジウムを企画するにあたり、スポンサーの方々や登壇者の方々は勿論、分からない部分について様々なアドバイスを下さった方々や、お忙しい中、当日会場に駆け付けて下さった方々に心から感謝します。
どうもありがとうございました!!!!
で、この大成功を受け、「このシンポジウムを連続シンポジウムにしよう」という提案が出ています。今回と同じく、横浜市役所、バルセロナ市役所、そしてMITのバックアップのもと、第2回目は「オープンデータと医療」、第3回目は「オープンデータと観光」と題して行おうと画策している所です。
特に第3回目の「オープンデータと観光」については、2020年の東京オリンピック問題を絡め、「バルセロナオリンピックの成功と失敗から学ぶこと」みたいな感じで企画出来たらと思っているんですね。
当ブログの読者の皆さんには既に馴染み深いテーマだとは思うのですが、バルセロナは1992年のバルセロナオリンピックを契機に都市のインフラを大規模改善することに成功し、この都市開発手法は後に「大規模イベントを活用した都市開発モデル=バルセロナモデル」として世界中の都市に注目され続けてきました(地中海ブログ:何故バルセロナオリンピックは成功したのか?:まとめ)。
それらの議論では、「なぜバルセロナはこれほどまでに発展することが出来たのか?」、「いったい何が成功の要因だったのか?」など、主に「成功面から捉えたもの」が殆どだったと思うのですが、その一方で「バルセロナの失敗」についてはあまり語られることがなかったと思います。
僕の眼から見ると、バルセロナは数々の失敗を幾つも繰り返しているし、特に近年は、「成功し過ぎた観光」による都市への弊害、「増えすぎた観光客による市民生活への影響」が現地で大問題となってきつつあります(地中海ブログ:バルセロナの中心市街地で新たな現象が起こりつつある予感がするその3:街頭売春が引き起こした公共空間の劣化)。これは、「観光こそ21世紀を担う産業だ!」と手離しで観光客を誘致することだけを考えている日本の現在の状況に、それと並行して「観光マネジメントを考慮することの重要性」を示唆する事例でもあったりすると思うんですね。
更に、バルセロナオリンピック時において建設された施設群が「今現在、どのように使われているのか、どう運営されているのか?」といったポストオリンピックにも焦点を当てることによって、東京で計画されている選手村を含むオリンピック施設群の問題にも何かしらの光が当てられたらとも思っています。
‥‥と、こんな感じで今回初めて企画した「スマートシティとオープンデータ」シンポジウムから学んだ教訓を活かし、これから4ヶ月ほどを掛けてこれらの企画を実現していきたいと思っています。
上記のようなテーマで、「こんな話が聞きたい!」、「こんなテーマを取り上げてくれ!」というようなご意見、ご要望があったら、是非メール頂ければと思っています。
取り敢えず、今日はシンポジウムの成功を祝って、一人で勝手に乾杯しよう。
←いつもながらにコーヒーとクロワッサンで。
←ぼく、ビール飲めないので(笑)。
追記(今回の東京滞在で思ったこと):
シンポジウムの翌日(日本滞在最終日)は仕事関係のミーティングがギッシリ入ってたんだけど、その間の短い時間を使って森アーツセンターギャラリーで開催中の「機動戦士ガンダム展:THE ART OF GUNDAM」へ行ってきました。
日本ミュージアム・マネジメント学会の基調講演の為に帰国した6月の時には、同じ場所で「ナルト展」がやってたんだけど、森アーツセンターギャラリーって、こういう路線に変更したのでしょうか? ←個人的にはかなり嬉しい。
今回の展覧会ではガンダムの頭部が原寸大で作ってあったり、見たことない原画が展示してあったりと、ガンダム好きには堪らない展覧会となっています。
ここを駆け足で見て回り、バルセロナへの帰国便に乗る為に羽田空港へ。実は羽田空港を使うのは人生初! ←いつも日本へ帰る時は中部国際空港(セントレア)なので。で、今回、初めて羽田空港を使ってみたのですが、正直言って、これが日本の首都、東京の玄関口だとは思えないほど貧弱な空港で「ある意味」驚きました。
上述したように、羽田空港を使うのは今回が初めてだったので、この空港のことをよく知らないし、東京にはもう一つ成田空港があるということも分かっています。また、僕が使ったのは国際線の方で、「羽田は国内線と分かれているらしい」ということも分かった上でのことなのですが、取り敢えず「初めて使ってみた感想」を率直に書いてみます。
まず、ニューヨーク、ロンドン、パリなどと肩を並べるグローバルシティ、東京の空の玄関口としては貫禄がなさすぎ。レストラン街も、お寿司とかラーメンとか揃えてるのは分かるけど、ちょっと品揃えが少なすぎな感が否めません(レストランのラインナップだけなら、セントレアの方が良いと思うほどです)。
外国人観光客向けに橋とか非常にがんばって作ってるけど、正直言って、「うーん」って感じかな。チャックインして中に入っても、欧州のハブ空港フランクフルトなんかとは比べようもない。そして決定的なのは、空港から都内へのアクセッシビリティ。電車で40分って、これは遠すぎる。フランクフルトの12分(電車)は例外としても、バルセロナですらバスで20分の距離圏内ですからね。
(フランクフルト市内の街並み)
その一方、都内の公共交通機関の充実度は世界トップレベルであることは間違いありません。つまり空港は都心から無茶苦茶遠いけど、都内に入ってしまいさえすれば移動は最高にスムーズだということです。また、近年批判され続けてきた無料wifiの面も、地下鉄会社(?)が無料提供し始めたので、大変改善されていると思います。
(仁川空港)
もう一度言いますが、今回初めて羽田空港を使ったので、この空港については知らないことが多いし、もしかしたらものすごく間違ったことを言っているだけなのかもしれません。
今後、羽田空港、成田空港を使うことが多々出てくると思われるので、この空港問題に関しては観光客目線で、もうちょっと観察を続けてみようと思います。