地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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ローマ滞在2015年その1:カトリック両王(スペイン)の超わがままから生まれたブラマンテの傑作テンピエット(Tempietto)
とあるプロジェクトの為に、今週はローマに来ています。

最近は5月から始まる万博の準備の為にお隣のミラノに足を運んでいたのですが、ローマに来るのはなんと6年振り!空港に着いたのがお昼過ぎだったので、取り合えずテルミニ駅近くの適当なレストランに入ってマルガリータを頼んだら出てきたのがコチラ:



で、デカイ!そして美味しい!!生地はパリパリで、チーズはとろとろ。そこにトマトの酸味がバッチリ効いてて言うこと無し!そしてこれが8ユーロだっていうんだから信じられません。ピザを食べてホテルへ向かう途中、アイスクリームのお店があったので寄ってみたら、今度はこんなのが出てきました:



うーん、イタリア人、美味しいもの食べてるなー。

‥‥と、初日から美味しいモノばかり食べててもアレなので(笑)、ホテルにチェックインしたその足で早速打ち合わせへ。今回はローマ市内が一望出来るモンジュイックの丘ならぬ、ジャニコロの丘に聳え立つスペイン王立アカデミーにて打ち合わせです。



‥‥ジャニコロの丘?‥‥スペイの王立アカデミー??‥‥と言えば当然こちら:



じゃーん!そう、ルネサンス建築の1つの頂点を指し示すと言われているブラマンテの傑作、テンピエット(Tempietto)なんですね。

「‥‥な、なぜスペイン王立アカデミーにテンピエットが???」と思った人はかなり勘が良い。そーなんです!ローマにある超有名建築テンピエットは、実はスペインと非常に縁の深い建築となっているのです!何故かというと、15世紀に地中海で絶大な権力を誇っていたカトリック両王(イザベル1世&フェルナンド2世)が、「この場所(ジャニコロの丘)をペトロが磷付にされた場所にしなきゃイヤダイヤダ」と駄々をこね、そのワガママがそのまま現実になっちゃったからです(笑)。
←かなり簡略化して書いてるけど、本質的にはこんな感じ。
←でも、そんなワガママが歴史的傑作を生み出したんだから、「スペイン人のワガママもたまには役に立つ」‥‥ということにしておこうwww

もう1つ序でに書いちゃうと、この小さな建築を見て、(当時)法皇に即位したばかりのユリウス二世はブラマンテの力量を見抜き、史上最大のプロジェクトであるヴァチカンの聖ペトロ大聖堂の建設を任せたっていうんだから、「カトリック両王のわがまま、どこまで歴史に影響を与えてるの??」って話なのです(笑)。



そんなこんなで、取り合えず、脇にある門から入って行ってみます。かなり控えめに備え付けられた門を潜ると最初に目に飛び来んでくるのがこの風景:



じゃーん!小振りながらも素晴らしくバランスが取れた建築の登場〜。円形の平面の周囲にドリス式の柱廊を巡らし、その上にドームが載るっていう大変明快な構成。何重にも円が円を包み込み、中に入っているだろう大切なモノをスゴく大事に守っている、そんな表現になっているのが見て取れます。



その様な物語は、先ずは足下に広がる6段の階段から始まっています。この階段が「ここまでの世界」と、「そこからの世界」を明確に隔て、その領域へと入って行く人達の「心の準備をする空間」となっているんですね。そんな、「これから入って行くぞ」という気持ちを整えた所で入ってみると、天井には非常にポップな装飾が:



床面にはこれまた見事なタイルが広がっています。



とは言っても、この建築は内部空間というよりも寧ろ、外から眺めるためのモニュメントとして計画されたものなので、どちらかと言うと塔のようなマッスが強調されているかな‥‥と。

ブラマンテの当初の計画によると、この建物を取り囲む中庭も円形になり、柱廊を巡らすはずだったのだとか。そうすると、円が円を取り囲み、それをまた円が包み込むという同心円状の素晴らしい建築空間が出来上がっていただろう‥‥と想像するのもまた楽しいですね。



‥‥と、ここまで見学した所で、「ミーティング第二部が始まるよー」と秘書の子が呼んでる‥‥。

という訳で、今回のローマ滞在は結構キツキツのスケジュール且つ、仕事がメインなのでどこまで観光が出来るかは解りませんが、幾つか見たいものを絞ってこの機会に見ておきたいと思います。

あー、楽しみだー!
| 旅行記:建築 | 05:14 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
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