地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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バルセロナの中心市街地で新たな現象が起こりつつある予感がするその2:逆ジャントリフィケーション
前回のエントリ、バルセロナの中心市街地で新たな現象が起こりつつある予感がするその1:ジェントリフィケーションの続きです。

僕が「ちょっとオカシイかな?」と思い始めたのは、夏休みが明けた9月上旬、丁度日本から帰国したその日の新聞を見た時でした。その新聞には毎晩ボケリア市場(el Mercado de la Boqueria)の闇で繰り広げられる「売春」の酷さを嘆く記事が、大変ショッキングな写真と共に紹介されていたんですね。



それからというもの、世界一の歩行者空間と言われたランブラス通りの汚さやバルセロナ現代美術館前広場のゴミ溜と化した状況、バルセロナの至宝、旧市街地に散らばる公共空間で毎晩の様に繰り広げられる品の無い行為などが、連日の様に報道される様になりました。

何が原因でこのような状況に陥ったのか?という事は簡単には言えません。都市の観光化、ジェントリフィケーション、そして最近の新しい傾向であるチープ観光など、それらが複雑に絡み合った結果、今の様な状況が創り出されたと言えるのかもしれません(チープ観光についてはコチラ:地中海ブログ:観光とチープエコノミー:ライアンエアー(Ryanair)などの格安航空機が都市にもたらす弊害)。特に諸刃の剣である観光の力と、現在の魔物であるジェントリフィケーションについては、今の所、都市としては有効な対処手段を持っていません。だから僕は以前のエントリでこんな風に書きました:

「一匹の妖怪がヨーロッパを徘徊している。ジェントリフィケーションという妖怪が」 
地中海ブログ:都市の闇:ヴェネチア(Venezia)の裏の顔とジェントリフィケーション(Gentrification)

今僕達が目にしているのは、正にその妖怪が暴れ回り、辺りを食い散らかしている様子だと言えます。

元々バルセロナは、というより、都市再生を実行している全ての都市がそうだと思うのですが、ジェントリフィケーションを意図的に引き起こした感があります。何故なら一度見捨てた地区に、富裕層が再び集まって来るという事は、再生が成功した指標足り得るからです。この意味においてバルセロナは明らかに成功していました。しかし、今現在起こっている現象というのは、逆ジェントリフィケーション、つまり、再び富裕層が歴史的中心地区を見捨てていくという現象です。何故か?それは街路や広場が余りにも汚く、住みにくくなってきたからです。では、何故コレは起こったのか?上述した様に、その答えは簡単には見つからないのですが、僕がずーっと注目していたのは「風俗」、その中でも街路売春と言われる「立ちんぼ」がこの新しい事態に深く関わっているのではないのか?という事です。

バルセロナの中心市街地で新たな現象が起こりつつある予感がするその2:風俗についてに続く
| バルセロナ都市 | 00:52 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
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