地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
<< 映画:クリント イーストウッド監督作品:ヒア アフター(Hereafter):ハリウッドの大霊界か? | TOP | 大型イベント誘致戦略に見るエンターテイメント性と都市のイメージ:GSMA2011(Mobile World Congress2011) >>
速報:スペイン版アカデミー賞であるゴヤ賞(2011年)の発表:今年の大賞はPa Negre
スペイン版のアカデミー賞と言われるゴヤ賞の発表がたった今あったのですが、今年の最優秀映画賞はPa Negreに贈られました。カタラン語で撮られた映画、Pa Negreが最優秀映画賞に輝いた事は個人的にはかなり驚きでした。

実は今年の最優秀映画賞ノミネート作品は、その発表があった時から様々な噂が絶えなかったのですが、と言うのもノミネート作品の一つ、”Balada triste de trompeta
の監督でありスペイン映画芸術科学アカデミーの会長でもあるAlex de la Iglesiaは、最近スペイン社会全体で物議を醸し出している違法サイト取り締まりに関する新しい法案、Ley Sindeに唯一反対している監督であり、その事で文化大臣(Angeles Gonzales-Sindeと大喧嘩して、今季限りで会長職を退く事を発表したりしてたんですね(スペインの違法サイト取り締まりについてはコチラ:地中海ブログ:スペインの違法サイト取締り法規について)。

そしてもう一つ僕にとって印象的だったのは、最近、アルツハイマーである事を発表したパスクアル•マラガル前カタルーニャ州政府大統領の生活に密着した作品、
Bicicleta, Cuchara, Manzanaにドキュメンタリー部門の最優秀賞が贈られた事です(地中海ブログ:パスクアル・マラガイ(Pasqual Maragall)という政治家2)。

仕事や研究などを通して、「今日のバルセロナの発展があるのは彼のおかげ」と言う事が痛い程分かるが故に、そんな彼が病気だと知った時ははっきり言ってかなりショックでした。発表会見に居合わした記者の何人かは、涙を流していた人さえ居たくらい、当時のカタルーニャ社会に与えたインパクトと言うのは大きかったと思います。そんな彼が今でも病気に負けずと立ち向かっている姿、それは僕達に大変大きな勇気を与えてくれます。そしてそれは多分、彼の事を知っている人に限らず、カタルーニャに住む全ての人に取って限り無い喜びだと思います。


おめでとうー、マラガル元大統領!


さて、
Pa Negreの大賞受賞と言う結果に終わった今年のゴヤ賞なのですが、明日の新聞には、Alex de la IglesiaAngeles Gonzales-Sinde文化大臣のLey Sindeを巡る議論が大きく載る事だろうと思います。多分、今日のゴヤ賞授賞式が、スペインにおける著作権問題に大きく火をつけるのでは?とさえ思います。要注目です。
| 映画批評 | 09:11 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント
コメントする