地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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ルイス・カーンのフィリップ・エクセター・アカデミー図書館(Phillips Exeter Academy Library):もの凄いものを見てしまったパート1:行き方
あー忙しい。渡米して3ヶ月‥‥気が付いて見れば早いものでボストンでの生活も残す所あと3ヶ月弱となってしまった訳なのですが、最近は論文やら各種記事の締め切りに加え、メディア関連の仕事やヨーロッパの諸都市と一緒にプロジェクトを立ち上げたりと、何かと忙しくなってきた今日この頃です。



年末に向かうにつれてボストンは段々と寒くなってきて、正に「雨が夜更け過ぎに雪へと変わる」日もチラホラ出てきたくらいなんだけど、そんな中、先日遂にあの伝説の建築を訪れる機会に恵まれちゃいました!そう、学生時代から憧れ、「一生の内に一度は絶対訪れたい!」と思っていた建築、それがコチラです:



じゃーん!泣く子も黙るルイス・カーンの傑作、エクセター図書館なんですね。建築デザインに関わる者なら「知らぬものはいない」というくらい知られまくってる超有名建築。その割に僕の周りで行った事がある人は皆無、ネットを見ていても実際に訪れた人はそう多く無いのでは?と思われます。僕は基本的に建築を評価する時は、出来るだけ現場を訪れて自分の五感をフル活用した上で批評しようと努めています。何故かと言うと、最近の建築というのは写真うつりが非常に良いものが多くて‥‥と言うか、写真にカッコ良く収める為だけにデザインされた建築が非常に多いと思うからです。カーンと言えども自分の眼で実際に見るまでは信じられません!という訳で今回もはるばる行って来たという訳なんです。



ボストン市内から電車で1時間ほどの所にあるこの図書館は、一日に電車が5本程度しか止まらない小さな小さな村に位置しているのですが、どうやらこの図書館が所属している高校は全米でも指折りのエリート校らしく、アメリカ人なら誰しもその名を聞いた事があるっていう超有名校らしいんですね。しかしですね、そんな「アメリカ人の間にだけ有名だった」という状況に劇的な変化が起こったのがつい数年前の事。その立役者がこの人です:



そう、Facebookの創業者、マーク・ザッカーバーグ。実はですね、「プログラミングの天才」としてハーバード大学に入学する前から既に有名だったザッカーバーグが高校三年生の時に引っ越してきた高校こそ、このフィリップ・エクセター・アカデミーに他ならなかったのです!ヘェー、ヘェー、ヘェー。



そんな有名校とは露知らず、僕は今回初めてこの高校を訪れたんだけど、緑豊かな敷地の中にレンガ造りの大変美しい校舎群が大変見事にレイアウトされている姿にちょっと感動すらしました。



個人的には正にこれこそ心に思い描いていたアメリカの学園生活そのものって感じでしょうか(笑)。



こんな緑に溢れまくってるキャンパスの一角にあるのが今日のお題であり建築史に名を残す傑作中の傑作、ルイス・カーンのエクセター図書館なんだけど、訪れてみた感想を一言で言うと:

「物凄いものを見てしまった!」

って所だと思います。こんな感想を持ったのは、ポルトにあるアルヴァロ・シザのセラルヴェス美術館を初めて訪れた時(地中海ブログ:ガリシア旅行その8:アルヴァロ・シザの建築:セラルヴェス現代美術館(Museu de Arte Contemporanes, Fundacao de Serralves):人間の想像力/創造力とは)、そしてカルロ・スカルパのカルテルヴェッキオを始めとした一連の建築作品群を訪れた時以来の事かもしれません(地中海ブログ:カルロ・スカルパ(Carlo Scarpa)の建築その3:カステルヴェッキオ(Castelvecchio):空間の建築家カルロ・スカルパ:ものすごいものを見てしまったパート2)。それほど素晴らしい空間がここには広がっているんですよ!

詳しい空間分析などは次回のエントリに譲る事として、今回はこの建築への行き方から。ボストンからエクセター(Exeter)へはボストン北駅(Boston North Station)から一日に5本電車が出ている模様です。僕が行った時は:

Boston-Exeter
9:05; 11:35; 17:00; 18:45; 23:00

Exeter-Boston
6:43; 9:21; 14:09; 15:52; 20:14


というスケジュールでした。料金は往復で32ドル(これらは全て2012年12月現在の情報です。出発時刻、到着時刻などは頻繁に変わると思われるので、コチラのページで確認される事をお勧めします)。乗車切符はウェブから予約出来るんだけど、僕は駅で直接購入しました。という訳で朝一番の電車に乗ってレッツゴー!

電車の中はwifiが飛んでいてネットも出来たんだけど、折角だから外の景色を楽しむ事に。何でかって、実はボストンから遠出したのは今回が初めてだったので、アメリカ郊外の景色を楽しんだという訳なんです。感想は‥‥特に何もなかった(笑)。ボストン郊外は紅葉が奇麗という事で有名らしいんだけど、もう紅葉の季節は終わっちゃいましたしね(悲)。



そんなこんなで1時間ちょっとでエクセター駅に到着〜。ホームへ降りたら、先程乗ってきた電車の進行方向と同じ方向に歩を進めます:



そうすると何件かのお店が建ち並んだ風景に出会すんだけど、そのお店の並びに沿って歩いていくと、右手前方にガソリンスタンドが見えてくるので、そこを右手に折れます:



後はこの道をひたすら真っ直ぐに歩くだけ。10分も歩けば左手方向に何やらレンガ作りの校舎の様なものが見えてくる筈:



ここが今回目指すべきエクセター高校の敷地です。ここに到着したら、何処からでも良いので右手に曲がって校舎の中を突っ切ります:



美しい中庭を眺めながら少し小高い丘を上ると、一本の道路にぶち当たります。



その向こうに見える四角形のレンガ造りの建物、あれこそ今回目指すべき建築、ルイス・カーンのエクセター図書館です。

ルイス・カーンのフィリップ・エクセター・アカデミー図書館(Phillips Exeter Academy Library):もの凄いものを見てしまったパート2:全く同じファサードが4つデザインされた深い理由に続く。
| 建築の歩き方 | 12:36 | comments(3) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント
はじめまして。東京で建築設計の仕事をしている者です。(20代後半男)

ルイスカーンの図書館の情報ありがとうございます。
私も、この年末年始でマンハッタン、ボストン周辺への旅を計画しております。そこでこの図書館を見たくて情報を集めていたんですが、電車の時間など詳細ありがとうございます。

ボストン在住ということで、いくつかお聞きしたいことがありますがよろしいでしょうか?
・この図書館の内部は見学予約など必要でしょうか?それとも自由に見れますか?また当方、2013年1月3日か4日に訪れる予定ですが、閉館日などあるのでしょうか?

・ボストン建築といえばMITのシモンズ・ホールやサーリネンの教会などありますが、こちらも見学予約など必要かお分かりになりますでしょうか?(場所は離れますがイェール大学のカーン建築についても同様に情報頂けたら幸いです。)

・最後に、私も書籍などで基本的な情報は集めておりますが、ここだけは行った方が良いと言う場所や建築ありましたらお教えいただけると嬉しいです。

突然のコメントで恐縮ですが、よろしくお願い致します。
| k.t | 2012/12/10 2:32 AM |
k.Tさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

ボストン在住と言っても、僕は未だこちらに来たばかりで右も左も分からない状態なのですが‥‥(バルセロナの事なら自信があるのですが(笑))。

この図書館は一般に公開されているので、見学は予約無しでもOKでした。ただ、図書館に着いた際に、受付の所で少しだけ「見学しに来ましたー」みたいに伝えておくと、あちらも気持ちが良いかもしれません。閉館日については分かり兼ねます。ここの図書館の方々と話してみた感じ、カーンのこの図書館を大変誇りに思われている様だったので、もしかしたら「見学をしたいのですが、休館日はいつでしょうか?」みたいなメールを丁寧な口調で出してみると、もしかしたら返事をくれるかもしれません。

MITの建築に関してなのですが、サーリネンの教会は何時でも自由にみる事が出来ます。ホールのシモンズは学生寮なので残念ながら見学する事は出来ません。アールトの学生寮も同様に外からの見学のみになります。

ゲーリーのスタタセンターと槙さんのメディアラボは平日ならば開いているので、内部見学は可能です。

イェール大学のカーンは僕も行こうと思っているのですが、未だ訪れていないので詳細は分かりません。

ボストンで行った方が良い建築なのですが、僕は個人的にハーバードのデザイン大学院の製図室には凄く感動しました(残念ながら、こちらもハーバードの学生じゃないと入れません)。ボストン市内にあるペイのビルも良いと思います。ボストン近郊にグロピウスの自邸があります。未だ行ってないのですが、なかなか良さそうな感じは受けています。又、建築では無いのですが、ボストン美術館の日本コレクションは凄いと思います。

こんな所でしょうか。

未だボストンには不慣れなので、この程度しか分かりませんが、何かのお役に立てれば幸いです。
| cruasan | 2012/12/10 12:18 PM |
急な質問にも関わらず、丁寧なご返答ありがとうございます。
参考にさせて頂きます。
今後もブログの更新楽しみにしております。
| k.t | 2012/12/15 10:50 AM |
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