地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
<< ホテルの歩き方:バルセロナのホテルCRAM | TOP | バルセロナの1つ星レストラン、アルキミア(Alkimia)のとってもお得なランチメニュー >>
バルセロナで売ってるプリングルズの生ハム味に見るグローバルとローカルの問題
この所(かなり我侭な)知り合いのバルセロナ観光に朝から晩まで付き合わされていたのですが、観光客の視線と言うのは、普段バルセロナに住んでいる我々在住者の視線とは全く異なっていて、見慣れているはずの風景が全く違う形で目の前に現れたりして、それはそれでナカナカ面白い体験でした。



大体ですね、バルセロナに住んでたら、サグラダファミリアは勿論の事、ボケリア市場やモンジュイックの丘、スペイン村といった、ガイドブックに必ず載っている様な観光名所なんか殆ど行きませんからね。確かに日常生活においてワインは飲むし、生ハムも食べるけど、闘牛やらフラメンコを毎週見に行くなんて、よっぽどの変わり者で無い限り、そんな事は先ず無いと思います。



 「えー、サグラダファミリアって、あんなに有名で、変わった形してるのに行かないのー?勿体無い〜」

って、言う声が聞こえてきそうなのですが・・・、名古屋在住の人が名古屋城なんか滅多に行かないのと一緒(笑)。生粋のカタルーニャ人の中には、「サグラダファミリアに一回も行った事が無い」とか、「あるけど、小学校の遠足の時が最後」みたいな人が大半だと思います。住んでると行かないもんなんですよ、観光名所なんか。

そんな訳で、今回は(無理やり)ボケリア市場に連れて行かれたり、モンジュイックの丘にあるスペイン村に引っ張られて行った訳なんだけど、その様な観光客の視点から見たバルセロナの都市と言うのは、「新たなバルセロナ発見」みたいな感じで、大変印象深いものでした。特に、普段は見慣れている風景の中に、この土地独特のローカリティが織り交ざって出来上がってしまったモノ、この街の特徴を誇張したいが為に湾曲する様な形で仕上がってしまった商品なんかがチョット面白かったかな。代表的なのがコレ:



世界中、何処でも売ってるポピュラーなお菓子の一つ、プリングルズです。何処のショッピングセンターでも普通に見かけるプリングルズなのですが、実はスペインにはチョット変わったプリングルズが売ってるんですね:



じゃーん、何と「生ハム味」のプリングルズ!まあ、スペインの特産と言えば生ハムである事は間違い無くて、僕なんかは、「生ハムはスペイン人が世界に貢献した唯一の事なんじゃないのか?(笑)」とか思ってる程なんだけど、このスペイン独特の特産品を前面に押し出したこんなモノがスペインのスーパーには並んでるんですよね。

グローバリゼーションが進行する最中、我々を取り巻く風景は確実に画一化の途を辿っています。世界中、何処へ行っても同じ様な風景が展開し、同じ様な服装に身を包んだ店員さんが、同じ様なサービスを提供するという構図が我々の生活を取り囲んでいるんですね。そんな状況を指して、「我々の社会はグローバリゼーションの真っ只中に居る」、「我々の都市は何処へ行っても、同じサービスを提供する画一化に苛まれている」と言った類の批判をする事はそんなに難しい事では無いし、マクドナルドなどを持ち出して、「日本とスペインには同じ風景が展開している」と指摘する事も聞きなれた批評だと思います(Ritzerとか)。

しかしですね、我々の社会で現在起こっているグローバリゼーションと言う現象をより良く捉えている側面と言うのは、実は、その様な画一化ではなく、その画一化を乗り越えた、その先にあるんじゃないのかな?



もっと言っちゃうと、ショッピングセンターの食品棚に並んでいる沢山のプリングルスの風景がグローバリゼーションと言う状況を表しているのではなくて、何処にでも並んでいそうなその商品(プリングルス)が、その土地固有の特質や特徴(スペインの場合は生ハム)によってホンの少しだけカスタマイズされ、世界中に流通している商品とはホンの少しだけ異なっているその側面にこそ、我々は本当の意味でのグローバリゼーションの影響、もしくはその意味を見出す事が出来るのではないのでしょうか?

そしてその様な差異を見出す事が出来るのは、実は我々在住者と言うよりも、むしろ、その様な差異を求め、それらに敏感な観光客の視線なのかもしれない・・・と、そんな事を思っちゃった一週間でした。
| バルセロナ都市 | 02:15 | comments(2) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント
面白いですね。楽しく拝見しました。
私も今、バルセロナ観光中です。観光名所ってどの国でも人が多いですよね。
人が多いと疲れます。
ツアーや観光用バスには乗らない、観光客目当てのレストランには入らない、といつも決めてます。
以前ローマでお腹が空き過ぎて、いいや!て入った店、ピザがまずくて驚きました。ピザってどうやったらまずく出来上がるんだろう?と不思議でしょうがなかったです。
旅先では、スーパーが好きで、必ず行きます。
プリングルスには気付きませんでした。買って帰ろうと思います。
| solla | 2011/09/22 12:43 AM |
Sollaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

僕も観光に行く時は個人旅行が多いのですが、一人だと気軽に色々な所に行けて楽しいですよね。ローマでピザが美味しくないと言うのは、ある意味とても珍しいかもしれません(笑)。おっしゃる通り、ピザなんてどうやったらまずくなるんだろう?と言う食べ物ですからね。

このプリングルス、結構美味しいんですよ。日本人の口にも合うと思います。

バルセロナ、是非楽しんでください!
| cruasan | 2011/09/29 6:39 AM |
コメントする