地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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スペイン統一地方選挙2015
昨晩はヨーロッパ中を巻き込んだ真剣勝負、欧州の紅白歌合戦と名高いユーロビジョン2015が行なわれました。
←「ユーロビジョンとは何か?」についてはコチラ:地中海ブログ(ヨーロッパの紅白歌合戦ユーロビジョン2012)。

欧州26カ国(+オーストラリア)を巻き込んだ熱き闘いは午前1時まで続き、今年はスウェーデンの勝利に終わったんだけど、ヨーロッパ在住日本人のTwitter上で話題騒然となっていたのがこちらです:



マツコ・デラックスにそっくりのセルビア代表のボヤナ・スタメノヴさん(笑)。彼女が登場した瞬間から、「マ、マツコだーーー」というつぶやきがTLを埋め尽くし、もうみんなその話題で持ち切りでした(笑)。

そんなお祭り騒ぎとは打って変わり、スペインでは今日(5月24日)スペイン統一地方選挙が行なわれました。今回の選挙では、どの都市でも左派系が非常に勢力を伸ばしていた為に、マドリードやバルセロナを始めとする大都市で政治勢力の大きな革新が行なわれると見られているんですね。

そして、今夜イベリア半島で行なわれるこの選挙は、欧州中で勃興してきている左派勢力の今後の動きを占う前哨戦と見なされている為に、ヨーロッパ中が固唾を飲んで見守っているという状況となっています。

もっと言っちゃうと、欧州の左派勢力がバルセロナに期待しているのは、ラテンアメリカの改革でポルトアレグレが担った役割を果たしてくれるのでは、、、ということなのです。

だからスペインの保守系メディアは、PODEMOS(左派)をベネズエラと重ねながら異常とも言える批判を繰り返すんですね。例えば、CiUがバックについてるLa Vangurdia紙なんかは、「バルセロナで力を付けてきている統一左派戦線(Barcelona En Comu)はビンラディンが愛読していた本の著者、チョムスキーが支援している」とかいう記事を掲載したりするわけですよ。

更に更に、個人的に非常に興味深いのが、今回の選挙の台風の目となっているBarcelona En Comuから立候補しているメルセデスちゃんとムンタネールさん。メルセデスちゃん、実は僕がバルセロナ市役所で働いていた時の同僚で隣の席だった子(笑)、ムンタネールさんは現役の建築史家で、バルセロナの都市計画(バルセロナモデル)を扱った僕の修士の公開審査に駆け付けてくれた仲だったりします。

‥‥と、そんなことを書いていたらそろそろ結果が出てきたようです。

予想通り、バルセロナでは統一左派戦線(Barcelona En Comu)が勝利した模様。第二党にはCiU(カタルーニャ保守)が付けています。

詳しい結果と分析などについては結果が全て出揃った明日以降に回すとします。

追記:
今回の統一地方選挙の結果によってスペインの政治状況はこんな感じになりました:



今回の選挙の一番の特徴はPODEMOSを中心とした左派系の弾頭と国民党(PP)の大敗北。特に24年間守ってきたマドリード市の政権交代はPPにとって大きな痛手。そしてバルセロナ市の政権交代。バルセロナ市については、フランコ政権後35年近く労働左派党(PSC)が長期政権を維持していたので、2011年から続いていたCiU(カタルーニャ保守党)による右派政権の方が寧ろ異常事態だったと思います。そういう観点から言うと、今回の選挙で左派系が政権に戻ってきたのはバルセロナ市にとってみれば機能が正常化する、、、と言えない事もない。しかし戻ってきたのがPSCではなく統一左派戦線(Barcelona En Comu)だったということが事態を混乱させているかな、、、と。

PSC内部では当然「自分たちが」という思いが強かったはずで、まさか自分たち以外の左派系が政権を握るなんて予想もしていなかったのでは、、、。

とは言っても、今回、Barcelona En Comuが獲得した議席は11議席なので、過半数の21議席には遠く及ばず、他の政党との連立が予想されています。

個人的に懸念しているのは、Barcelona En Comuのメンバーの殆どが政治には全くのど素人という点。上述の僕の友達に始まり、建築史家(大学教授)などが集まった(政治的には)素人集団ですからね。

まあそれでも、経済効率だけを優先するが為に、街中の伝統的な老舗を潰す政策を取り入れたり、観光客を惹き寄せる為に、それまでは専用住居だった所を格安ホテルに変えたりといった、CiUの無茶苦茶な政策にはこれで一先ず蹴りがつきそうなのは嬉しい限りです。

| スペイン政治 | 06:31 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
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