地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
<< ヨーロッパの人身売買(Human Trafficking):スペインの場合 | TOP | ライアンエアー(Ryanair)とソフィア王妃(Reina Sofia) >>
スペインの大学ランキング:総合ランキングではなく、学部間で競い合うというシステム
最近連続して同じ様な質問を受けたので、一度まとめて書いておくのも悪くないかなーと思ったので、今日はスペインの大学事情について少し書いてみようかなと思います。


(ポンペウファブラ大学図書館)
以前少しだけ書いたのですが、スペインでは大学間に日本のような明確なプラミッド型の構造が存在しません。つまり誰が見てもNo1大学(東大、京大)が存在するというような強い構造が無いんですね。もしかしたらただ単に僕が知らないだけなのかもしれないけど、確かな事は、殆どのスペイン人がそんな事は気にしていないと言う事です。例えば、その辺に居る学生やサラリーマンを捕まえて、「スペインでNo1、もしくは有名だと思う大学は何処だと思いますか?」と聞いても、帰ってくる答えはまちまちだと思います。何故ならそんなもの存在しないし、興味も無いからです。



スペインで重要な事は「何処の大学を卒業したか」ではなくて、「大学を卒業した事」と「どの学部を終了したか(タイトルを持っているか)」の2点です。

我々建築家にとってはこの後者が曲者で、というのも日本では建築学科は工学部に属しているので(美大系は別)、建築学科を卒業した日本人建築家が保持しているタイトルは「工学(Engineering)」なんですね。一方、スペインを含むヨーロッパの教育システムには列記とした建築学部が存在します。だから大学を卒業した建築家は全員、建築家のタイトル(Architect)を持っている訳です。


政府の授業料引き上げに反対する学生デモ:ポンペウファブラ大学中庭にて)
すると日本人建築家が建築家としてスペインで働こうとした場合、日常的に起こり得る笑えない状況はこんな感じ:

日本人建築家:「こんにちはー。大学を卒業し、3年程度の実務経験がある建築家です。ちなみに一級建築士も持ってます。働きたいんですけど・・・」

秘書:「ハイ、ハイ、毎晩、女体盛りを食べてる日本人ね(菊地凛子さん主演、Mapa de los sonidos de Tokioでカタラン人映画監督のイザベル・コシェット(Isabel Coixet)が全く奇妙な映画を作ってくれたので、夏以降はこんな変なイメージが纏わり付くものと思われます)・・・あれ、あなた建築家だって言ったわよね?でもあなたのタイトル、工学(Engineering)じゃない。ウソ付いちゃ駄目よ。ハハハ」。

日本人建築家:「あのー、日本の生んだスーパースターArata Isozakiも、スペイン人にとっては今や建築の神様的存在、Toyo Itoも保持しているタイトルは「工学」なんですが???ちなみにスペイン人が「禅の精神が見事に表されているー!」とかいう訳の分からない説明をする、コンクリートの神様Tadao Andoは工学のタイトルすら持っていませんが???」

秘書:「そんな事知らないわよ(怒)!一級って何???そんなの大学の建築家のタイトルが無きゃ、何にもならないじゃない!!!それに彼らは彼ら、あなたはあなた。あ、バルサの試合が始まった。さよならー」

みたいな事になるのがオチです。じゃあ、スペインで建築家は働けないか?というと、何の問題も無く働けます(笑)。ここからは話が長くなるので、又別の機会にという事で。


(カタルーニャ工科大学スーパーコンピューティングセンター)
さて、スペインの現行の教育システム(2009年現在)では、高校の最終年度に希望大学と学部を10個くらい書いて、夏前に行われる全国共通のセンター試験(selectividad)みたいなのと最終年度の成績と合わせて、成績の良い人から順に希望の所へ入るというシステムを取っています。

で、我々日本人にとって興味深いのが、「どの大学を選ぶか?」という評価軸なのですが、コレがかなり面白い。どの大学へ進学するかを決める彼らにとっての最重要事項、それはずばり、「家から近い所」です。


(ポンペウファブラ大学図書館上階部)
例えばバルセロナ在住でスペイン文学が専攻したい高校生が、サンティアゴ・コンポステーラ大学やサラマンカ大学が有名(古いから)だからって、わざわざガリシアやアンダルシアの大学に行く事は滅多にありません。家から近いバルセロナ大学、もしくはバルセロナ自治大学やポンペウ・ファブラ大学へ行くものだと思われます。

もっと言っちゃうと、多分みんなポンペウ・ファブラ大学を選びますね。何故ならメトロから一番近いから(笑)。バルセロナ自治大学(バルセロナ市外)なんて最後の選択肢ですね。って、こういう事を真顔で言うから、面白いんだよな、カタラン人!

彼らにとって、大学の名前よりも重要な事。それは家族や友達と過ごす時間なんですね。だから3年前から受験勉強もしないし、浪人も一般的ではありません。中にはどうしても行きたい学部があって、途中で変更するという人は居るようなのですが、あまりメジャーではないようです。

もう一つの決定的な違いは、大学の評価が学部単位になっている事ですね。日本のように何でもかんでも東大(京大)が一番という事はありません。


(バルセロナ大学)
例えば、カタルーニャ工科大学(Universidad Politecnica de Catalunya)には交通分野の世界的権威であるJaume Barceloが居ますし、ポンペウ・ファブラ大学(Universidad Pompeu Fabra)にはヨーロッパの歴史学の重鎮、Josep Fontanaが居ます。だから前者の交通工学部や後者の歴史学部は世界的に知られていますが、その他の学部は誰も知らないと言う事が普通に起こってきます。IESEやESADEと言った、バルセロナを拠点とする世界的に有名なビジネススクールも同じ事で、というのも、IESEやESADEは純粋な大学ではなくて、Navarra大学の一学部(IESEの場合)という扱いになっていますから。

健全だと思います。そんな事情があるから、毎年発表されるスペイン大学の総合ランキングがどれ程有効か?にはかなり疑問がありますし、発行元によってかなりばらつきが見られます。例えば先々週あたりに新聞に載っていたランキングでは確かUniversidad de Navarraが1位だったように記憶していますし、別のランキングではUniversidad de Barcelonaが首位を保持していたりします。下記に載せるのはスペインの新聞社El mundo発行の2008/2009年度版のランキングです。どれだけ信憑性があるのか?はかなり怪しいですが、ちょっとした話のネタにはなるかなー、くらいに考えておいてください。

1. Universidad Compultense de Madrid
2. Universidad Politecnica de Madrid
3. Universidad Autonoma de Barcelona
4. Universidad Autonoma de Madrid
5. Universidad Politecnica de Catalunya
6. Universidad Carlos III de Madrid
7. Universidad de Barcelona
8. Universidad de Navarra
9. Universidad Pompeu Fabra
10. Universidad de Valencia
11. Universidad Politecnica de Valencia
12. Universidad de Granada
13. Universidad de Sevilla
14. Universidad de Alicante
15. Universidad Ramon Llull
16. Universidad del Pais Vasco
17. Universidad de La Coruna
18. Universidad de Salamanca
19. Universidad de Santiago de Compostela
20. Universidad de Alcala de Henares

追記:

最近非常に気になっている事の一つに、バルセロナにボコボコとタケノコの様に出来つつある、私的機関(その多くが何処かの大学とのコラボという形になっている)による「マスターコース」と名を打った教育コースの存在があります。マスターとは直訳すると「修士」となり、日本人の我々にはアメリカや日本でいう「修士かな?」と勘違いしてしまうのですが、スペインでいう「マスタ―コース」はアメリカや日本の高等教育機関で提供されている修士コースとは全く関係がありません。(スペイン文部省に認可された正式な学位(修士に相当)を授与しているコースには「マスター・オフィシャル」と言う様に、「オフィシャル」という言葉が付いています。これはこの記事で取り上げている「マスターコース」とは全く違うのでご注意を)。又、それら「マスターコース」のプログラムは非常にいい加減なモノが多く、その辺の事情を何も知らない外国人をターゲット=食い物にしたものと言っても過言ではないと思います(勿論、全てがそうとは限らない)。特にそれらに共通する特徴として:

1:英語で授業を行う事を宣伝文句にしている。何故なら外国人をターゲットにしているので。又、意味も無く海外からビックネームのスターを呼んできて、その名前で釣る事が非常に多い。

2:授業料が極めて高い。スペインの大学の授業料はどんなに高くても年間1000ユーロ以下が普通。

3:マスターコースを修了した暁に出る学位が、スペインで認められている正式な学位ではないので、ハッキリ言って何の役にも立たない。つまり1、2年かけてがんばってコースを修了しても、それはスペインは勿論、日本の外務省や教育省でも認可されていない教育機関によるものなので、修士という学位に振り返る事が出来ない。

その辺の事情についてはコチラで書きました(地中海ブログ:
バルセロナに出来た新しい建築学校その2:バルセロナ建築スクールの諸問題もしマスターコースに興味がある方は、事前にその辺の事(学位は正式な物なのか?学費は?単位はどうなるのか?)などを、書面(メール)で、そのコースを提供している機関にご確認される事を御薦めします。

追記その2:
今日の記事(2015年8月30日、la Vangurdia紙)によると、今年度のスペインの大学(学部)の授業料の平均額は1516euro/年(日本円で20万くらい)で、国内で一番高いのはカタルーニャ州で2370euro/年(32万円)だという事です。

| バルセロナ歴史 | 21:55 | comments(23) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント
スペインの大学制度は初めて知り、参考になりました。
序列のない大学って、日本人からしたら信じがたいことですよね。
スペインの大学は厳しいですか?それとも日本みたいにゆるいですか?
| princessmia | 2010/04/18 7:11 PM |
Princessmiaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
スペインの大学はかなり厳しいですよ。試験とかむちゃくちゃ大変みたいで、学生見てると時々ちょっとかわいそうになるくらいです。試験前とか、週末関係無しに図書館着て勉強してますしね。その代わり、試験終わった後は1週間くらいお祭りが続くようですが。でも、その方がメリハリがあって良い気がしますけどね。
| cruasan | 2010/04/21 7:25 AM |
おはようございます。私もバルセロナ在住ですが大学の事情についてこのページを読んで目から鱗が落ちました。と、言うのも昨日、次男坊がバルセロナ自治大学に入学を決めたのですが、最後までバルセロナ大学とどっちにいこっかなー、なんて気楽に言ってたんですが、どっちにも行けるなら評価の高い方、有名な方に行けばいいじゃないか、と純日本人感覚で思ってたのですが。そうかそういうことだったのかとものすごく納得、感心しております。いやあ、長年の謎が解けてスッキリいたしました。ちなみに我が家からはバルセロナ大学の方が全然近いのですが、息子は『電車が好き』だから自治大学の方を選んだようです(笑)
| tyatya | 2010/07/20 5:24 PM |
Tyatyaさん、初めましてこんにちは。コメントありがとうございます!

カタラン人って面白いですよね。僕達とは全く違った価値観を持ってる!ちなみに、昨年あたり、リェイダ大学で「スペイン人がどうやって大学を選ぶか?」をテーマにした博士論文が出たという事を聞きました。それによると、やはり一番大きな要因は、「家から近い事」だったそうです。でも、それくらい家族を愛し、友達を大事にし、この地を離れたく無いって言う気持ちが強い事は、それはそれで凄く素晴らしい事だと思いますけどね。
僕達が彼らから学ぶ事はまだまだありそうです。
| cruasan | 2010/07/21 5:13 AM |
はじめまして。
わたしはスポーツ社会学が勉強したくて、スペインかUKへの留学を考えています。この2つの国はサッカーが盛んですし。
スペインではスポーツ社会学だとどの大学がいいのでしょうか?
スペインの大学事情を知る機会があまりないのでこちらのサイト参考にさせていただいてます。
| saqui | 2010/08/27 5:24 PM |
Saquiさん、はじめまして、こんにちは。

コメントが少し遅くなってしまいました。多分、スペインの場合だと教授の名前で選ぶのが妥当なのでは?と思うのですが、バルセロナ自治大学の社会学部に勤める友人に聞いてみた所、スポーツ社会学だとバルセロナ自治大学には、Dra.Susanna Solerと言う方とDr.Jaume Cruzと言う方がいらっしゃると言う事でした。後者の方はどうも社会心理学寄りのようですが。もしご興味がおありならば、彼らに直接聞いてみるというのはどうでしょうか?
メールアドレスも教えてもらったのですが、ここに載せるのはちょっと気がひけますので、もしご興味がおありになるという事でしたら、上のプロフィールから僕のGmailにメッセージを頂ければ、そちらから連絡先を送らせて頂ければと思っています。
| cruasan | 2010/09/06 11:53 PM |
はじめまして。おじゃまします。
こりきと申します。
昨日友人にスペインで一番優秀な大学はどこ?
とたまたま聞かれたので調べていたところ、こちらのブログにたどり着きました。
私も、確かこれと言ったランキングはなかったような、と思っていたのですが、やはりそうなんですね。
学部での評価はいいですよね。日本人は出身大学を聞いて、へぇ、
なんて思いますしね。個人的には大学はどこであれ、何をどう学んだかが一番大切だと思っております。

余談ですが、留学中にスペイン人姉妹と住んでいたときに、
「日本では文学を学んでも、とくにそれを生かした仕事に就くわけではない」
文系はつぶしがきくという(もはや都市伝説的ですが…)話をしましたら、
「わけわからん。どうして学んだ専門知識を生かして仕事をしないの?」
ともっともなことを言われて返事に窮したことがあります。
妹が大学生で当時periodismoを学んでおり、ラジオ局でバイトをし、
その道に進む準備をしていたのですが、日本ではperiodismoを学んでいなくても、
マスコミに行けるんだよ、と話したらこう聞かれたのです。

ただ、今現在どうなのでしょう?経済的にも不安定・そして慢性的に就職難だと思うのですが、
スペイン人大学生もなかなか専門を生かした仕事にはつけてないのでしょうかね?
| こりき | 2010/11/02 11:39 AM |
こりきさん、はじめましてこんにちは。コメントありがとうございます。

こういう問題を知るにあたり、やっぱり文化の違いって大きいなーって思わされますよね。「個人的には大学はどこであれ、何をどう学んだかが一番大切」。全くその通りだと思います。そしてそれが体現されているスペインの大学は、とても健全だとも思います。

最近は大不況&経済危機の影響で、スペインでも自分の専門職につけない若い人達が出始めたという事が大問題になりつつあります。

でも、逆に言えば、これが大問題になるという事は、そうじゃない状態を問題視しているという事で、やっぱりここでも、社会が健全に動いているのではと思わされるんですよね。

日本とスペインは社会文化が全く違うので、日本がこういう方向に行くとはとても思えませんが、自国のシステムをよりよくしていく為には、他国で何が起こっているかを知る事はとても大切だと思います。これからもスペインの情報を発信していきたいと思っていますので、ヨロシクお願いします!
| cruasan | 2010/11/03 8:20 PM |
こんにちは、cruasanさん

お返事ありがとうございました。
こちらが間が空いてしまって失礼いたしました。
友人に数名専門学校卒業の子たちがいるのですが、仕事の話や
その同僚や上司にまつわる話を聞いていると、ほんと、学歴だけ
あっても何の役にも立たないな、と思ったのです。

スペイン人の学生さんたちの就職問題も大変なようですね。
願わくば、身につけたことが行かせる仕事、そして何よりも働き口が見つかりますように!!

ずいぶん前にドキュメンタリーで、高学歴ワーキングプア(大学院卒業生メイン)に
まつわる番組を見まして、その中では一応二極化しているといった感じで
事例を紹介しておりました。
一つは、やっぱり専門性を生かして非常勤をあちこちでやっている方。
専門がコスタリカで(狭いですよね)なかなか大学にポストが見つからないとか。
二つは、工事現場で働いている方。この方の専門は忘れてしまったのですが、本人いわく

「僕はこうして太陽の下で働いているのが性に合っているのかもしれません、あははは」

と真っ黒に日焼けして、とても満足そうに語っていました。

本来、身に付けたものを生かすのが最適だろうと思うのですが
人間いろんな面を持っているので知らなかった自分を開花させられるのであれば、
その道に進んでもいいのかな、とも思いました。
それはあくまで、【あきらめて】選択した道ではなくて。

先日友人がスペインから帰ってきてお土産のビルバオの写真集を眺めて
ああひっさびさに行きたいなー、という欲望がむくむく!

ちょいちょい、寄らせて頂きます(^^)
| こりき | 2010/11/22 12:00 PM |
はじめまして。
ずいぶん前の記事にコメントしてしまってすみません。
当方大学生です。
現在、スペイン留学を考えています。
でも、スペイン語はほとんどできないので(ましてやカタルーニャ語は全くわかりません)、英語留学で、スペイン語は日常会話くらいはマスターできればいいなぁ、といった感じに考えてます。

でもこの記事には英語留学は釣りみたいな感じで書かれているのですごく不安になりました…
ネットなどから自分で申込める大学の留学は疑った方がいいのでしょうか?
| m.m | 2013/06/11 2:31 AM |
M.Mさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

「(スペインにおける)英語留学は釣り」‥‥。
M.M.さんがスペインで何を学ばれたいのか?留学をどの様に位置づけられているのかがさっぱり分からないので何ともコメントのしようが無いのですが、バルセロナにおける英語で授業をしているマスターコースというのは、M.Mさんの言葉で言えば、「釣り」になると思います。

もう一度言いますが、それはM.M.さんが、何を学ばれたいのか?自分の人生の中において留学をどの様に位置づけられているのか?によると思いますが。
| cruasan | 2013/06/11 12:47 PM |
さっそくお返事ありがとうございます。
ずっと留学をしたくて、それは、語学はもちろん、海外の学生との交流や授業を受けてみたい、というのが理由でした。
前は英語圏に行くことしか考えていなかったのですが、大学の第二外国語がスペイン語で、この春にスペインを旅行したときにすっかり心奪われてしまったので、英語で授業が受けられるなら、ぜひスペインに行きたい!住みたい!と思うようになったのです。

大学の専攻は法律ですが、ヨーロッパの大学では、法律は大学院からしか本格的に学べないようなので、留学したら教養科目や政治科目、スペインやイスラームの文化について勉強するつもりでした。

釣りと思われるのは「マスターコース」というものに限るのでしょうか?
| m.m | 2013/06/11 1:59 PM |
スミマセン。上記の僕のコメントで、「バルセロナにおける英語で授業をしているマスターコース」という箇所は、正しくは「バルセロナにおける英語で授業をしている建築系のマスターコース」の誤りです。

法律系なら例えばIESEやESADEと言った世界に名だたるビジネススクールがあって、そこでは英語で授業をしています。かなりしっかりとした大学です。もしくはポンペウファブラの経済学部のマスターコースなども英語で授業をしているのですが、こちらは「ポテンシャルのある外国人にコースに来て欲しい」という明確な理由があります。

故に一概に、「スペインの、英語で授業をしているマスターコースが釣り」とは言えないかとは思うのですが、建築関係に関しては当てはまると思います。建築系のコースなら大概は知っているつもりなので、「何処何処大学の何何コース」みたいな感じで具体的に質問してもらえれば、かなり具体的にお答えする事が出来ます。

もう1つの理由は記事の中でも書いたのですが、スペインでは伝統的に修士に当てはまるマスターという学位が存在しませんでした(近年ボローニャプランによってマスターは出来つつありますが、分野によります)。学部の次は自動的に博士課程になります。故に、マスターと名のついたコースというのは大概が、「博士に入る為の準備期間」くらいの位置づけで、公認の学位ではありません。これは何かというと、大学に所属する教授や、もしくはその知り合いなんかが「小遣い稼ぎ程度にやっているコース」というくらいの位置づけです。だからスペインの大学のコースで「マスター」と言う所は、ひとまず疑った方が良いのでは?と僕は思います(繰り返しますが、勿論全てが全てそうだとは絶対に限りません)。

M.Mさんの様に、「専門ではなく、広く一般教養を学びたい」という事でしたら、正直何処の大学でも良いのでは?と思われます。あとは名前と料金の違いですかね。例えば、サラマンカ大学とか、コンポステーラ大学とか。

又々繰り返しになりますが、留学というのは十人十色です。その人が留学という機会を自分の人生にとってどの様に使いたいのか?人生の中でどの様に位置づけるのか?それを考えれば、どの都市のどの大学に何年間くらい行かなければならないのか?は自ずと見えてくると思います。

がんばってくださいね。陰ながら応援しています。
| cruasan | 2013/06/11 2:36 PM |
こんにちは。ブログを拝見させていただきました!
高校を卒業後、来春からバルセロナに留学を決めていて後々はスペインの大学へ進みたいと思っています。何カ国か語学留学をしましたが、スペインが1番自分に合っていると感じました。なんといってもガウディの建築物は何回みても感動しました。
日本の大学でスペイン語を学ぶよりは直接現地で生のスペイン語や文化を学びたいと思っています。スペインの大学に関する情報がとても少なく、cruasanさんのこの記事などとても参考になりました!
学部によってレベルの違いがあり、PAUという試験を受ける必要があるというところまで分かったのですが学部のレベルがイマイチわかりません。建築を学ぶのも興味が湧いたのですが、建築学部はレベルが高いと留学会社の方が言っていましたし、数学が大の苦手なので私には無縁かと…。
唯一、興味があるのは伝統的なタイル造りなのですが、現在でも需要はありますでしょうか?
これからもブログを楽しみに拝見させていただきます!xD
| kaede | 2013/09/18 8:04 PM |
Kaedeさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

そうですか、スペインの大学に学部から進まれるのですね。ちなみにカタルーニャに進学する際は、試験はカタラン語で行われます。その他の地方はどうなのか僕には良く分からないのですが、多分、バスク地方ならバスク語、ガリシアならガリシア語じゃないかな?と推測しております。

スペインの大学への学部からの進学、ものすごく大変だとは思われますが、きっと充実した人生が待っていると思うので、がんばってください。

影ながら応援しています。
| cruasan | 2013/09/24 2:46 AM |
こんにちは、ブログを拝見させていただきました。できれば来年の新学期(スペインでは9月からなのでしょうか?)からスペインの大学院に留学したいと思っています。カスティーリャ語と英語を一生懸命勉強している所です。スペイン語の語学教室に通っています。どちらとも文法はやり終え、後は会話力を磨いていければと思っています。青山学院大学文学部史学科を卒業しました。専攻は西洋中世史、卒業論文は中世スペインの歴史について書きました。そこでお伺いしたいのですが、日本の大学の修士課程に在籍していなくても、スペインの大学院(人文学部、歴史学科希望)に進学することは可能でしょうか?英語で授業を受けるのではなく、現地の学生と同様に現地の言葉で授業を受けたいと考えています。2002年からのクレなので、第一希望はバルセロナの大学です。カタルーニャ語も勉強する覚悟はありますが、入学する時の試験がカタルーニャ語なのかどうかが気になっています。お返事よろしくお願いいたします。
| une | 2015/04/15 11:32 PM |
uneさん、こんにちは。

メールの方で既にご案内申し上げた通りです。
留学、がんばってくださいね!
| cruasan | 2015/04/25 5:44 AM |
ブログ読ませていただきました。スペインの大学留学を考えていますが、英語で授業ができる芸術系の大学を探しています。自分で探しているのですが、なかなかヒットしません。最初は英語で授業、なれてきたらスペイン語で考えていますが、そういう大学はあるのでしょうか?ちなみに英語はネイティブです。漠然とした質問なのですが、海外にいるためなかなか情報が収集できません。よろしくお願いします。
| 台北マダム | 2015/07/08 1:57 PM |
台北マダムさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

スペインの大学で芸術系、しかも英語で授業となると、はっきり言って僕の知る限り無いと思います(←僕が知る限りですので、もしかしたらあるかもしれませんが、、、)。

英語で授業をやっているのは、経済系や生物系、そして建築などのマスターコースかな、、、と(マスターは結構英語を取り入れているところが多いのですが、芸術系はわかりません)。例えばバルセロナで芸術系の大学というと、バルセロナ大学が考えられるのですが、あそこはバリバリのカタラン大学なので、授業はスペイン語(カステリャーノ)、もしかしたらカタラン語かもしれません。

というわけで、芸術系の英語といのはスペインでは結構難しいかと思われる、、、というのが僕の意見です。
| cruasan | 2015/07/16 6:03 AM |
はじめまして。
高校3年の娘を持つ母親です。
娘は卒業後にスペインの大学に進学を希望しています。
昨年7月から1年間ブラジルで過ごしており、ポルトガル語と英語が
少し出来ます。

本人はポルトガル語からスペイン語に興味を持ち、貿易などの勉強を大学でしたいようなのですが・・・。やはり英語圏より情報が少なく困っています。
日本でスペインの大学進学に必要なDEREも5月7月11月と3回しかなく、試験後に結果が出るまで3ヶ月かかり合格証が届くまでさらに半年かかるようです。(さすがスペイン(汗))
それとも春に卒業後、スペインの語学学校に入って大学進学コースなどを選び、そこから進んだほうがいいのでしょうか。
語学学校も自分の所で都合のいい大学を進めてしまうから気をつけたほうがいいよっとも聞きました。
何か日本の高校生がスペインの大学に行くHOW TOを知っていたら教えてください。宜しくお願い致します。
| シャランラ | 2015/08/26 6:35 PM |
シャランラさん、コメントありがとうございます。

日本の高校生がスペインの大学に行くHOW TOは、僕の知る限り、存在しません。何故なら、そんな人は殆どいないからです。「人類の長い歴史の中で前例があまりない」ということは、そこに何かしら「乗り越え難い障害が存在する」ということをまずは疑ったほうがいいと思います。

まず、(繰り返しますが僕の知る限りですが)日本の高校生がスペインの大学に進学するのに必要なのはDELEではありません(DELEも必要ですが、それは重要な障害ではありません)。スペイン全土の高校3年生が大学進学の為に受験するSelectividadと呼ばれる、(日本でいう所の)センター試験を受ける必要があると思います(もしかしたら外国人は特例があるのかもしれませんが、僕は知りません)。感覚としては日本のセンター試験がスペイン語になったもの、、、と思っていただければ良いと思います。当然のことながら、「日本史」は「スペイン史」に相当します。

DELEは外国人がスペインで居住する際のスペイン語の能力を測るものなので、スペイン語がネイティブのスペイン人の中において、DELEの成績は全く関係ありません(例えば、スペイン人が日本の大学(学部)に進学したい時、「日本語が出来る」ということは、センター試験の点数に考慮されるでしょうか?)

また、日本の高校を卒業したという証明証をスペインの高校と同等か、それ以上ということを証明する文章をスペイン語で作成し、それをスペインの文科省に承認してもらう必要があると思います。

、、、と、いまパッっと思い付くだけでもこれだけの「壁」があります。なので、スペインに留学する人は(普通は)学部を日本で終えてからマスターを取りにきたり、ドクターを取りにきたりする訳です。そうすると、上記のselectividadもDELEも入学には必要なくなるので。

とは言っても、別にスペインの大学の学部に進学するのは不可能ではないと思うし、それはそれでアリな人生では、、、とも思います。
人生は一度きりしかないので、後悔の無いように出来たらよいのでは、、、と思います。

幸運をお祈りしております。
| cruasan | 2015/08/26 8:05 PM |
ありがとうございました。
そうなんですね、、、だからネットで探してもほとんどそのような人が見つからないのですね。納得しました。

本人が行く気になって一生懸命探していますが、もう少し気が済むまで手段がないか探させて見ます。
本当にありがとうございました。
| シャランラ | 2015/08/27 2:49 PM |
バルセロナ大学に3ヵ月間行って来年6月から8月まですが
大学の修了書3月分は出ますか?
または単位は取れるのでしょうか?
通常はできないと思いますがいかがでしょうか?
よろしくお願いします。
申し訳ないのですが個人的にメールで返事をいただけますでしょうか?
厚かましいお願いですみません。
岸 譲 拝
当方旅行代理店でお客様より質問がありました。
| 岸 譲 | 2016/10/27 11:54 AM |
コメントする