地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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在バルセロナ&観光客の皆さん注意です!:ランブラス通りで最近増えてきている詐欺行為について
一昨日の新聞(La Vanguardia, 28 de August 2011)に、バルセロナで最近増えてきている犯罪情報が載っていました。当ブログではこれまでにも、観光客の方々やバルセロナ在住の皆さんに向けた「泥棒ちゃん情報」を提供してきたのですが(地中海ブログ:在バルセロナ&観光客の皆さん注意です!:どうやら最近日本人による日本人を狙ったスリが頻発しているらしい、地中海ブログ:在バルセロナ&観光客の皆さん注意です!:バルセロナの地下鉄スリの典型例)、ココの所のメディアを見ていると、どうも今年は例年に比べてスリや空き巣などの軽犯罪が増えてきてるみたいなんですね。

かく云う僕も全く人事では無くって、と言うのも、今月初めの事だったのですが、バルセロナ中を震撼させる様な事件が僕の家の目の前で起こったばかりだったからです。



その日の朝11時頃の事だったと思うのですが、何か違和感を感じ、窓から外を見てみたら、バルセロナを斜めに走る大動脈、ディアゴナル大通りが前面封鎖され、見た事も無い数の警察官と機動隊が集まって来てるじゃないですか!「何だ、何だ?」とか思い、下に降りて行って「あのー、住人なんですけど、何かあったんですか?」って聞いても警察はダンマリを決め込むばかりで何も教えてはくれず・・・。ただただ、「ここは危険ですので安全な場所に避難してください」と、見る見る内に周辺は立ち入り禁止区域に。



そうこうしてたら、ライフルや防弾チョッキで身を固めた機動隊が続々と集まってきて、何やら目の前の建物に突入する様な勢いだったんだけど、「ここに居たらまずいかも」と言う直感が働き、その時はその場を即座に離れました。



で、結局その騒ぎはお昼前には収まったんだけど、関連情報をネットで探した所、どうやらその建物に住んでるルーマニア人が、「同僚に撃たれた!」とか言って、足から血を流しながら近くのカフェに駆け込んだというのが、全ての始まりだったらしいんですね。で、その男の、「犯人は未だ家の中に武装しながら立て篭もっている」と言う証言を基に、警察と機動隊が駆け付けたって事らしいんだけど、奇しくもその日は例のオスロでの大量殺人事件があった日から丁度一週間目に当たる日だったので、「もしかしたらそれ関連では?」と言う憶測が警察内で飛び交い、バルセロナ中の警察がこれ以上は無い武装をしながら駆け付けたって言う事らしいです。僕も初めて見ました、あんなに沢山の機動隊が物凄い武装している姿。

で、結局どうなったのかと言うとですね、気合を入れて部屋に踏み込んではみたものの、そこはモヌケの殻だったそうです。警察のその後の必死の捜索にも関わらず犯人は見つからず、結局警察が辿り着いたのが、「通報してきたルーマニア人の自作自演なのでは」って言う結論らしい(苦笑)。調べによると、どうやら彼は、銃の手入れをしている最中に誤って引き金を引いてしまい、その弾が足に当たちゃってどうしていいか分からず、その言い訳に「撃たれた!」とかいう演技をしながらカフェに駆け込んだのだとか・・・。まあ、大事に至らずに良かった事は良かったんだけど、何ともお騒がせな、バルセロナらしい事件でした(苦笑)。

一昨日の新聞には、これとは又違ったタイプの、って言うか、ある意味これよりも性質の悪いと思われる、最近バルセロナで増えてきている観光客を狙った手口が(警告と共に)紹介されていました。それが行われているのがバルセロナに来た人なら誰もが一度は訪れるランブラス大通りだって言うから驚きです。



歴史的に市民の憩いの場となってきたランブラス通りは、何時の間にかその主役の座を観光客達に奪われてしまい、「街路の真ん中を観光客が、その両脇をカタラン人達が歩いている」と皮肉られる程の状況にまで陥っているのですが、今回の事件は観光客が余りにも増え過ぎてしまったが故に引き起こされた事件と読む事も可能かもしれません。 その舞台がコチラです(写真に写ってる特定のレストランと言う事ではなく、ランブラス通りに面している全てのレストラン)。



一見普通のレストランに見えるのですが、どうやらそこでは、格安のランチ定食を提示しつつ、「あるトリック」を用いて観光客から大金を騙し取るという詐欺に近い行為が白日の下、堂々と行われているそうなんですね。



その手口なのですが、店の前に「今日のランチ定食:1皿目、2皿目&デザート付き(飲み物別)で12ユーロ」と書かれた大きな看板を出しておき、

「おー、ランブラス通りのど真ん中で12ユーロなら破格の値段じゃないですか!」

とか思わしておいて、席に着いた観光客に口頭で飲み物を注文させます。で、普通に「ビール」とか注文すると、馬鹿でかいジョッキが出てきて、それが12ユーロとかするそうなんですね。つまりランチ定食と飲み物が同じ値段に設定されていて、しかもレストランによってはその値段の中に税金が含まれていなかったりするので、最後の会計が30ユーロとかに跳ね上がったりするって訳ですよ!

観光地のレストランって言うのは、どうにかこうにかして利益を上げようとするのは分り切ってる事で、ランチ定食の中に飲み物が含まれて無い事や、表示されてる値段の中に税金が含まれてないってのもバルセロナではそれ程珍しくはないんだけど、ランブラス通りで行われている事は、かなりあくどいと言わざるを得ません。誰もビールが一杯12ユーロもするなんて思いませんからね。しかも確信犯的に、飲み物の値段が書かれたメニューを見せないで、「口頭で」飲み物を注文させている所がポイント。こうする事で、「悪いのはあくまでも値段を見ずに注文した観光客の方だ!」という姿勢を見せている訳ですよ。

では、これを避ける為にはどうすれば良いのか?

解決法は簡単で、レストランで何かを注文する時は、必ず値段付きのメニューを見てからオーダーをする事だと思います。で、更に、会計の際には必ず自分が頼んだものと値段が合っているかをチェックする事。そして間違っていた場合には、必ずクレームを付ける事。

今回のこの一件は、21世紀最大の産業であり、都市が発展する為には絶対に避けては通れない「観光と言う現象」が引き起こした弊害と見る事も出来ます(地中海ブログ:都市の闇:ヴェネチア(Venezia)の裏の顔とジェントリフィケーション(Gentrification))。そしてそれは観光が激化していけば行くほど、つまり都市が発展すればする程、様々な新しい事例が出てくると考えられるんですね。そういう意味において、世界的な観光地と化してしまったバルセロナの中心街は、世界に先駆けてこの様な負の事例が出てくるショーケースと成り得るのかもしれません。とにもかくにも、観光客の皆さんは十分に注意してください。
| バルセロナ日常 | 07:28 | comments(4) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント
お久しぶりです。これは物騒な事件ですねえ。。
スペインは、日本ほどではないにしても銃の所持には厳しいと思いますが実際はどうなんでしょう?
ランブラス通りは、バルセロナに行くと必ず一度くらいは通りますが、これは悪質ですね。油断も隙もない。
出稼ぎの連中が悪さするのは仕方ないとしても、カタラン人がやっているなら実に残念なことです。
ま、なんでもありと思って常に警戒しないといけませんね。
ありがとうございます。またレアな情報教えてください。
| Aki | 2011/09/04 7:37 PM |
Akiさん、こんにちは、ご無沙汰です。
最近のバルセロナは本当に物騒です。特に観光客を狙った犯罪が酷くなっています。特に今年は経済危機の影響などから、そっち方面に走る人が多いのでは?と見られています。来られる際などはくれぐれもご注意ください。
| cruasan | 2011/09/08 7:36 PM |
初めまして!
2011年11月にバルセロナに観光に行く予定です、
盗難が多いと聞き、スリについて検索していたら、
こちらの記事がヒットしました。
ランプラス通り、ゴシック地区を一人で歩くのはあぶないでしょうか?
カタルーニャ音楽堂にも行きたいのですが、路地を歩かずに
行くことはできますか?
楽しみな反面不安は募るばかりです。
質問ばかりにすみませんが、ぜひ教えてください。
お願いします。

| スカーレット | 2011/09/16 11:48 PM |
スカーレットさん、はじめまして、こんにちは。コメントありがとうございます。

カタルーニャ音楽堂は、市内でも有数の大通りに面しているので、路地を通らずに行く事は出来ます。ただ、やはり世界的な観光地なので、そこを狙ったスリが沢山いるので注意は必要だと思います。ゴシック地区やランブラスも状況は同じで、特に一人歩きが危険と言う事はありません(勿論場所によります)。そしてスリが沢山いるのもその辺りです。

この話題は結構ブログで書いて来ているのですが、バルセロナは本当にスリの多い町です。そういう意味では注意が必要ですが、そればかりに気をとられていると、せっかくの楽しい観光も面白さ半減、良い思い出が作れなくなってしまう事も確かです。

まあ、あまり大金を持ち歩かず、パスポートはコピー、そしてカードを盗られた時の為に、番号の控えなどを持って、注意していれば良いのでは無いでしょうか。そして基本は「楽しむ」と言う事で。

良い滞在になる事を願っています。
| cruasan | 2011/09/21 2:32 AM |
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