地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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都市データ比較その1:実はマドリッドって生活の質とか高いのかも?とか思ったりして
毎週日曜日の新聞にはちょっとした小冊子(Magazine)が付いてくるのですが、今週のEl Paisの小冊子(El Pais Semanal)の特集は「都市」でした。

上海が「より良い都市、より良い生活」を謳い文句に上海万博を開幕したり、今後40年間で全世界人口の内、約70%もの人達が都市に住むだろうと言う予測が出ていたり、近年益々都市への関心が高まりつつあります。具体的な数字で見ると、今世紀始め(1900年)に都市部に住んでいた人の数は22000万人(世界人口の約10%)程度だったのが、100年後の世紀の終わりにはこの数字が10倍以上(28億人)にまで膨らんだと言うから、ちょっと驚きです。

今回の特集では現在の都市の問題点を様々な角度から検証しようと言う事で、7つの都市(ドバイ、バルセロナ、メキシコシティ、上海、マドリッド、ロンドンそしてベルリン)が選ばれ、様々なデータを用いながら比較が行われていたのですが、その中でも僕が大変興味深く思ったのが、各都市の平均年収と平均賃貸料のデータです(データの源泉はUrban Age Project):

平均年収(ユーロ)
ドバイ:
31.397,86
バルセロナ:
23.000,00
メキシコシティ:
12.260,12
上海:
5.158,22
マドリッド:
31.100,00
ロンドン:
29.454,18
ベルリン:
21.156,17

賃貸住宅費(一ヶ月の家賃)
ドバイ:
1.495,14
バルセロナ:
1.134,00
メキシコシティ:
605,53
上海:
269,12
マドリッド:
1.107,00
ロンドン:
1.786,69
ベルリン:
566,66

むむむ・・・先ず驚きなのが、ベルリンの平均年収の低さですね(ベルリンの平均年収は21.156ユーロ、日本円で約280万円)。驚くべき事にベルリンの平均年収はバルセロナの平均年収(23.000ユーロ、日本円で約300万円)よりも20万円も下となっています。えー、結構稼いでそうなイメージがあるんだけどなー。まあ、でもベルリンの場合は賃貸料が桁外れに安いから良いのか(ベルリンの一ヶ月の平均賃貸料は566ユーロ、日本円で約73.000円)。この住宅費の安さが、近年、ベルリンが世界中のアーティストやらクリエーターやらを惹き付けている大きな理由なのかな?と思います。

そしてその次に驚きなのが、バルセロナとマドリッドの賃金格差です。バルセロナの平均年収が23.000ユーロ(日本円で約300万円)なのに対して、マドリッドのそれは何と31.100ユーロ(日本円で約400万円)!その差、約8000ユーロ(約100万円)!!コレはすごい。更に賃貸料を見てみると、僅かだけどバルセロナの方が上。何時もながらに思うんだけど、都市内の不動産価値において首都が一番じゃない所がこの国の面白い所なんだなー(詳しくはコチラ:地中海ブログ:スペイン住宅価格事情:2010年第一期四半期:スペイン経済どん底だけど、ちょっとは明るい兆しか?)。

そしてそして、今回一番の驚きは、マドリッドの平均年収がロンドンの上をいっていると言う発見でした(ロンドンの平均年収は29.454ユーロ、日本円で約380万円)。「えー、そおなのー???」としか言いようが無いのですが・・・。
更にこのデータを賃貸住宅費と比較してみると更に驚くべき事実が判明します。ロンドンの賃貸住宅費が一ヶ月約
1.800ユーロ(日本円で約23万円)なのに対して、マドリッドのそれは1100ユーロ程度(14万円)。つまりマドリッドはロンドンよりも収入が高いのに、賃貸料はその3分の2程度に収まっている訳ですよ!!

こう考えると、実はマドリッドって、生活の質が結構高いんじゃないのかな?いや、住んでないから実際の所は分かりませんが、この2つのデータを見る限り、そう言わざるを得ませんね。最近は文化政策にも力を入れているみたいだし、もしかしたら、この先、「生活の質が高い都市ランキング」にマドリッドが頭角を現してくるのかも?という予感がしないでもありません(マドリッドの文化政策についてはコチラ:地中海ブログ:マドリッドの都市戦略その1:美術(美術館)を軸とした都市活性化、地中海ブログ:マドリッドの都市戦略その2:アルヴァロ・シザ(Alvaro Siza)について)。

なんか、マドリッドの良い噂とかを聞くと、無性に腹が立ってくる僕は、何時の間にかカタラン人に洗脳されているのでしょうか?(苦笑)

都市データ比較その2:都市が鍵である、に続く。
| ヨーロッパ都市政策 | 20:05 | comments(2) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント
はじめまして。
コメントさせて頂きます。

ある調査で、世界の都市で人々の歩行速度がもっとも速いのはどこか?
というアメリカだったか、国際機関だったか忘れましたが、そういう調査をしたそうです。

たぶん、ほとんどの人は「東京」だろう、あるいは、「ニューヨーク」だろうと連想するものと思います。
そして調査の結果、第1位は「マドリッド」とかで。

マドリッド人は、せわしいんでしょうね。
そして生活水準も高い。
世界有数の先進都市なんですよ。


フラメンコ好きで、よって、南部アンダルシア好きの者より。
| | 2010/05/05 8:12 PM |
フラメンコ好きで、アンダルシア好きさん、こんにちは。
この調査は知りませんでした!面白い結果ですね。
歩行スピードが速いかどうか?は分かりませんが、エスカレーターの速度が速いのは前からずーっと気になっていました。
多分、カタラン人がマドリッド行ったら、エスカレータでつまずくんじゃないか?というくらい、バルセロナに比べて速度が速いです。
マドリッドは世界有数の先進都市・・・確かにそうかもしれません。
そしてもっと先へいけるだけのポテンシャルも持っている様に思いました。
| cruasan | 2010/05/07 1:17 AM |
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