地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
<< 初音ミクに使われている技術ってメイド・イン・カタルーニャだったのか!って話 | TOP | バルセロナの食べ歩き方:AGUA:ビーチのまん前で楽しむ極上パエリア >>
ヨーロッパ各国の労働時間と有給休暇について
今週はバルセロナの市内各所でSONARや地区祭りなんかが行われてて、それらのお祭りに呼応するかの様に、先週までは曇り気味だった空もようやく地中海らしい晴れ渡った青空に変わってきました。いよいよバルセロナも夏本番!街中に活気がみなぎっているのが肌で感じ取れる季節となってきましたね(SONARについてはコチラ:地中海ブログ:初音ミクに使われている技術ってメイド・イン・カタルーニャだったのか!って話)。



この季節になるとバルセロナではお日様が夜9時過ぎくらいまで沈まずに、夕涼みをしながら公共空間で飲むワインなんかが最高に美味しい季節となってくるのですが、6月末から9月中旬にかけて、バルセロナの多くの公共機関や企業なんかでは、「夏時間」と呼ばれる、「暑くなる前に仕事を集中してやって、午後からは休みましょうね」っていう、何ともラテン系なアイデアに基づいた時間割を適応し始める所が多いんですね。勤務時間は企業なんかにもよるんだけど、大体朝8時から始まって11時くらいに30分程度の朝食タイムを挟んでランチ前の15時に仕事終わりって所が多いんじゃないのかな?15時からはみんな何をするかって、そりゃ、お昼寝したり、ビーチに繰り出したり、はたまた、夜のディナーやディスコに行く為に体力を温存したりする訳ですよ(笑)。



そんな、「ピレネーからあっちはヨーロッパじゃない地中海丸出しの生活リズム」を未だに保ってるから、ドイツのメルケル首相に、「スペイン人、遊んでばっかりいないで、ドイツ人みたいにもっと働いてよ!」とか言われちゃうんですね(苦笑)。まあ、メルケル首相がそう言いたい気持ちも分からないでもないけど、その発言に速攻で反論したのがスペインの労働大臣。統計データとか持ち出して、「労働時間で見たら、スペイン人はドイツ人よりも遥かに働いている!」とか何とか‥‥。でもそれって、「労働時間の長さで見るんじゃなくて、生産性で見ないと意味無いんだよねー」って思った人多しの事だと思いますけど。

そんなこんなで、「じゃあ、一体ヨーロッパ各国の労働状況がどうなっているのか?」、「その中でスペインは一体何処に位置しているのか?」などを探る為、先々週にEl Pais紙が持って来たのがこの企画、「ヨーロッパ各国の労働時間と休暇について」と題した記事でした(El Pais, 7 de Junio 2011, P35)。そこにはこんな見出しが:

 「今回のデータは南ヨーロッパの人達がその他の地域よりも働かないと言う、長年言われてきた事が偽りである事を示した。」
“Los datos desmienten que en el sur de Europa se trabaje menos”

「あ、そうなの?」とか思ってデータを見てみると、確かに週の労働時間が40時間のグループの中に、ハンガリー、ポーランド、スロバキアなんかと一緒にギリシャが入ってる!ギリシャ、そんなに働いてるなら何で国があんな風になるんだ??先日の新聞には、4500人ものギリシャの公務員が、死亡後もその家族に不正に年金が支払われてる事が発覚したって言うとんでもないニュースが載ってたし‥‥。4500人って、そりゃ、財政再建もしなきゃいけないわなって感じなんですけどね(苦笑)。

そのギリシャに続くのが、アイルランド(39時間)、オーストリア(38.8時間)、ベルギー(37.6時間)なんだけど、何とスペインはその次の38.4時間!!この数字はオランダ(37.5時間)、イギリス(37.3時間)そしてドイツ(37.7時間)なんかよりも上に位置しています。そしてヨーロッパで最も働かないのはフランスで35.6時間!フランス人って結構働きそうなイメージあるんだけどなー。

更に面白いのはヨーロッパ各国の有給休暇を比較した時なんだけど、有給休暇がヨーロッパで一番多い国はスウェーデンで40.5日!これは多い!!2番手に付けたのがフランスで40日!フランス人、週の労働時間も短いし、有給休暇も多いし、良いなー。そして、そして、3番手につけたのがドイツで37日!メルケルさーん、スペインはドイツの下の36日なんですけどー(笑)。

労働時間をEU27カ国の平均で見ると、38.7時間、有給休暇の平均は33.5日となっています。って言っても、まあ、労働にとって一番大切なのは生産性だと言う事は変わらないんですけどね。そう考えると、フランス人って言うのは、物凄く生産性が高い民族なのかも知れませんね。(関連情報:ヨーロッパ各国シリーズについてはコチラ:地中海ブログ:ヨーロッパ各国の導入している医療システムについて、地中海ブログ:ヨーロッパの公立大学の授業料についてなど

追記情報: ヨーロッパ各国の労働時間と有給休暇リスト
国名:労働時間:有給休暇日数

ハンガリー:40時間:28日
ブルガリア:40時間:29日
エストニア:40時間:30日
リトアニア:40時間:30日
ポーランド:40時間:30日
ルーマニア:40時間:30日
リトアニア:40時間:31日
スロヴェニア:40時間:31日
ギリシャ:40時間:33日
マルタ:40時間:36日
アイルランド:39時間:33日
スロヴァキア:39時間:34.1日
ルクセンブルグ:39時間:35日
オーストリア:38.8時間:37日
ベルギー:37.6時間:30日
スペイン:38.4時間:36日
ポルトガル:38.2時間:35日
オランダ:37.5時間:34日
チェコ:38時間:31.6日
イギリス:37.3時間:34日
フィンランド:37.5時間:32.8日
イタリア:38時間:35日
スウェーデン:37.1時間:40.5日
ドイツ:37.7時間:37日
デンマーク:37時間:36日
フランス:35.6時間:40日
| ヨーロッパ都市政策 | 01:40 | comments(5) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント
鹿児島からmijoです。はじめまして。突然にごめんなさい。この3週間、ほぼ太陽にお目にかかれていなくて…。身も心もドロドロに溶けそうだったので、ビーチの写真に思わずコメントさせていただきました。コメントは初めてですがいつもブログは見せていただいています。いろいろな情報、ありがとうございます。毎日、太陽&ビーチ&ビールだった日々が懐かしいです。
| mijo | 2011/06/22 10:20 AM |
Mijoさん、初めまして、こんにちは。コメントありがとうございます。

バルセロナはようやく夏本番となってきました。先週辺りから徐々に気温が上がって来て、今日なんかは真夏日と言っても過言ではなかったくらいです。

今、夜中の3時なのですが、今日はバルセロナ中でお祭りがあって、今でも爆竹がそこら中でなっています。このお祭りがあると、「あー、夏の到来だなー」と言う実感が湧いてきます。

これからもがんばって地中海情報を伝えて行こうと思っていますので、ヨロシクお願いします!
| cruasan | 2011/06/24 9:05 AM |
ユーロ導入で、EU内の賃金が均一化して、今ではスペイン、イタリア、ギリシャ、アイルランドのLabor Unit Costはドイツの1.3から1.4倍に高止まりしてしまったようですねw 逆に言うとドイツが賃上げせずに頑張ってきたのが、今の独経済の好調につながってるようです。蟻とキリギリス!

http://bit.ly/mLo3j5
| Gen | 2011/07/06 8:30 AM |
Genさん、コメントありがとうございます。

アリとキリギリス、正にその通り!

コメントしてくださった本件とはちょっとずれるのですが、アリとキリギリスには面白い話があって、夏場に遊んでいるキリギリスを尻目に、がんばったアリが冬場に幸せにすごしたって言うストーリーって、実は日本(もしくはその他の国)とラテン諸国に伝わる話では相当の開きがあるんですよね(かなり昔に読んだので裏覚えですが)。実は、ラテン諸国に伝わるお話では、遊んで暮らしたキリギリスがその後も幸せに暮らすって言う結末になってたと思います。

この話を読んだ時、「なんてラテン系なんだ!」と、結構ショックを受けたのを覚えています。そして妙に納得してしまった(笑)。

実は今バカンス中で、クソ田舎に来ているのですが、バルセロナに帰ったら、図書館に行ってもう一度読んでみようと思ってます。
| cruasan | 2011/07/07 7:01 AM |
ラテン版のアリとキリギリス笑えますね。粛々と働くドイツ人を馬鹿にするスペイン・ギリシャ人みたいなWWW
| Gen | 2011/07/08 3:28 AM |
コメントする