地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
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ベルリンミーティング:夏休みの取り方に見る文化の違い
一昨日から某プロジェクト・ミーティングの為にベルリンに来ています。ベルリンに来るのは何と3年ぶり!未だ寒いのかな?と思ったら、思った程寒いと言う事も無く、ただ、急に雨が降り出したり、ものすごい風が吹いたりと、天候が不安定でした。

今回のプロジェクトは今まで関わったプロジェクトの中でもかなり大規模なプロジェクトの類に入るのですが、総パートナー数は7カ国に渡る39機関に上ります。



これだけ大きなプロジェクトになると、各パートナー間の利害調整をするのが本当に大変。各々やりたい事があって、みんな好き勝手な事を言いますから。(よくやってるよな、コーディネーターのBさん。感心しちゃいます)

そんな中、今回のミーティングで一番の問題になったのが、実は夏休みの問題なんですね。これについては、前回のエントリのコメント欄で少しだけ話題に上りました。(地中海ブログ:渡辺千賀さんのOn Off and Beyondで「海外で働いている人の体験談募集」というエントリがあったので:スペインの場合のコメント欄)笑っちゃうかも知れないけど、欧州プロジェクトにおいて夏休みの問題は本当に深刻な問題なんです。

今回の場合は、大変に重要な提出期限が9月の頭にあります。そうすると、言うまでも無く8月というのは最終調整をする追い込みの月になるのですが、スペインで8月に働く人は先ず居ません。だから最初にスペインのパートナーが「8月1日から9月1日までは夏休みです」と言い出します。すると、オランダのパートナーが「私の所は7月中旬から8月の頭まで休みです」と切り替えします。7月、8月が夏休みでつぶれるのは、まあ、分からないでも無いけど、ここに北欧のパートナーが入ってくると、話しがややこしくなる。というのも、彼らは気候の関係で一年で一番良い季節の6月から7月にかけて夏休みを取るからです。白夜です、白夜。(欧州プロジェクトの良い所は、ミーティングの度に各国を訪れる事が出来ると言う所なのですが、どうやって場所を決めるかというと、季節柄一番良い都市を選ぶというのが定石になっている感がします。だから7月、9月にかけて、やたらプロジェクトミーティング、国際会議、カンファレンスやらがバルセロナで増える事になるんですね。)

案の定、今回のヘルシンキのパートナーは6月中旬から7月の頭にかけて夏休みを取ると言っていました。

そうすると、プロジェクトとしては6,7,8月という3ヶ月間を失う事になるわけですよ。これは長い!!!「一人くらい欠けたって良いじゃないか!」と思うかもしれないけど、そううまい具合にいかないのが現実なんですよね。プロジェクトをコーディネートする側にとっては、かなり頭の痛い問題だと思います。

どんなに仕事が詰まっていても、どんなに重要な提出期限があろうが、自分の時間を第一に考えるのがヨーロッパ人。日本人のように自分の時間を犠牲にしてまで仕事のクオリティを極限まで磨き上げていく民族もいれば、時間内で出来る所まで精一杯やって終わりと割り切る民族もいる。

どちらが優れているとか、どちらが劣っているとかそういう問題ではありません。ただ単に考え方が違うだけです。そして我々はそれを「文化の違い」と呼んでいる、ただそれだけの事です。
| EUプロジェクト | 20:22 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
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