地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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スペイン統一地方選挙2011:バルセロナに革命起こる
前回のエントリで書いた様に、昨日はスペインで統一地方選挙が行われました。本当は昨日の夜、結果が出た時点で選挙速報を書きたかったんだけど、こんな日に限ってネットが利用不可能状態に。契約してる電話会社(Telefonica)に電話したら、「技術的な問題が発生して、現在市内数箇所でネットが繋がらなくなってます」って言われた。・・・数日前からスペインの各都市では同時多発的にSNSによって呼びかけられた大規模デモが起こってたり、その事を(かなり間違った認識に基づいて)各国主要紙はジャスミン革命と比較してたり(地中海ブログ:スペイン各都市で大規模デモ:「ジャスミン革命がスペインにも飛び火」って言われてるけど・・・)、電話会社(Telefonica)は国営だったり・・・。この抜群のタイミングでネットが落ちるって、「コレって本当に偶然か?」とか思ってしまうのは僕だけでしょうか(苦笑)。

と言う訳で、昨日の夜は選挙速報が書けなかったんだけど、選挙結果を言うとですね、予想されていた通り、スペイン全土において、野党第一党である民衆党(PP)が歴史的な大勝利を収めました。まあ、それは数ヶ月前から殆どのデータが指し示していた事なので、それ程驚きじゃないんだけど、そんな中でも注目すべきはやはり、社会労働党(PSOE)の牙城であったバルセロナ市とセビリア市で社会労働党が負けたと言う点でしょうね。

特にバルセロナなんて、ジョージ・オーウェルを持ち出すまでもなく、伝統的に「労働者の街」として知られていて、独裁政権後、1979年から現在まで32年間もの間、社会労働党が市の行政を牛耳ってきたと言う背景があります。それが今回の選挙で初めて崩されました。これはハッキリ言って革命だと思います。で、社会労働党に代わって第一党に上り詰めたのは、現在のカタルーニャ州政府政権についてる、右寄りのカタルーニャ同盟(CiU)。第2党は社会労働党なんだけど、第3党に何と、カタラン人が大嫌いな民衆党(PP)が入ってきたんですね。これもちょっと凄い事です。バルセロナにおいて民衆党が力を持った事なんて未だかつて無かった事なのですから。

CiUは絶対多数には至らず単独政権は無理なので、今後1ヶ月くらいをかけて何処かの政党と連立政権を組む交渉に入っていく事になると思うんだけど、PPとの連立が最有力視されています。個人的には「PPとの連立か・・・」とか思っちゃうんだけどなー。

何度も繰り返しますが、バルセロナ市に限って言うと、この選挙結果は殆ど革命的だと言っても過言ではないと思います。この政権交代によって、今後バルセロナ市内のかなりの事、組織や制度、そしてプロジェクトなどが変わっていくと思うんだけど、それがどの方向に進んでいくのか?今後夏前まではバルセロナ政権の行方から目が離せそうもありません。

追記:

今回の統一地方選挙の投票率はスペイン全体では66.2%。これは前回(2007年は64.0%)に比べて2%程高い数字となっています。カタルーニャに限ってみると、今回の投票率は55.0%。前回(2007年)は53.9%だった事を考えると、コチラも2%程上昇していますね。
| スペイン政治 | 17:39 | comments(3) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント
先週、4日間バルセロナ「市内」に滞在した時に「労働者の街」という印象は一切受けなかったです。むしろロンドン・パリに次ぐビジネスエリート・コスモポリタンな感じを受けました。労働者の街からヨーロッパでも指折りのグローバル都市に変貌を遂げたバルセロナを象徴してるんでしょうか?
| Gen | 2011/05/23 11:23 PM |
Genさん、またまた、こんにちは。

全くおっしゃる通りで、定期的に発行される都市ランキングなんかを見ていると、バルセロナは常にオフィスを置きたい都市第5位くらいに入ってきています。何故なら気候は良いし、海はあるし、食べ物は美味しいしって感じなので、EU中のエリート達が集まってきているんですね。

その一方で、バルセロナ市内でも端っこの方や、郊外など、観光客の人達が行かない所に足を踏み入れると、又違ったバルセロナの顔がチラチラ見えてきます。つまり、市内でもかなりの2極化が進んでいて、しかもその底辺の方は来訪者には見えない様に、周到に観光ルートから外してあるんですね。

だから、Genさんがバルセロナ滞在中に、「労働者の街」と言う感じを一切受けなかったのは、僕的にはそれ程不思議ではありません。

今回の選挙では、カタルーニャ同盟が勝ったのですが、まあ、4年で終わりかなと踏んでいます。下手したら、もっと早いかもしれません。
| cruasan | 2011/05/25 5:56 AM |
中心部にオフィス、レストラン、ショッピング、文化施設が集まる街の中心部にグローバルエリートが押し寄せて、貧乏人を弾きだす流れは、この10年のグローバル化で加速の一途ですね。ある意味勝ち組都市の象徴ですな。

アメリカでも、NYCやSan Francisco、Washington DC、Bostonのような高学歴勝ち組グローバル都市の街中のエリート占領がこの10年で進みました:

「米、郡別大卒人口増加(00年→09年) http://bit.ly/ewQkH3 表2参照。1位マンハッタン:17万人、2位ブルックリン:16万人、3位クイーンズ10万人、4位SF:7万人、5位DC:6万人 高所得者層の街中回帰、高学歴が低学歴を追い出」

「05年データだけど、マンハッタンの大卒は66万人、比率は00年の50%より57%アップ http://nyti.ms/bi1qRT 高学歴(高収入)が低学歴(低収入)を追い出しているのが明らか。1平方マイル密度は29千人。SFの7千人より4倍の密度。」

サンフランシスコにお金持ちが増える理由 http://bit.ly/9RT5u1

サンフランシスコはお金持ちの大人の遊園地?その  http://bit.ly/92sHHT

サンフランシスコはお金持ちの大人の遊園地? http://bit.ly/iYdhQQ

学歴と不動産価格の関係 http://blogs.yahoo.co.jp/sfscottiedog/MYBLOG/yblog.html?m=lc&sv=%B3%D8%CE%F2&sk=0
| Gen | 2011/05/26 3:15 AM |
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