地中海ブログ

地中海都市バルセロナから日本人というフィルターを通したヨーロッパの社会文化をお送りします。
シティ・リージョンという考え方その2:エレスンド・リージョンの要、交通インフラの重要性と利便性について:宇宙戦艦ヤマトのコックピットの様なフェリーにちょっと驚いた
前回のエントリの続きです。今回バルセロナからの直行便で到着したのが、スカンジナビア航空の拠点であり、ヨーロッパのハブ空港の一つとして知られるコペンハーゲン国際空港です。でも、まあ、ハブ空港とは言っても、デンマークの人口は400万人足らず、コペンハーゲンに限って見れば50万人強、つまりは国単位で見ても中京圏に及ばない程なので、ハブ空港という割には「結構こぢんまりしてるな」っていうのが僕の第一印象かな。



飛行機を降りた直ぐの待合ロビーは全面がガラスで覆われ且つ、要所要所に木材が使われている為、開放的であると共に、非常に暖かみのある空間となっています。


スペイン語でSolは太陽、Marは海。つまりこのバスは「太陽と青い海」行き

北欧の人達と聞いて真っ先に僕が思い浮かべるのは、太陽と青い空を求めて南欧に来ては、それこそ真っ赤に日焼けするまでビーチで寝転がってる姿なんだけど、そんなイメージが頭の片隅に媚びり付いてるものだから、一面ガラス張りのデザインとか見てしまうと、彼らにとっては「短い日照時間の間に降り注ぐお日様の光ほど大切なものはないんだろうなー」と、そう思ってしまいます。



さて、空港という機能は都市間競争が日に日に激しさを増す中において現代都市にとっては無くてはならない機能であり、空港の効率性こそが正に「都市の命運を握っている」と言っても過言ではない時代に我々は突入してきています。もっと言っちゃうと、都市が自身の空港との関係をどう戦略的に位置付けているのか?空港から市内まではどんな交通機関が利用可能で、どれくらいの頻度で運行され、何分で着くのか?等が非常に重要な問題として浮上してきているんですね。そしてこの様な都市へのアクセッシビリティは確実に我々の「生活の質」に影響を与え始めてすらいます。

この様な観点に立脚しつつ、当ブログでは事ある毎に各都市のアクセッシビリティ評価というものを試みてきました(地中海ブログ:都市化する空港と効率指標としてのアクセッシビリティ)。と言う訳で、今回はコペンハーゲンのアクセッシビリティ評価をしてみたいと思います。



先ずコペンハーゲン国際空港においては、空港に到着して税関を出た直ぐの所に電車乗り場があります。しかも地下鉄、バス、タクシーと、コペンハーゲン市内まで行く手段は全部整ってますね。今回は電車を選んだのですが、市内までの料金は36,00 DKK、つまり日本円で500円あまり(2012年1月現在)。これは安い!



とか思いつつ、電車を待っていると直ぐに来た。しかも時刻通り!どうやら空港とコペンハーゲン市内を結ぶ電車は15分おきくらいに出てるそうです。電車の外見は素晴らしく汚かったんだけど(笑)、車内は清潔そのものに保たれていました。こういう時、一つの指標となるのがトイレの清潔度だと思うんだけど、デンマークの車内トイレ、もうピカピカ!「さすが北欧」とか思ってたら、何かアナウンスが流れてきた:

ポンポンパンポーン、もう間もなくコペンハーゲン中央駅です」

「あ、あれ?未だ10分ちょいしか経ってないよ?」。そ、そーなんです!実はコペンハーゲン国際空港からコペンハーゲン中央駅までは何と所要時間10–15分程度で着いてしまうんですね。これは早い!今まで僕が見てきた中でも最高ランクに位置する程のアクセッシビリティの高さです。その近さに加え、頻度は10−15分おき、値段は500円程度‥‥ハッキリ言って今までナンバーワンの座を守ってきたフランクフルト国際空港と同等と言っても過言ではありません。 



さて、今回は特別編として、コペンハーゲンとスウェーデンを結んでいるスンド海峡を渡ってみる事にしました。何故なら公共交通機関のインフラ整備とその効率性こそ、エレスンド・リージョンの要だと思われるからです。


上の写真はコペンハーゲン中央駅

先ずはコペンハーゲン側からスウェーデン側の中心的な都市、マルメ(Malmö)へと電車で移動してみる事にします。僕が電車に乗ったのが午後17時過ぎ、と言う訳で外はもう真っ暗。本当なら見る事が出来る、両国間を繋いでいる欧州一長い橋も何も見えない‥‥(悲)。その代わりと言っては何だけど、車内を見渡すと、明らかに仕事帰りの人達でごった返しているのが分かりました。つまり皆、コペンハーゲンで働いて、住宅価格の安くて福祉が整っているマルメ(スウェーデン)に暮らしてるって事の現れだと捉える事も出来るんですね。

この問題については統計を取った訳ではなく、あくまでも僕が電車に乗り合わせた際の感想でしかないので詳しい事は言えないのですが、一つだけハッキリした事、それは2カ国間を渡る際にはパスポートチェックも何も無かったという事です。まるで普通の電車に乗ってるみたいに、すんなりとスウェーデン側へと入れてしまいました。つまりは2カ国間を移動する際の障壁や煩わしさはゼロだったという事です。

そして翌日、今度はエレスンド・リージョンを上の方で結んでいる公共交通機関を試してみる事に。こちらの方は、今回僕が滞在しているHelsingborgから対岸のHelsingorまでフェリーで渡る事となります。



Helsingborg側のフェリー乗り場は電車の駅と一緒になってるんだけど、この駅のデザインが結構目を惹いたかな。フェリーは片道35SEK、日本円で約400円くらい。このフェリーは約15分おきに出てるみたいです。



フェリー乗り場に到着して待つ事5分、「船が着いたよー」みたいなサインが出て、デッキを渡ってフェリーへと乗り込みます。



思えば船に乗るのも結構久しぶり。動いてない船の上で欧州委員会の人達と船上ディナーっていうのは2年くらい前にあった気がするけど(地中海ブログ:ロンドン出張その2:船上ディナー)、動くフェリーに乗るのは10年くらい前にジブラルタル海峡を見ながらモロッコへ渡った時以来かも。という訳で、船に乗るっていうだけで結構ドキドキしてきたりする。で、乗ってみてビックリ!



豪華客船並みじゃないですかー!す、凄い!カフェやレストランは勿論の事、お土産コーナーの充実振りとか目を見張るばかり!勿論、船内は清潔そのもので、デザインも細部までゆき届いています。



って、その豪華さに目を奪われてたんだけど、あ、あれ、ここでもパスポートチェック無かった‥‥普通に乗船してしまいました。



面白かったのは、やっぱり船の上というのは、何処の国にも属していない様な、ある意味無国籍な曖昧な空間なので、カフェやレストランなどの料金表示はデンマークとスウェーデン両方の通貨表示がしてあった事ですね。



自由席だったので、勿論陣取った席はど真ん中の一番前!で、ちょっと見てください!



まるで宇宙戦艦ヤマトの操縦席並みじゃないですかー!ガラスと窓枠が「くの字」にカクカクって曲がったその全面ガラス張りの操縦席からは見事な地平線が見渡せます。



今日は空が冴え渡ってて、気持の良いくらい青い空が高い!!そして到着〜。



こちらでも普通に船を降りて、普通にデンマーク側の駅へと入って行けました。つまりパスポートチェックも何も無し!ちなみにココまでの所要時間は20分弱。

これは凄い!エレスンド・リージョンの要、両国間を結ぶインフラの利便性は噂以上でした。この様な非常に効率の良い利便性があるからこそ、人々が2カ国間を自由に行き来し、この地域を一体とする事に成功しているのでしょうね。そしてこの様なインフラの存在こそ、地域を一つに纏め上げる事によって「一つの都市だけでは決して創り出す事の出来ない競争力」を創出するシティ・リージョンという考え方を担保している「縁の下の力持ち」なのです。

これらの事は勿論書籍で読んで知ってはいたんだけど、知識というのは実体験してみて初めて自分の血となり肉となるのだと思います。そういう意味において、今回の体験は僕の人生にとって掛替えの無い出来事であり、この上ない財産となったと思います。
| 都市戦略 | 07:13 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
シティ・リージョンという考え方その1:スンド海峡のエレスンド・リージョンについて
前回のエントリで少しだけ書いたのですが、実は昨日からデンマークとスウェーデンに来ています。



目的は今日から開かれているe-Tourism(新しいテクノロジーを活用した観光リサーチ、観光体験そして観光が都市に与える影響などを探る為の新しい手法の提案など)に関する国際会議に出席する為なのですが、今回はゲストとしてお呼ばれしちゃいました。最近、都市計画や建築、もしくは交通に関する国際会議に招かれる事は(大変喜ばしい事ながら)多くなってきたのですが、観光分野からお声が掛かるのは今回が初めて!何でかって、まあ理由は分かってて、現在僕が仕事の方で進めている「ルーブル美術館の歩行者計画」の為なんですね。今まで表立って発表してはこなかったんだけど、実はルーブル美術館とはもうかれこれ2年くらい付き合ってて、パリとバルセロナを行ったり来たりしています。



この計画の詳細については次回以降のエントリに譲る事として、今日は僕が北欧に来るに当たって直面した非常に興味深い現象について少し書いてみようと思います。それは主催者から2ヶ月ほど前に受け取った一通のメールから既に始まっていました:

「クロワッサンさん、来月末に行われる国際会議、前回のメールでお知らせした様に、スウェーデンのHelsingborgという街で行われます。Helsingborgは国としてはスウェーデンに属しているのですが、スンド海峡を挟んだこの辺りはデンマークとの間で公共交通機関が非常に発達しているので、ストックホルム(スウェーデンの首都)に飛んでそこから電車で来るよりも、コペンハーゲン(デンマークの首都)に飛んでそこから電車で来た方が近いですよ。ご参考までに」



そうなんです!実は、今回の国際会議の舞台となっているHelsingborgという街は、国としてはスウェーデンに属しているのですが、この街が立地している辺りはコペンハーゲンを中心としたデンマーク側との社会経済的な結び付きが非常に強く、フィジカルにも欧州一長い橋(全長16キロ)やフェリー等によって結ばれている為、自国の首都に飛んで、そこから電車を使うよりも、隣国のコペンハーゲンに飛んで、そこから電車で行った方がよっぽど早いという一風変わった地域となっているんです。

‥‥っと、ここまで読んできて「あれっ?」って思った人はかなり勘がいい。

そう、実はHelsingbrogという小さな街は、シティ・リージョンで有名なエレスンド(Oresund)・リージョンに属している街なんですよ!

先ず「シティ・リージョンとは一体何か?」と言うとですね、グローバリゼーションが進行し、都市間競争が激化する最中において、パリやロンドンなどといったメガロポリス(=都市を際限無く拡大する事によって競争力を維持する)のではなく、都市の機能を分散させ、その間を発達したインフラ(高速鉄道など)で結ぶ事によって、地域(リージョン)として大都市(メガロポリス)に匹敵する様な競争力を創り出そうという考え方なんです。

では一体何故シティ・リージョンはそれ程までに注目されているのか?

それはシティ・リージョンという考え方が環境問題をも取り込んだ、正にサステイナブルシティの一つの可能性を指し示していると考えられているからです。つまりネットワークの力によって大都市に負けずとも劣らない競争力を創り出す一方で、各都市に注目してみれば、小都市(コンパクトな都市)の強みを生かして緑溢れる環境、メガロポリスでは絶対に実現する事が出来ない「環境的な質」で人々の「生活の質」を向上させ、正にその事によって「緑の競争力」を売りにしていこうという考え方なんですね。



具体的にはオランダのランドスタット、スペインのバスク地方を中心とする都市戦略、そして地中海を共有する様々な都市で創り出されつつある「地中海の弧」などが挙げられるかと思います。特に地中海の弧については当ブログでは散々書いてきたし(地中海ブログ:Euroregion(ユーロリージョン)とカタルーニャの都市戦略:バイオ医療を核としたクラスター形成、地中海ブログ:地中海の弧の連結問題:ペルピニャン−フィゲラス−バルセロナ間の高速鉄道連結計画の裏に見えるもの)、ビルバオのグッゲンハイムの大成功の裏にある都市戦略についても、事ある毎に言及してきました(地中海ブログ:バルセロナの新たなる都市戦略:ビルバオから学ぶバルセロナ都市圏再生の曙、地中海ブログ:ビルバオ・グッゲンハイム効果とジェントリフィケーション)。又、2年くらい前に行ったアムステルダムについての記事の中でも、ランドスタットの事を書いたと思います(地中海ブログ:アムステルダム出張:如何に訪問者にスキマの時間を使って街へ出るというインセンティブを働かせるか?:スキポール空港(Schiphol Airport)の場合、地中海ブログ:欧州工科大学院 (European Institute of Innovation and Technology)の鼓動その2:ネットワーク型システムに基づくシティ・リージョンのようなコンセプトを持つ大学院)。

つまり僕はヨーロッパにおけるシティ・リージョンという現象についてはかなり気を配っている方だと思うんだけど、そんな中でも絶対に訪れたかったのが、このデンマークとスウェーデンの間に広がっているエレスンドだったのです。



何故か?

それは此の地域が達成した地域間協力体制(シティ・リージョン)が、2カ国間の恊働であるにも関わらず、他エリアの追随を許さないほど成功しているという事(普通は一カ国の中の他地域間の交渉でも困難なのに、違う国同士の交渉を巧く纏め上げたという意味において)、架空のアイデアで終わるのではなく、実際に市民の日常生活に多大なる影響を与えているという事、そして何より此の地方が伝統的に育んできた空間計画が巧い事噛み合う事によって、見事な程の空間バランスを達成しているという事が挙げられるかと思います。我らが岡部明子さんもこんな風に書いてらっしゃいます:

「地域発展戦略を成功させるためには、競争力がなくてはならない。他地域からのアクセスや地域内アクセスのよさなど利便性が求められることはいうまでもない。グローバルに競争力のある経済基盤も欠かせない。これらの恵まれた競争条件に加えて広義の空間バランスを競争力に生かそうとしている点が、エレスンド・リージョンの興味深いところだ。」岡部明子、サステイナブルシティ、p207

という訳で今回この地を訪れるに当たって、「せっかく行くんだから、その辺の事も調べてみたいなー」と思ってた所、僕が何かしらのアクションを起こす前に、今回の国際会議の主催者から上述の様なメールを受け取ったという訳なんです。つまりこの出来事が指し示している事、それはそのエリアに住む人達にとっては、2カ国間を行ったり来たりする事が、日常茶飯事になっているという事の証だと思います。

その様なモビリティの高さ、効率の良さについて実際に驚くべき体験してきたので、次回のエントリで詳しく追っていきたいと思います。

シティ・リージョンという考え方その2:エレスンド・リージョンの交通インフラはちょっと凄いに続く。
| 都市戦略 | 06:09 | comments(2) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
スペイン語の難しさに見るスペインの多様性:ガリシア語とカステリャーノ語
とある国際会議出席&新しいプロジェクトミーティングの為、明日から1週間ほどデンマークとスウェーデンへ行きます。以前、ヘルシンキ市役所やノキアなんかと共同プロジェクトをしていた時は、よくフィンランドへは行ってたんだけど、実はフィンランド以外の北欧の国に行くのは今回が初めて。デンマークと言えば勿論アルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen)!という事で今からかなりワクワクしてるんだけど、そんな反面、プレゼンの用意やら打ち合わせなんかが積もり積もって今週は大忙しの毎日でした。そんな訳で余り時間が無いんだけど、ちょっと気になった事があったので、メモ程度に記しておきたいと思います。



先週日曜日(1月15日)、スペインの大物政治家マニュエル・フラガ(Manuel Fraga)氏が亡くなりました。89歳でした。フラガ氏はフランコ政権時代から閣僚を歴任し、民衆党の前身に当たる国民同盟(Alianza Popular)の創設者であり、78年に制定されたスペイン憲法の起草者の一人でもあったというスペインを代表する政治家。

勿論フランコ政権閣僚という地位に居た事などから国民の間でも賛否両論あったんだけど、彼がフランコ政権、民主化移行期そして民主化達成後と3つの時代のスペインを生き、更にそれら3つの時代の中枢でスペインの舵取りをしてきたという事に変わりはないと思います。そしてそういう意味において、彼はやっぱり大物中の大物政治家だったんだなーとも思いますね。

マニュエル・フラガという政治家が成した事、成さなかった事などについては後日ゆっくり書く事として、今日はそんなフラガ氏に関する面白く、そして「大変奥が深い冗談」を発見してしまったので、ちょっと紹介したいと思います。この冗談が書かれたのは彼が未だガリシア州政府大統領の地位にあった2000年代前半の事だったんだけど、この短いやり取りの中にはスペインという国が育んできた多様性の奥深さみたいなものが垣間見える様な気がしてなりません。それがコチラ:



フラガ:「私が死んだら皆、寂しいだろ。泣いてくれるよな!」
Fraga: Cuando yo me vaya. Me llorarán!

民衆:「勿論、とっても寂しいです!」

Público: Si Senor. Melloraremos!

上の会話はスペイン語入門編くらいのテキストに出てきそうな、スペイン語を習った人なら誰でも理解出来るほど簡単な会話だと思いがちなのですが、ところがドッコイ!実はこの会話の意味を正しく理解するのはそれほど簡単な事ではありません。何故ならその為にはスペイン政治に関するある程度の知識と、スペインという国が置かれている社会文化的な状況、更にはガリシア州民の性格なんかを理解する必要があるからなんですね(フラガ氏がガリシア州出身で、15年という長期政権を維持し、最後期には州民はウンザリしていて、更にガリシア州民というのは非常に皮肉を言う事で有名な民族だという事とか)。

そういう事が分かっていると、この漫画の舞台がガリシア地方であり彼がガリシア州民に向かって話しているという事が理解出来るかと思います。

で、ここからがミソなんだけど、という事は「この会話はカステリャーノ語ではなくて、ガリシア語で読まなければいけないのでは?」という事が分かってくる訳ですよ!

するとどうなるのか?

実はme lloraránという単語(発音)はカステリャーノ語では「泣く」という意味なのですが、ガリシア語では「喜ぶ」という意味を持つ単語(mellorarán)なんですね。つまり全く同じ単語の発音がカステリャーノ語とガリシア語で「泣く」と「喜ぶ」という正反対の意味合いになる訳ですよ!そういう事が分かってくると、上の会話の様相は一変してきます:



フラガ:「私が死んだら皆、寂しいだろ。泣いてくれるよな!」
Fraga: Cuando yo me vaya. Me llorarán!

民衆:「勿論、とっても嬉しいです!」

Público: Si Senor. Melloraremos!

コレは面白い!

勿論ここには言葉遊びとしての要素がふんだんに鏤められているんだけど、それよりも何よりも、こんな事が可能になる背景には、スペインという国が今まで育んできた多様性、地域毎に展開している文化的な豊かさがあるからだと思うんですね。

スペイン語の難しさと同時に、この国の奥深さの一端に触れた様な気がしました(ガリシア語が置かれた状況についてはコチラ:地中海ブログ:ガリシア語の危機
| スペイン政治 | 22:11 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
カイシャ・フォーラム(Caixa Forum)で開かれている印象派展 (Impresionistas):エドガー・ドガ(Edgar Degas)の画面構成は非常に建築的だなーとか思ったりして
日曜日の午後、以前から行きたかった「印象派;Clarkコレクションからのフランスの巨匠達展(Impresionistas, Maestros franceses de la coleccion Clark)」に行ってきました。



カイシャ・フォーラムというのはスペインの銀行、ラ・カイシャ(La Caixa)が運営している文化施設の事で、その豊富な資金をバックに年間を通して大変興味深い展覧会や講演会、はたまた音楽会などを企画している比較的新しい文化センターの事なんですね。しかもその殆どが無料ときてるものだから、財布の紐が固い(言い方を変えればケチ(笑))なカタラン人達には絶大な人気を誇っている文化施設でもあります。ちなみに現スペイン国王、フアン・カルロスとソフィア王妃の次女、クリスティーナ姫が以前勤めていた機関もこのラ・カイシャグループの一つでした(詳しく言うと、彼女が勤めていたのはラ・カイシャ財団)。



そんなカイシャ・フォーラムはカタルーニャ・モデルニスモ三銃士の一人、プッチ・イ・カダファルクによって20世紀初頭に建てられた工場の中に入っています。ちなみにこの建物が位置しているのは、近代建築の珠玉の作品、ミースによるバルセロナパビリオンの真ん前(地中海ブログ:ミース・ファン・デル・ローエ・パビリオン(Mies van der Rohe Pavilion)/ バルセロナパビリオンBarcelona Pavilion:アントニ・ムンタダス(Antoni Muntadas)のインスタレーションその1、地中海ブログ:ミース・ファン・デル・ローエ・パビリオン(Mies van der Rohe Pabillion)/ バルセロナパビリオンBarcelona Pavillion:アントニ・ムンタダス(Antoni Muntadas)のインスタレーションその2)。

元々この工場は1913年、当時絶好調だった企業家Casimir Casaramonaさんの為に建設され、その6年後(1919年)には早々と操業を停止してしまったのですが、1940年から1992年まで警察署として使用され、その後2002年に大規模な改修を経て文化施設として蘇るという経緯を辿っています。それ以来、リチャード・ロジャース展に始まり、現代スペインを代表するアーティスト、ミケル・バルセロ(Miquel Barcelo)氏の大規模な展覧会を開催するなど、非常に質の高い数々の文化的な活動を提案企画してきているんですね(地中海ブログ:リチャード・ロジャース展覧会(Richard Rogers + Arquitectes: De la casa a la ciudad、地中海ブログ:スペインを代表する現代アーティスト、ミケル・バルセロ(Miquel Barcelo)の展覧会:La Solitude Organisative)。


ルノワール:コンサートにて:1880年;クラーク美術館

そんなカイシャ・フォーラムで現在開催されているのが「印象派展」なんだけど、副題から明らかな様に、この展覧会はアメリカ、マサチューセッツ州にあるSterling and Francine Clark Art Instituteの所蔵するコレクションで構成されている展覧会となっています。Sterling and Francine Clark Art Instituteという美術館は、20世紀初頭にパリに住んでいたクラーク夫妻が集めた美術コレクションが元になってる私設美術館らしく、印象派を中心とした絵画が多く集められているんだそうです。特にクラークさん夫妻が熱心に収集していたのがルノアールの絵画らしくって、初期の重要な作品郡がコレクションに加えられているのだとか。ヘェー、ヘェー、ヘェー。今回の展覧会には、このSterling and Francine Clark Art Instituteから70点余りもの印象派の作品が来西していて、その中にはルノアールは勿論の事、モネ、シスレー、マネからドガまで大変見応えのある内容となっています。


ルノワール:団扇を持つ若い女:1879―80年;クラーク美術館

実はスペイン人って印象派が大好きで、その辺は日本人と通じる所が多分にあると思うんだけど、「印象派の絵画が纏まってやって来る!」って事で、開催前から各種メディアが大々的に宣伝をし、公開日から最初の数週間なんて「連日超満員」っていう映像が「これでもか!」とテレビを通じて報道されていたのが印象的でした。かくいう僕も、この展覧会が始まった直ぐの11月に行ってみたんだけど、これが物凄い人で、絵画を見る所じゃなかったんですね。個人的に美術鑑賞は静かな環境でゆっくりと心行くまで楽しむのを信条としているので(まあ、誰でもそうだとは思うのですが)、その時は泣く泣く諦めて帰る事に。で、年明け、ちょっと寒くなってきたので「カタラン人達はこんな寒い日には外なんかへは出歩かないだろう」と思っていたら、これが大当たり!結構空いてて、ゆっくりと絵画を鑑賞する事が出来たという訳なんです。


ルノワール:鷹を持つ少女:1880年;クラーク美術館

さて先ず最初に、と言うか僕なんかが言う事でも無いとは思うんだけど、元々「印象派」っていう言葉って、ルノワール、セザンヌ、ドガやピサロなんかが1874年の4月にパリのBoulevard des Capucines通りにあった、写真家のNadarさんのスタジオで開いた展覧会を見たジャーナリストが、その時受けた印象から「印象派」という名前を付けたというのが始まりだったと言われています。つまり、このエピソードが如実に示す様に、印象派と言われる画家達っていうのは、そもそも何か確固たる一つの美学や主義を共有していた訳では無かったという事なんですね。


Giovanni Boldini:穏やかな日々:1875年:クラーク美術館

まあ、その辺の話は掘り返していくと結構面白くて、話し出せばキリが無いとは思うんだけど、今回は印象派の歴史や背景なんかには立ち入らず、この展覧会で僕が大変感銘を受けた作品について述べていきたいと思います。それがこの作品です:


エドガー・ドガ(Edgar Degas):バレエ教室のダンサー達:1880:クラーク美術館

じゃーん、エドガー・ドガ(Edgar Degas)のバレエ教室のダンサー達(Dancers in the Classroom, 1880)。この作品が素晴らしかった!ルノアールの作品、特に「コンサートにて」も素晴らしかったんだけど、それ以上にドガの計算し尽くされた構図や大胆な画面構成、そして光と影による絶妙な表現とその効果に心を奪われてしまいました。

では何がそんなに素晴らしかったのか?何が僕をそれ程まで魅了したのか?

それは、この比較的小さな長方形の中に描かれている全ての要素(ダンサー達のポーズや立ち位置、彼女達の表情から背景に至るまで)が、キャンパスを右手方向手前から左手方向奥へと斜めに貫く流れ(物語)を創り出す為だけに捧げられているという事。様々な要素が複雑に絡み合いながらも、一つの目的に向かって「バシッ」と決まっている、そんな瞬間が立ち現れてくる事に心が震えるのです。

先ず、この絵画に流れる「物語」は、右手前方で椅子に腰掛けている少女から始まっています:



この片足を立て掛けながらキャンパスの外側を向いている少女と、その横に座り、片足を伸ばしている少女。



この2人のバランスが驚くほど良いですね。この2人目の少女は、最初のダンサー(座っている少女)から始まった流れを、正にその投げ出した足が示唆するかの様に、3人目のダンサーへと受け渡しています。



誰でも気が付く様に、3人目のダンサーは、最初の2人が座っているのに対して、少し距離を置きながら立っています。先ずは此の距離感が絶妙です。この距離がある事によって、この3人の少女達の中に「ある種のリズム」が生まれ出ている。つまりは最初の二人でついた助走が、3人目のダンサーとの間にある空間で一気に膨れ上がり、その勢いのままに後ろへと流れを押し出すかの様な‥‥という意味においてです。

そして注目すべきは、この画面の中には近景と遠景という様に、2つのグループが創り出されているという点です。つまりは、前方の3人と後方の4人という2つのグループが存在し、それらが右手手前から左手奥へと流れを創り出している事によって、実に見事なリズム感を醸し出しているんですね。



ドガについては良く言われる様に、日本芸術が与えた影響、つまり19世紀後半のジャポニスムという現象が指摘されているのですが、とは言っても、彼の作品に直接的に日本的なモチーフが書き込まれていたり、彼自身が日本美術への興味を明言したりという事ではなく、それは彼の作品に見られる構図の特徴、つまりは斬新な対角線構図だとか、近景におけるクローズアップや大胆な切断など、明らかに浮世絵と共通する特徴を有するという意味においてなんです。今回の「バレエ教室のダンサー達」における2つのグループ分けによる近景と遠景の強調は正にその好例だと言っても過言では無いと思います。



さて、ここでキーとなるのが、実はこの3人目のダンサーの子なんだけど、この子が右側から来た流れを受け止めつつ、後ろに居る次のグループのダンサー達に流れを受け渡すという役割を果たしています。その事が、この3番目のダンサーの娘が「立っている」という事に集約されていると思うんだけど、何故かというと、それは「立っている事」によって、後ろのダンサー達が「如何に小さいか」と言う事を測っているからなんですよ。ここは秀逸!



さて、受け渡された流れは、後方にいる4人組に受け継がれる事になるんだけど、実はここにも幾つかの仕掛けがしてあって、4人組はテンポよく右側のダンサー(3番目のダンサーの陰に隠れて殆ど見えない)から左側へと移って行く事になります。そしてそのリズムが、彼女達の間に設けられた「空間の均等性」によって表現されているんだけど、その中で注目すべき所がココです:



そう、一番最後のダンサーの姿。実は彼女の前の空間だけ、それまでに比べて幅がかなり大きくとられ、更に彼女が向いている方向が「物語の流れ」とは逆方向である事が分かるかと思います。つまり彼女の役割とは、今まで受け継がれてきた「流れ」を受け止めキックバックさせる、もしくは、手前でオープンエンドに終わっていく流れの「余韻を創り出す」という事にある訳なんですね!それは彼女が伸ばしている足の方向にも如実に表れています。正に今までの流れを「受け止める」かの如くにキックしています。



こういう表現は言うなれば、以前紹介したラペーニャ&エリアス・トーレスの傑作、トレドにあるエスカレーターの最後部分のデザインに見る事が出来ます(地中海ブログ:マドリッド旅行その4:ラペーニャ&エリアス・トーレス(Jose Antonio Martinez Lapena and Elias Torres)の建築その1)。



そして見落としがちだけど非常に巧いのが、これら7人のダンサーによって創り出された流れと直角に交わるかの様に描き出されている床の線です。この絵の中心的な構図である「7人のダンサー達が右手前方向から左手奥に進むに従って小さくなっていくというリズム感」を強調する為に、わざわざダンサー達の創り出すリズムとは逆行するかの様な方向に描かれているのが床の線なんですよ。



これら床の線が右手奥から左手前に流れている事によって、ダンサーの動きと大変絶妙なバランスを取っている訳です。更に更に、これらの流れや「対角線に動く構図」をより一層豊かなものにしているのが、この絵画の長方形という特異なサイズなのです。正方形ではなく横長である事によって、対角線の流れが強調され、物凄く生きている事が分かるかと思います。

今まで述べてきた、これら全ての事があたかも螺旋を描くかの様に絡み合い、互いの要素が互いを高め合う事によって「ハスに構える」という状態に昇華している‥‥素晴らしい!見事な空間構成です。



ちなみにこの様な「ハスに構える」という構成をとっている名建築としては、坂本一成さんによる住宅S、ジャン・ヌーベルによる国立ソフィア王妃芸術センター、もしくはチッパーフィールドによるバルセロナの裁判所なんかが挙げられるかと思います(地中海ブログ:マドリッド旅行その2:ジャン・ヌーヴェル(Jean Nouvel)の建築:国立ソフィア王妃芸術センター(Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofia)、地中海ブログ:デイヴィッド・チッパーフィールド(David Chipperfield)の建築:裁判都市(La Ciutat de la Justicia):建築間の対話による都市風景の創出)。

巧い、非常に巧い!平面的であると同時に、非常に動的であり、そして建築的だなー。ハッキリ言って全く予期していなかった展開だけに、感動もひと際です。バルセロナ在住者だけでなく、観光に来られる方にも是非お薦めしたい展覧会です。
| スペイン美術 | 04:33 | comments(2) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
バルセロナの食べ歩き方:El Tunel D’en Marc Palouのランチメニューはちょっと凄い
長かった冬休みもやっと終わり、スペインではようやく今週辺りから日常生活のリズムに戻りつつあります。そして待ちに待った冬のバーゲンの到来です!



スペインには一年を通して大きなバーゲンが2回あるんだけど、これがちょっと凄くって、初日から50%OFFは当たり前、店によっては70%引きって言う信じられない店も存在するから驚きなんですね。って言うか、こういう具体的な数字に直面すると、「昨日まで普通に買ってた僕は一体何だったんだ!」って気になります(苦笑)。



この時期バルセロナでは各ブランド店などがバーゲンの売り上げを良くする為&注目を集める為に「変わったプロモーション」をするのが常なんだけど、去年はDESIGUALが「下着で来店したらどれでも服を無料でプレゼント」っていう信じられないプロモーションをしていました(地中海ブログ:「下着姿で来店したらどれでも服を無料でプレゼント」って言うDESIGUALのプロモーションに遭遇してしまった)。

もう一つちなみに、スペイン人とは体の作りが根本的に違う日本人の皆さんは、バーゲンを思いっきり楽しもうと思っても、街中を歩いてる最中なんかについついトイレに行きたくなってしまうのが常だと思います。日本の様にコンビニなんか無いヨーロッパにおいては休憩を兼ねてカフェに入るっていうのが手っ取り早い解決法だとは思うんだけど、そう何回もコーヒーばっかり飲んでる訳にもいかないし、逆にコーヒーで水分を取ったら又トイレに行きたくなるっていう悪循環に陥るのがオチだと思うんですね。そんな僕らの強い味方、それがバルセロナの目抜き通り(グラシア大通り)に位置するショッピングセンター、Bluevard Rosaの中にある公共トイレです(パチ、パチ、パチー)。ただコチラのトイレ、ちょっと問題がありまして‥‥:



そうなんです!何を思ったか、前衛過ぎるコチラのトイレ、扉が透明で中が丸見えなんですね(笑)。ちなみに男女共用(苦笑)。まあ、とは言っても勿論仕掛けはちゃんとあって、鍵を掛けたら曇りガラスになるっていう作りになっているんですけど、入るにはちょっと勇気がいる事も確か(詳しくはコチラ:地中海ブログ:夏バーゲンの始まり:入るのに世界一勇気のいるトイレ)。世にも珍しいコチラのトイレ、観光のついでに一度見に来るのも、今後の話のネタには面白いかもしれません。

と言う訳で、現在バルセロナはバーゲン熱が急騰中なんだけど、今週に入ってからというもの、今まで溜まりに溜まっていたミーティングが雪崩の様に入ってきてしまって、ゆっくりとショッピングをする時間も取れない毎日が続いています(悲)。そんな中、新聞社に勤めるカタラン人の友達から久しぶりに電話が掛かってきて、仕事の話も交えながらランチへ行こうという事になり、気分転換に早速行ってきました。今回僕達が選んだのが地元民に愛されるEl Tunel D’en Marc Palouというお店です:

コンタクト
Address: Bailen 91, Barcelona
Tel: 932658658
Web: http://www.eltuneldenmarc.com/

場所的にはサグラダファミリアとカサバトリョの中間くらいの所に位置してるんだけど、近くには特に目立った観光名所も無い事から、観光客の人達は先ず寄り付かないエリアにひっそりと佇んでいるんですね。その代わりと言ってはなんだけど、実はこのレストランの真後ろにカタルーニャ地方の大衆紙として知られるEl Periodicoの本社がある事から、昼食時にはジャーナリストを良く見かけるかな。



店内はそれほど広くなくて、面積的にはちょっと狭い感じもするけど、白色を基調としたインテリアも手伝って、概して清潔感溢れる印象を与えてくれます。大きなガラス窓からは一杯に日の光が入ってくる一方で、下半分が曇りガラスになっている事から、歩行者の視線は全く気にせずに済む作りになっているんですね。さて、席に座ってランチメニューを頼むと、先ずはアミューズが出てきます:



このお店特性のジャガイモ(patata)と(スペインの)サツマイモ(boniato)のポテトチップス。揚げたてのアツアツをオリーブオイルに付けて食べるというもの。ハッキリ言って只のポテトチップスなんだけど、オリーブオイルに付けて食べると、高級感溢れる一品に変わるから不思議です(笑)。そして今日のワインはコチラ:



カタルーニャ産(Penedes)の赤ワイン、Vallformosaです。うーん、とってもフルーティー〜。口当たりも良く、幾らでも飲めちゃう感じかな。パンはこの店で焼いた数種類あるパンの中から選ぶ事が出来ます:



こちらも焼き立てでアツアツ。ふっくらしてて美味しいー。と、そうこうしている内に、2つ目のアミューズの登場:



小さな一口サイズの瓶に入っているのは、コンソメスープとサーモンのマリネ(?)みたいなの、そして最後の一つがPan con Tomateと呼ばれる、パンにトマトとオリーブオイルをかけて食べるカタルーニャの名物料理を一口サイズにしたものです:



世界一のシェフこと、フェラン・アドリア氏の影響からか、最近は料理を「分解して再構築する」っていう「料理の錬金術」が流行ってるんだけど、バルセロナのレストランでは「パンコントマテを分解して味だけ再現する」っていうのが流行ってる気がします。って言うか、良く見かけます。さて、そうこうしている内に、今日の一皿目が運ばれてきました:



じゃーん、今日最初のメインはリゾットでーす。お米とチーズが大変巧い具体に絡まり合い、絶妙なハーモニーを醸し出している。しかも上に乗ってるチーズがコレ又微妙に違う味わいを織り込んだりしてて、文句無く美味しい!量もそれほど多く無く、かと言って少なくも無く、これまた絶妙。「大変美味しゅうございます!」。一品目から大満足!とか思ってたら今日の2皿目の登場です:



こちらは焼き魚‥‥何の魚かは忘れた(笑)。岸朝子も真っ青の料理記者歴未だ3年程度ですから、その辺はご容赦を(笑)。 で、早速食べてみると身がプリプリ!こちらの料理はそれほど強い味付けがしてある訳でもなく、魚の味を楽しむ事が出来ました。ここまでで結構お腹が一杯だったんだけど、今日のランチメニューには3皿目が付いてきました。それがコチラ:



この店特性の手作りハンバーグです。下にはピーマンの付け合わせが敷いてあります。このハンバーグ、肉汁が滴り落ちる程ジューシーで、たまらなく美味しい!付け合わせのピーマンの酸味との相性も抜群で、今日食べた中では一番美味しかったかな。「あー、もうお腹がはち切れる程一杯!もう駄目、絶対食べれないー!」とか言ってもデザートは別腹(笑)。と言う訳で、今日のデザートがコチラ:



リンゴの赤ワインのコンポートです。「ヘビーなお皿が続いた後にはクドイかな?」と思ったけど、それほどお腹に溜まる事もなく、逆にさっぱりしていました。で、締めは勿論コチラ:



コーヒーも美味しい。

満足、大満足です。で、気になるお値段の方なのですが、アミューズ2皿+パン+メイン3皿+デザート+コーヒー+飲み物、全て込みで何と24ユーロ!これは安い!って言うか、安過ぎる!!サービスもほどほど良いし、レストランの雰囲気もまずまず、そして何よりも料理の質は申し分ない事を考えると、この値段はちょっとビックリです。ただ、ランチメニューの内容は週によって変わるそうなので、その辺は行かれる前に確認された方が良いかもしれません。

何はともあれ、星三つですー!!!
| レストラン:バルセロナ | 06:24 | comments(4) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
バルセロナに東方の三博士来る2012
2012年がつい先日明けたかな?と思ったら、早いものでもう一週間が過ぎようとしています。スペインのカレンダーでは1月1日は元旦でお休みなのですが、翌日の2日からは休日でも何でもなく、通常営業日となっている為、街中のカフェやレストランは勿論の事、多くのスペイン人にとっては今週が仕事始めの週となった人が多いのでは?まあ、とは言っても、スペインでは1月6日が祝日となっているので、人によっては12月24日から年越しを挟んで1月7日(今年は7日が土曜日なので9日の月曜日まで)2週間程度のバカンスを楽しんでいる人も多いとは思うんですけどね。



「では何故スペインにおいて1月6日は祝日となっているのか?」

これが今日のお題なんだけど、実は1月6日というのは、スペイン中の子供達が一年の内で最も心待ちにしている日であり、「まだか、まだか」と心をときめかしている日でもあるんですね。そう、何を隠そうその日はスペインにおけるサンタクロースこと、「東方の三博士」達が遥か遠くから子供達の為にプレゼントを運んで来てくれる日という事になっているのです(詳しく言うと、プレゼントは前日の夜に各家庭に運ばれる事になっています)。

「えー、じゃあクリスマスは何にも貰えないのー?」というと、その辺は家庭の事情によりけりで(苦笑)、クリスマスと1月6日、2回プレゼントを貰えるラッキーな子もいる事は居るかな。ちなみにこの間、お子さんをお持ちの知り合いに聞いた所では、最近では「敢えて」12月24日にプレゼントを渡す家庭も少なくないんだとか。何故かと言うと、冬休みが終わってしまう1月6日にプレゼントを渡すと、そのオモチャで子供達が冬休みに遊べなくなるからという、かなり実際的な問題認識かららしい(笑)。


写真はボッティチェリの傑作、「東方三博士の礼拝」

で、子供達にプレゼントを運んでくる「東方の三博士」、日本人の皆さんにはナカナカ馴染みが無いとは思うんだけど、「メルキオール(Melchior)」、「カスパール(Casper)」、「バルタザール(Balthasar)」と言えば聞き覚えがある人が多いんじゃないでしょうか?

 

そう、何を隠そう、東方の三博士とはエヴァンゲリオンに出てきたスーパーコンピュータ、MAGIシステムに付けられていた名前でもあるんですね(どうでも良いマメ知識終わり)。ちなみにエヴァンゲリオンの中ではこれらの3博士は、それぞれが「人間の持つジレンマを表している」と設定されているのですが、聖書に登場する3人の博士はそれぞれ青年、老年、壮年、といった3世代、そしてコーカサス人、アジア人、アフリカ人という3人種を表していて、そんな彼らがイエスを礼拝するという事は、人類全てがキリストの教えの元に入るという事を表しているんだそうです。

「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです」(マタイの福音書2章2節)

この辺の話は、ヨーロッパの子供達が人生にとって大切な知識やら常識やらを「聖書」や「哲学」などから学ぶのに対して、日本の子供達が「漫画」や「アニメ」から学ぶっていう話に繋がっていって大変興味深いんだけど、その話をしだすと長くなるので又今度。

で、ここからが面白い所なんだけど、この様な子供達の夢を「何とか記憶に残るイベントにしよう」と、毎年スペインの各都市では1月5日の夕方から夜にかけて大々的なパレードが行われるんだけど、それがちょっと凄いんです。何が凄いって、子供達の為に「東方の三博士がやって来る!」っていう物語を「街ぐるみ」で捏ち上げ、様々なセクターを巻き込みながら盛大に行うっていう情熱の掛け方が半端無いんですよ!ちなみに到着した東方の三博士を出迎えるのは現職市長の大変重要な仕事であり、こういうちょっとした行事から子供達は「市長っていうのは偉い人なんだ!街にとってのヒーローなんだ!!」という事を身を以て体験し、知識として体に刻み付けていく事になるんですね。



そんなかけがえのない東方の三博士達は、毎年1月5日の午後17時頃、プレゼントを一杯積んだ大きな船に乗ってバルセロナ港に上陸する事となります。



ちなみに内陸部の都市などでは東方の三博士は電車に乗ってきたり、はたまたヘリコプターで来る所なんかもあるんだとか。(上の写真はカタルーニャ内陸部に位置するレェイダ市の模様で、王様達を出迎えているのは、レェイダ市の現市長さん)。つまりは、東方の三博士というのは、「何処かは知らないけれど、遥か遠い所からやってくる」っていう、その点が重要な訳で、それを体現する為に船やら電車やらといった乗り物が使われていると言う訳なんです。



ここからは想像でしかないんだけど、遥か太古の昔に、キリストの誕生を聞きつけて「東方」からラクダに乗ってやってきたとされる東方の三博士っていうのは、ベツレヘム市(イエスが生まれた場所)にとっての「遥か遠く」というのが、当時は謎に包まれていた「東方」だったのであり、徒歩で来る事が不可能な距離を移動するには、当時最高最速の移動手段だった「ラクダ」が必要だったと、そういう事だったんじゃないのかな?そう考えると、「遠くから来る」という事象を、「移動スピードが速そうな乗り物(船や電車)で暗示する」と言う事に未だに頼っている所を見ると、我々人間としての「想像力」と言うのは2000年経った今でもそれ程変わってないのかな?と、そう思ってしまいますよね。

さて、港で市長の出迎えを受けた東方の三博士達は、その後、約3時間程を掛けて市内をパレードする事になるのですが、これが見応え抜群なんです!それぞれの王様達が、プレゼントを載せた馬車やら部下やらを従えて街中を練り歩くのですが、その山車の凝ってる事、凝ってる事!そんな盛大なパレードは、馬に乗った兵隊達のトランペット演奏で幕開けです:



「う、馬だー!」。馬なんて真近で見る事なんて殆どないので、子供達よりも僕の方が大興奮(笑)。普段は無機質なオフィスとか、香水付けた人間とか、そういう管理された環境に慣れてしまっているので、不意に「自然」に出会ってしまうと、それはそれで心が躍ります。そうこうしている内に妖精達が登場してきました:



コチラは星の国から来た星人(?)かな(笑)。



更に何だか良く分からない足長星人達も:



と思っていたら、やってきました、最初の王様、メルキオールの登場です:



うーん、流石に王様らしく、物凄い馬車に乗ってる!で、その後ろには勿論コチラ:



王様が運んで来た贈り物の山、山、山!こういうのを見て、子供達は「あの箱の中に僕/私のプレゼントが入ってるんだー」とか想像する訳ですね。それが過ぎたら、今度は何やら蓮の花の妖精達がやって来た:



「音楽もアジア的〜」とか思ったら、アジア王、カスパールの登場です。



カスパール、もうノリノリで、馬車の上で踊りまくってました(笑)。



ちなみにこのパレードの最中に、山車から妖精達が見物客目掛けて飴玉を投げるんだけど、ただの飴だと思ってナメてたら大間違い。これが結構痛いんだな!飴って結構固いし、至近距離から投げて来ますからね。と言いつつも、今年は5個ゲットしました!

さて、カスパールが通り過ぎると、今度は又、雰囲気がガラッと変わって、巨大なキリンの登場:



結構大きくて迫力満点!キリンと言えばアフリカ。と言う訳で、アフリカ王、バルタザールの出番です:



バルタザールが登場した瞬間に、「キャー、バルタザール様〜!素敵―!!」みたいな黄色い声援がアチラコチラで飛んでました。実は去年も同じ様な現象が起こっていて、スペイン人に聞いた所、どうやらバルタザールは3博士の中でも一番人気なんだとか。ヘェー、そんなのあるんですね。で、このアフリカの王様の後ろにはコレ又、機械ラクダ(?)みたいなのが居てちょっと面白かったかな:



最後は、夢の国の妖精か何か知らないけど、「良い子の皆さんはもう寝ましょうね」みたいなのと、一年を通して行儀の悪かった子にはプレゼントの代わりに炭が贈られるという伝説がある事から、木炭で一杯の山車が来て締め括り。勿論子供達は大興奮&大満足!


 
バルセロナという都市の面白い点、それはこの様な都市全体を使った催しが頻繁に行われ、市民までもがそれに参加し、そしてそこにはチョットした洒落が利いているという所だと思います。交通規制や建物開放を市役所主導で大々的にやりつつ、昨日までは就業の地だった街が、一夜にして一大エンターテイメントの場に早変わりするっていう身のこなし方も魅力的。

そして何よりも大事な事、それは未曾有の経済危機という状況にも関わらず、この様な子供達にとっては非常に重要なイベントをきちんと企画し実行出来ている所ですね。つまりは予算は削るにしても、中止にはせずにきちんと子供達に夢を与える事を忘れないっていう所だと思うんですね。こういう事が出来る背景には、「3つ子の魂百まで」じゃないけど、子供の頃に体験した「忘れられないワンシーン」が、その人の一生を左右するくらい大切な記憶として残り、そういう一人一人の想像力/創造力の積み重ねが地中海都市の文明文化を成熟させてきたという事を、市民一人一人が良く分かっているという事の裏返しだと思います。そんな場面に遭遇した時ほど、地中海都市の懐の深さと言うモノを感じる瞬間はありません。

やはり僕達日本人がバルセロナから学ぶ事は未だ未だありそうです。
| バルセロナ都市 | 19:38 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
新年あけましておめでとうございます2012
新年あけましておめでとうございます。



2012年の始まりを今年はバルセロナの自宅で迎えています。何を隠そう年末年始にスペインにいるのは結構久しぶりで、今年はクリスマスから続く一連の伝統行事を「これでもか!」と楽しみながらの年明けとなりました。ちなみに上の写真はバルセロナの新名所、フランス人建築家ジャン・ヌーベル氏設計によるアグバータワー(地中海ブログ:アグバー・タワー(Torre Agbar):ジャン・ヌーベル(Jean Nouvel)の建築)。コンピュータ制御されたイルミネーションが次々と色を変えていき、新年を迎えるのに相応しい「楽しさ」を醸し出していました。

日本には年越しそばや、紅白歌合戦といった伝統的な年越しの文化があると思うのですが、ここスペインにも古くから伝わる伝統的な年越しの慣習があります。それがコチラ:



スペインでは除夜の鐘よろしく、マドリッドの教会が0時を回った次点で12回鐘を鳴らすのですが、その鐘と同時に12個のブドウを食べると一年幸せに過ごせるという言い伝えがあるんですね。だからスペインの一般家庭では年明けが近づくと、上の写真の様に机の前に12個のブドウを用意するっていう光景が見られるんだけど、鐘の音に合わせて食べるっていうのが結構難しかったりします。何でかって、鐘突くの早過ぎなんで(笑)。

さて、地中海ブログも今年で6年目を迎える事が出来ました。

新年を迎えると同時に心意気を新たにし、今年は積極的に新しい事に挑戦し、去年に負けないくらいの飛躍の年にしたいと思っています。いや、絶対そうします!そして今年も「楽しい人生」、「豊かな毎日」を送る事をモットーに毎日全力で生きていこうと思っています。

地中海ブログも昨年同様、僕の独断と偏見で勝手な事を書き続けていこうと思っているのですが(笑)、引き続きご愛読頂ければ幸いです。

当ブログの読者の皆さんにとっても素敵な年になりますように。そして今年も宜しくお願いします!

Happy New Year!
Feliz Año Nuevo!(スペイン語)
Bon Any Nou!(カタラン語)
| バルセロナ日常 | 08:04 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
地中海ブログ、今年最も読まれた記事ランキング2011
早いもので、今年もあと残すところ2日となりました。師走という言葉通り、年末は何かと忙しくて、かくいう今日も朝から打ち合わせの為にカタルーニャ音楽堂へ。



年末、しかも結構朝早かったので、あまり乗り気じゃなかったんだけど、仕事だからしょうがない。「チェ!」とか思いながらも現場へ着いたら、思いがけずミーティングの前に副館長さんがコーヒーとクロワッサンを御馳走してくれた(嬉)。更に、何時もは館内撮影禁止なんだけど、「今日は特別」という事で、ホールの写真も撮らせてもらえる事に。早起きして来た甲斐があったなー。

さて、色んなブログを見ていると、年末という事もあって、何処のブログも「今年最も読まれた記事ランキング」とかやってるので、ちょっと僕もやってみる事にしました。と言う訳で早速、第五位:



第五位:「まるで森林の中に居るかの様な建築:サグラダファミリアの内部空間

去年の11月に行われたローマ法王の訪問に合わせて急ピッチで内部だけ完成させたサグラダファミリアの内部空間をレポートした記事。この内部空間は本当に凄くて、一般の人はもとより、建築家も「一見の価値ありかも」と思わす何かがあります。そう、まるでナウシカの腐海の奥底に居るかの様な感覚さえ催す程です。 そして今年の第四位は:



第四位:「ヨーロッパの公立大学の授業料について

ヨーロッパの大学情報って、アメリカの大学に比べたらやっぱりまだまだ未知な部分が多くって、特に授業料やコース終了後に授与されるタイトルが国や地域によって全く違うので、今後留学したいという学生さんなどに人気のある記事なのかなー?と思います。日本の若者の皆さんには、是非元気よく海外に出て行って活躍して欲しいものですね。 そして今年の第3位は:



第三位:「映画:愛を読む人(The Reader):恥と罪悪感、感情と公平さについて

 一昨年書いた映画評なんだけど、常に一定のアクセス数があって、大変息の長い記事となっています。コメント数も50を超えていて、それだけこの映画が人々の心を打ったという事でしょうね。本当に良い映画で、何度でも見たくなります。超おすすめ! そして今年の第二位は:



第二位:「スペインの新聞、La Vanguardia紙に載った村上春樹氏のインタビュー全訳

世にも珍しい村上春樹さんのインタビュー記事の全訳が堂々の第二位にランクインです。特に1Q84の続編を示唆した事は、このインタビューで初めて明らかになった事であり、この記事をアップしTwitterに投稿した瞬間に、まるで一点から波紋が広がっていくかの様に、瞬く間に波及していったのは、僕にとっては忘れられない体験でした。翌日には日本の主要新聞も、この記事を参考にした記事を載せてましたしね。「一次情報の出所がとうとうブログに移ってきたのか!」という事を身を以て体験した瞬間でもあったかな。 そして今年堂々の第一位は:



第一位:「スペイン人に教えてもらった、誰にでも出来る美味しいパエリアの作り方

この記事は今の所(12月30日現在)、はてなブックマークが約2800個程付いていて、はてなブの週間ランキングでも第3位にランキングしていました。日本人の皆さん、パエリア大好きですからね。納得の結果です。

と言う訳で、今年の地中海ブログ、最も読まれた記事ランキングはこんな感じになりました。 振り返ってみると、今年も色んな記事を書いてきたなーとちょっと感慨深いかな。一年のまとめの意味でも面白いので、来年もこのランキングシリーズは続ける事にしよう。
| バルセロナ日常 | 06:16 | comments(0) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
今日はクリスマス!:本場ヨーロッパにおけるクリスマスの知られざる真実の姿
今日はクリスマス!いつも何気なく横を通っているサグラダファミリアも、今日ばかりはスペイン人達のお祈りの力が届いているのか、いつもより輝いて見えるかな:



日本ではクリスマス、特に24日のクリスマスイブというのは「一年の内で最もロマンチックな夜」とか言う事になってて、街中には恋人達が溢れ、「ちょっとお洒落なレストランで食事を」とか、「大切な人にプレゼントを買って帰るかな」という人が多いかと思うんだけど、本場ヨーロッパのクリスマスと言うのは、何を隠そうコレとは全く逆なんですね。



そう、ヨーロッパにおける12月24日そして25日というのは一年の内で街中が最も静まり返る日であり、街路という街路から人影が一人残らず消える日、それがヨーロッパにおけるクリスマスという日の実態なのです。特に24日の午後5時頃からお店はどんどんと閉まり始め、24日の夜に開いてるレストランやカフェなんて殆ど無いくらい!だから「本場ヨーロッパでロマンチックな夜を」とかいう幻想を抱いて来た日本人の皆さんが辿る道と言ったら、何処のレストランも開いてなくて、挙げ句の果てには世界的に有名なMのマークの超高級レストランでマックバーガーをかぶりつくっていう惨めなクリスマスになる事は間違いありません(笑)。ちなみに下の写真はサグラダファミリア前店。サグラダファミリアがドアップで見える、この店の立地だけは本当に高級レストラン並み(苦笑)。



では何故クリスマスには街中から人が消えるのか?

何故ならヨーロッパにおいてクリスマスとは「家族みんなでキリストの誕生を祝う日」だからです。だからこの日ばかりは、公共空間で海産物やワインを楽しむ事が大好きなスペイン人と言えども、お爺ちゃんやお婆ちゃんの家に家族全員が集まって、こんな感じのスペインの家庭料理を、それこそ夜中まで家の中で楽しむ事が伝統となっているんですね(下の写真はメイン料理の前のつまみ、おなじみのイベリコ豚の生ハムなど。この後、スープ、サラダ、魚、肉、デザートなんかが「これでもか!」って言う勢いで出てくるんだけど、もう前菜でギブアップみたいな):



さてこんなクリスマスなのですが、僕がクリスマスと聞いて思い出す事と言えばやっぱりコレかな:

 

そう、僕が小学生の頃にテレビで良く流れていたJR東海クリスマスエクスプレスのCMです。特にこの牧瀬里穂のバージョンは歴史に残る傑作だと思いますね。

このCMを見てると、ホンのちょっと前まではネットや携帯なんか無くて「今とは全く違う社会が存在していたんだよなー」という事を思わずにはいられません。

確かに僕達の社会はテクノロジーの進歩のおかげで昔に比べて格段に便利になってきたし、その利便性のおかげで効率的な社会になってきつつあるとは思います。しかしですね、不自由だからこそ感じる事が出来る幸せ、不便だからこそ与えられる、もしくは与える事が出来る「喜び」って言うものも確かに存在すると思うんですよね。特にこのCMの牧瀬里穂の様に、携帯電話が無くて連絡がつかないからこそ生じる「待つ事の喜び」みたいな。そしてその様な感覚は、携帯電話が無い時代を知っている僕達の世代ではなく、産まれた時から携帯電話を持っている世代、それらのテクノロジーが空気の様に存在している世代にこそ深刻に生じる問題なのかも知れません。

「果たして僕達の社会はテクノロジーの進化と共に幸せな方向に向かっているのか、もしくは効率性と引き換えに、人間としての大切な何かを失いつつあるのか?」

携帯電話さえない時代のCMを見ていて、そんな事を思ってしまいました。
何はともあれ、

Merry Chrismas!
Feliz Navidad! (スペイン語)
Bon Nadal!(カタラン語)
| バルセロナ日常 | 01:15 | comments(4) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
スペイン人に教えてもらった、誰にでも出来る美味しいパエリアの作り方
今や世界的に知られる所となった感のある、スペインを代表する名物料理の一つパエリア。今日はフライパンさえあれば誰にでも簡単に出来ちゃう、スペイン人に教えてもらった即席パエリアの作り方を伝授しちゃいます。



作り方は簡単だし、冷蔵庫にあるものだけで十分出来ちゃうので、一人暮らしの人や、気の合った友達なんかを家に呼んで「ちょっとパーティを!」って時には結構使えるかも。食卓にワインなんかを並べて食べたら「それこそレストランで食べるのと変わらない」‥‥と言ったら、ちょっと言い過ぎかもしれないですけどね(笑)。

まあ、そんなこんなで早速作ってみましょう! 用意する材料はこんな感じ(2〜3人分):
ピーマン1個
鶏肉(300グラムくらい)
トマト一缶(トマトの実が入ってるやつ)
お米




先ずはピーマンと鶏肉を適当に切り分けて、油を多めに引いたフライパンでしっかりと炒めます。



そこへトマト(一缶)を流し込み、トマトをほど良く潰していきます。



トマトがよく潰れたら、そこへお米1.5合を流し込みます。この時お米は研がずにそのまま入れるのがポイントなのだとか(何故だかは不明)。で、トマトのスープとお米が良く絡み合う様に混ぜます。



良く混ざったらお水350ml(お米1.5合を普通に炊く時の水の量と同じ)を加え、少し塩を振って味を整えます。 沸騰したら火を弱火にして、後はグツグツ炊くだけ。15分経ったら火を止めて、その上にアルミホイルを被せて更に10分間待ちます。



10分経って銀紙を開けたら、美味しそうなパエリアの出来上がり〜。



後は、その辺のスーパーで買ってきた赤ワインと一緒に盛り付ければ、気分はもうバレンシアの高級レストラン!!

簡単且つ早い!その上、フライパンさえあれば誰にでも出来ます。スペイン人に教えてもらった即席パエリアのレシピ。是非お試しあれ!
| バルセロナ歴史 | 07:35 | comments(6) | - | このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 1/78PAGES
  • >>