地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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スペインの歴代視聴率ランニングについて:ワールドカップとユーロビジョン
先々週の新聞(El pais 13 de Julio 2010)にスペインにおけるテレビの歴代視聴率ランキングと歴代観戦者数ランキングが載っていました。

言うまでも無くサッカーと言うのはオリンピックと並んで世界中の視線が一手に集まり、グローバリゼーションが進展した今の時代においてさえも、家族ぐるみで楽しむ事が出来る数少ない機会になっているんですね。「人が集まると言う事はお金が集まると言う事」というのは時の常なのですが、正にサッカーは大衆文化と手を組み、熱狂的なファンを生み出す事などから、莫大なお金が動くビジネスとなっています。その中心にいるのが実は今日の話題であるテレビの視聴率です。ちなみにオリンピックを商業的に大成功させたのは、つい先日亡くなったサマランチ元IOC会長であると言う事は、以前のエントリで書いた通りです(地中海ブログ:国際オリンピック委員会(IOC)前会長のフアン・アントニオ・サマランチ(Juan Antonio Samaranch)氏死去)。

(今ではもう世界中の人が知っているように)今回のワールドカップではスペインが歴史的な大勝利を収めたのですが、その中には忘れる事が出来ない数々の名場面や沢山の感動がありました。そんな中でもやはり僕が一番感動したのは、決勝戦でゴールを捥ぎ取ったイニエスタが亡き親友に贈ったメッセージ、「「ダニー・ハルケ、何時も一緒だよ (“Dani Jarque, siempre con nosotros”)」と、試合後のカシージャスの涙、そしてレポーターであり彼女でもあるサラ・カルボネロとの熱烈なワンシーンでしたね(地中海ブログ:スペイン、ワールドカップ優勝!:イニエスタのメッセージやカシージャスとサラ・カルボナルのハプニング映像など)。こんなロマンチックな場面にはそうそうお目にかかれるものでもないし、何度見ても良いシーンなので、もう一度載せちゃいます(特別に日本語訳付きで):



サラ:(今回のワールドカップ)始まりは最悪だったけど、終わってみれば、ねえ?
カシージャス:(見つめ合う二人)何が聞きたいの?
サラ:じゃあ、今どんな気持か教えてくれる?
カ シージャス:今、最高に幸せで、最高に満足してる、本当に。みんな、最初から最後まで本当に良く戦い、僕達のプレーは世界一に値するものだったと思う。こ こまで来れたのは何時も僕を応援してくれた人達のおかげだと思う、お父さん、お母さん、弟・・・そして・・・(見つめ合う二人・・・カシージャス涙ぐむ)
サラ:落ち着いて。もうちょっとだけ試合の事を話しましょう、その後で・・・
カシージャス:(そうじゃなくて、僕は・・・)
サラ:え? (チュー!!!!!!!) (拍手:パチパチパチ)
カシージャス:じゃあ、行くから
サラ:(明らかに喜んでる表情で)何て事かしら!!えっと、じゃあ、又後で続けます、それでいいですかJさん?

Sara: Bueno, como empezo la cosa y mira ahora.
Casillas: Que quieres que te diga. Que te voy a decir.
Sara: Pues que me digas como estas, como te sientes.
Casillas: Me pillas en un momento muy feliz, muy content y superalegre, la verdad. Yo creo que nos lo hemos merecido de principio a fin y solo lo agradezco a la gente que me ha apoyado siempre, a mis padres, a mi hermano….
Sara: No pasa nada. Vamos hablar un poquito de partido y luego volvemos a (los).
Castillas: (No, yo…)
Sara: No? (Besito)
Casillas: Me voy.
Sara: Madre mia. Bueno, pues luego seguimos, Vale J?

さて、こんな沢山の感動を我々に運んできてくれたワールドカップ2010だったのですが、ではスペインでは一体どれくらいの人達がこの感動を分かち合っていたのかと言うとですね、その数、なんと1500万人!視聴率にして82.9%と言う脅威の数字が出ているんですね。ちなみにこの数字は、各家庭に置いてあるテレビの数を元にした数字だそうで、皆でバーなんかに集まって集団で観戦していた人達はこの数字には含まれてはいないそうです。そしてこの1500万人と言う数字は、スペインでテレビの視聴率&観戦者数の計測が始まって以来、歴代第一位に輝いていると言う事です。

観戦者数と言う基準で歴代順位を追っていくと、大変興味深い事に、第3位までは全てサッカー関連の番組が占めてるんだけど、実は第4位にユーロビジョンが入ってきている事に気が付きます。さすがヨーロッパでサッカーと人気を二分すると言われているユーロビジョン!!(ユーロビジョンについてはコチラ:地中海ブログ:ユーロビジョン2010その2:欧州の大国がギリシャに投票したのはある種のメッセージなんじゃないの?とか思ったりして(半分冗談))驚くべき事に、2002年のユーロビジョンは観戦者数、実に1400万人を越えていました。更に面白い事に、オーディション番組であるスペイン版ASAYANとして知られているオペラシオン・トゥリンフォ(2002年)は歴代第11位に位置し、実に観戦者数1300万人近くの視線を集めていたようです。

さて、年代の進展と共に各家庭におけるテレビの普及率も上がっていったと推測されるので、単純に「テレビの観戦者数ランキング」=「視聴率ランキング」では無いと言う事は推測出来ます。

と言う訳で、視聴率と言う基準でもう一度ランキングを見てみると、先程の順位がガラリと変わってくるのですが、スペインの視聴率歴代第1位は、2002年のワールドカップ、スペイン対アイルランドの試合で、その数字なんと、脅威の88.9%!!そして歴代第2位には2002年のユーロビジョンが85.2%と言う数字で食い込んできています。今回のワールドカップ2010は82.9%で歴代第3位と言う結果になっていますね。瞬間視聴率で見ると、イニエスタがゴールを決めた前後では、視聴率なんと90.3%、観戦者数は1600万人を越えていたそうです。

更に更に、ココで驚くべき事実が発覚したのですが、この同じ瞬間にオランダではものすごい事が起こっていたようなんですね。ワールドカップ2010のスペイン対オランダの決勝戦、オランダでは何と、平均視聴率90.6%を記録していたと言う事です。瞬間じゃなくて、平均ですよ!!90%台って、一体・・・。

試合ではスペインが劇的な勝利を収めたのですが、視聴率ではオランダに完敗していたんですね。悔しいー!!!

関連データ:スペインのテレビ観戦者数ランキング(視聴率)

1. Mundial 2010. Prorroga: Final Holanda-Espana, 15.605.000(82.9%)
2. Eurocopa 2008. Penaltis: 1/4 Espana-Italia, 15.372.000(77.5%)
3. Eurocopa 2008. Final Alemania-Espana, 14.482.000(80.9%)
4. Eurovision 2002. Votaciones, 14.380.000(85.2%)
5. Eurocopa 2008. Prorroga, 1/4 Espana-Italia, 14.131.000(72.1%)
6. Copa de Europa 2001. Penaltis: Bayern Munich-Valencia,13.630.000(68.8%) 7. Eurocopa 2008. Posfutbol. Final Alemania-Espana, 13.468.000(73.2%)
8. Mundial 2010. Semifinal. Alemania-Espana, 13.289.000(77.3%)
9. C.de Europa 1998. Postfutbol: Juventus-Real Madrid, 13.234.000(67.5%)
10. Mundial 2002. Penaltis: 1/8 Espana-Irlanda, 13.036.000(88.9%)
11. Operacion Triunfo 2002, 12.873.000(68.0%)
12. Eurocopa 2008: Semifinal. Rusia-Espana, 12.870.000(72.7%)
| サブカル | 21:27 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
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