地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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ルーヴル美術館、来館者調査/分析:学術論文がファイナンシャルタイムズに紹介されました。
先週のことなのですが、昨年末に発表したルーヴル美術館来館者調査に関する学術論文(地中海ブログ:ルーヴル美術館、来館者調査/分析:学術論文第一弾、出ました!)がファイナンシャルタイムズ(英国)に紹介されました。



僕の論文を紹介してくれたのは、スマートシティの世界的権威として知られているカルロ・ラッティさん。



ゴダールの映画のワンシーンを引用しつつ、「今までにない画期的なシステムであり、今後の博物館/美術館の来館者の行動において新たなる知見をもたらすものと期待される」みたいな感じで話してくれています。

何を隠そうカルロさん、去年の3月に京都で行われたスマートシティ国際会議にキースピーカーとして招かれ、すでに来日済み。そんなカルロさんは2004年、スペース・シンタックス(Space Syntax)の手法を批判した論文(Environment & Planning Bに掲載)で世に出てきたんだけど、科学的に得られた専門的な結果を、一般の人達(つまり素人の人達)に分かり易く読ませる「彼の技術」にはいつも唸らされます。ちなみに彼のスペース・シンタックスに関する論文が出た当時、Bill Hillier(スペース・シンタックスの創設者)とMicheal Batty(ロンドンにある空間分析研究所(CASA)の所長でありカルロさんの博論指導教官)の間で凄まじい論争が繰り広げられたことは記憶に新しいところだったりします。


(上の写真はスペインの新聞に紹介された記事)

ルーヴルの論文を発表してからというもの、様々な方面の方々から沢山のメールを頂き、この3ヶ月間で、スペイン、フランス、イタリアを含めた4カ国の主要紙や雑誌で紹介されるという大変嬉しい状況になりつつあります。

前にも書いたのですが、プロジェクトを立ち上げてセンサーを作って設置して、更には取得したビックデータを定量分析して論文に纏めてジャーナルに発表するのって、本当に、(本当に)大変で、僕一人の力では到底ここまで辿り着くことは出来ませんでした。

そんな苦労の甲斐あってか、いま博物館/美術館の分野でこれだけ世界的な話題になっているのは本当に嬉しいんだけど、それ以上に、今までお世話になった人達にほんの少しだけ恩返し出来た様な気がしていて、そちらの方が嬉しかったりします。
←いや、ほんと、お世話になったんですよ、みなさんに!

更に更に、欧米のいくつかの博物館からは「今後の来館者調査に関してご相談したいのですが、、、」みたいなお誘いが来ていたりして、忙しいなりにも大変嬉しい状況だったりするんですね。
←この手法が世界的なスタンダードになりつつあるかも‥‥という大風呂敷を広げてみよう(笑)。

ひょんなことから関わることになってしまったミラノ万博(今年の5月からミラノで万博が開催されるって知ってる人、どれだけいますか?こんなに盛り上がりに欠ける万博も珍しいのでは???)の有り得ない状況に頭が痛い今日この頃ではあるんだけど、とりあえず今日は、海産物(地中海の恵み)とワインで乾杯しよう。←ビール飲めないので(笑)。


| 大学・研究 | 22:28 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
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