地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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カタルーニャ州議会選挙その2:スペイン、そしてヨーロッパ左派の終わりの始まり‥‥かもしれない。
カタルーニャ州議会選挙なんて言う「超マイナーなイベント」に注目している、日本で30人程度だと思われる皆さん、こんにちは(笑)。

先ず今回の選挙で最も重要且つ驚きだったのは、カタルーニャ社会労働党(
PSC)の歴史的な敗北‥‥と言うか崩壊だと思います。今回の選挙はその一点に尽きるんじゃないかな?それに比べれば、 右寄りのカタルーニャ地域主義政党(CiU)が勝った事や、民衆党(PP)が劇的に票を伸ばした事は、世間で騒がれてる程驚きじゃあ無い。

現在の政権は
PSCを中心とした3党連立政権なのですが、実はこの政権は2003年に組まれた時から、超不安定政権として有名だったんですね。まあ、みんな、そんな事は分かってたんだけど、「民主化後、(州政府としては)初めての左派政権だし、不安定なのもしょうがない、ちょっと様子を見るか」と言う感じで、第一期目は見守っていたと言うのが実情だと思います。しかしですね、その政権が2期目に入っても一向に安定しないし、国の形を見据える提案も出てこない。「こりゃダメだ」と言う事で、今回の事態に至ったと思うんですね。

それでは何故、カタルーニャ州民は他の政党では無く、CiUに票を投じたのか?

実はここがミソだと思うんだけど、今回の選挙で州民が
CiUを選んだ理由は、「彼らの政策が良かったから」と言うよりは、むしろ、「右でも左でも良いから、とにかく強い政党、安定した政党を選んだ」と言った方が良いのではないかと思うんですね。

理由は
2つ。

一つ目はやはり、州民の一番の懸念が近年の経済危機や失業率と言った点にあり、それらに比べると、「カタルーニャ新憲章」だとか「独立」とかって言う案件は「二の次で良いや」って言う本音が垣間見えます。つまり「独立は来週で良いや、でも取り合えず、明日食べなきゃ」みたいな。そして明日食べる為には、安定した政党、力強い政党が必要になると、まあ、こんな所でしょうね。


で、ここが今回
CiUが大変に上手かった所だったんだけど、彼らのプロモーションをよーく見てみると、実は何処にも、彼らの政策や戦略について語っている箇所が無いんですよ!つまり彼らは「右」だとも「左」だとも言ってない。彼らが一貫して言っていた事、それは「強く、安定した政党、それはCiU」と言う事だけだったんです!コレが二つ目の理由。

そんな中において、上述した様に、今回の選挙での目新しさ、そして大問題は、やはり
PSCの大敗北ですね。はっきり言って今回は立ち直れない程の大敗を喫した事から、昨日、現カタルーニャ州政府大統領のJose Montilla氏が責任をとって辞任を発表。しかし事態はそれだけに収まりそうもありません。今回の選挙では、PSCの基盤であったバルセロナ市内でも大敗を喫し、この結果は、来年5月に行われる市議会選挙にも影響を及ぼすのでは?と見られています。

そしてですね、実は歴史的に見て、カタルーニャで民衆党が躍進した年は、次の総選挙でも民衆党が勝つと言うデータが出ているんですよね。つまりカタルーニャの州議会選挙は
2012年のスペイン総選挙の前哨戦とも見られていると言う事なのですが、僕の感じでは、多分今回の結果が、サパテロ政権の終わりの始まりになる予感がする。もっと言っちゃうと、ヨーロッパの左派政権最後の砦であったスペインが右になる事により、ヨーロッパの殆どの国が右寄りになると言う事態に陥る訳ですよ!

実はこれが、前回のエントリで少しだけ言及した、「カタルーニャの選挙が欧州全体を揺るがす波紋になるかもしれない」と言う事の意味だったのですが‥‥。


とにかく次は、来年
5月のバルセロナ市議会選挙です。ここでスペイン社会労働党の運命、そしてヨーロッパの未来が決まると言っても過言では無いのですから(言い過ぎかな(笑))。
| スペイン政治 | 06:42 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
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